経理のやりがいや魅力と経理に向いている人の特徴
- 更新日:2025.08.22
経理は、企業経営において重要な位置を占める職種です。
この記事では、経理のやりがいや魅力、向いている方の特徴、経理はなぜ人気なのかなどについて解説します。
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INDEX
経理の仕事とは
経理の仕事内容は大きく、財務会計、管理会計、資金業務の3つに分けられます。
財務管理は、現金の出納の確認や、経費精算、給与計算などを行う分野です。
伝票の作成や、伝票情報の入力作業といった、日常の仕事はほとんど財務管理といえます。
決算書などから経営分析するのは、管理会計の分野です。経営者側が資金面から事業の方向性を検討する際、経理としてアドバイスを行うこともあるでしょう。
資金業務は、買掛金や売掛金の管理を行います。
経理のやりがい
経理には具体的にどのようなやりがいがあるのでしょうか。
経理は、どの会社にとっても必要なものです。お金の流れを正しく把握していなければ、正しい経営判断はできません。
そのお金の流れを正しく把握する役割を担っているのが、経理です。そんな経理の仕事にはどんなやりがいや魅力があるのでしょうか?
以下で具体的に解説します。
会社のお金の流れを把握・管理できる
経理は、会社全体のお金の流れを数値として把握できる部署です。
会社の決算に関わる数字を管理するだけでなく、期限どおりに支払いを行ったり、期限どおりに入金があったか確認したりする業務も含みます。
会社のお金の流れをリアルタイムで把握できる仕事です。
未入金の売上や、売掛金の回収状況といった、さまざまなお金の動きから、取引先の経営状況も察知できます。
お金のやりとりから見えてくることはたくさんあります。
経営陣や社内からも直接感謝されることがあり、やりがいに感じる部分と言えるでしょう。
経営に関する提案ができる
試算表をもとにデータの分析を行う際、経理だからこそ見えてくる情報があります。
経営には資金の流れを把握し、その状況によって事業の進め方を考えなくてはならない側面があります。
その資金の流れを細かく把握しているのが経理です。経理が管理する数字は、会社の経営方針を決める際の重要な判断材料になります。
経営陣から頼りにされ、経理の視点から助言を求められることも。
経営陣と近いポジションで経営を見通せるのは、経理のやりがいのひとつです。
金額が合ったときの達成感
経理の仕事は一見、地味で細かい作業が多いです。
とりわけ決算書の作成では金額にミスのないよう合わせる必要がありますが、これが合ったときの達成感もひとしおです。
区切りがある仕事で、やりきる達成感に恵まれているのは経理ならではの魅力でしょう。
専門的なスキルが身につく
経理は、誰にでもできる仕事ではありません。
仕事を通じて、専門的な知識やスキルが身に付いていきます。
その中には業界の知識や、経営者・営業の観点なども含まれるでしょう。
経理としての圧倒的なスキルがあると、50代、60代と年齢を重ねても現役で活躍できる場も多いものです。
社内の各部署から感謝されることが多い
経理は、会社のお金を管理する仕事を通して、社内の各部署の業務を支えています。
お金の管理は会社経営の土台になる一方、各部署の担当者はお金の管理ばかりに時間をかけられません。
例えば営業であれば、顧客とのコミュニケーションや資料作成に時間を使う必要が出てくるでしょう。
経理が会社全体のお金の管理を行うことで、各部署でそれぞれの業務に専念できるのです。
また、経理はお金の流れをリアルタイムで把握できます。そのため例えば、取引先からの未入金が発生していたり、売掛金が回収できていなかったりした場合、経理ですぐに察知できます。
取引先の経営状況を調査したり、入金方法を変更したりして早めに対処することで、会社の損失を防ぐこともできます。
このようにして、経理は各部署や経営陣から感謝されることの多い部署であり、これが大きなやりがいのひとつとなります。
経理はなぜ人気なのか
経理はさまざまな職種のなかでも特に人気のある職種です。
経理はどの会社でも必要であり、経理として身につくお金の流れについての理解は、どの業種でも必要なものだからです。
仮に将来、経理から別の職種にキャリアチェンジすることになったとしても、経理として身につけたお金の流れについての理解は大いに役立つはずです。
具体的に経理はなぜ人気なのか、経理として身につくスキルはどう役立つのかを解説します。
業務の根本的な考え方はどの会社でも同じ
経理はどの会社にも必要な業務です。また、業種が違っても経理の業務で必要になる基本的な知識や考え方は同じです。
決算資料に必要な項目から、それを作成するための手順、帳簿の記入の仕方まで、どの会社も共通して定型化されています。
そのため、経理としてスキルを身につけるとどのような業界でも仕事がしやすくなります。
将来的に転職を考える場合には、経理のように定型化された業務スキルが身についていれば、異業種の会社であっても転職しやすい傾向があります。
時流や景気動向などにより、業績好調な業界や人気の業界は変わります。そのような場合に経理であれば他業界へ転職し、活気のある会社で仕事をしやすい点は魅力と言えます。
希望する働き方に合った求人を選びやすい
経理職は、他の職種よりも求人数が多い傾向があります。経理はどの会社でも必要な部門のためです。
求人が多いという点も、転職しやすい要因のひとつとなります。さまざまな企業がいろいろな条件で求人を出すため、希望する働き方に合った求人を選びやすくなります。
経理職の特性から、さまざまな条件の求人が出てきやすいという点も経理が人気になる理由のひとつです。
資格を取得すると評価されやすい
経理として仕事をするうえで、「この資格が絶対必要」という資格はありません。
一方で、経理に必要な知識はどの会社も共通する部分が多く、定型化されています。
そのため、難しい資格を取得すると、それだけ経理業務に関する専門知識があることを証明でき、評価につながりやすくなります。
専門知識がある点だけでなく、資格取得のための向上心も評価されることが多いです。
経理に向いている人の性格・特徴
たとえ同じ会社で同じ仕事をしても、向き不向きによって、「やりがいがある」と感じる人もいれば、「やりがいがない」「大変」と感じる人もいます。
経理の仕事は、性格の向き不向きが比較的はっきりとしています。
ここでは経理に向いている人の性格や特徴を解説します。
責任感が強い
会社の信用や経営状況に直接影響を与える経理は、責任感が大切です。
例えば、支払いが遅れたり、報告する金額を間違えたりすると、会社の信用にかかわります。
取引先からの入金が遅れていても気づかなかったり、売掛金が回収できないまま放置されてしまったりすると、資金繰りは悪化します。
こうした事態を招かないような仕事ができる、責任感が強い人は経理に向いていると言えます。
計画を立てて進められる
経理の仕事は年次、月次、日次で業務内容がある程度決まっています。
忙しい時期や、ある程度余裕のある時期が予め見通しやすい職種です。
一方、お金の動きは、複数の取引先だけでなく、従業員の給与支払い、役所への税金の納付など多岐にわたり、それぞれ期日が決められています。
こうした中でトラブルなく業務を進めるためには、計画を立てて進められる人が向いています。
行き当たりばったりで、気づいたときに対応することが多い人には向いていないと言えます。
数字に苦手意識がなく、分析や論理的思考が得意
経理の業務では多くの数字に接することになります。数字に強い人は経理に向いていると言えます。
数字を扱うのが苦手だと、集計ミスをしやすかったり、数字が合わない部分に気づけなかったりといった問題が起こりやすくなります。
また、集計した数字から経営状況を分析し、経営陣に報告したり、提案したりすることもあります。
このような業務では、分析力、論理的思考が求められます。
数字を分析することはもちろん、これを経理の専門家ではない経営陣にわかりやすく伝えられる力が必要です。
助言にあたっては、数字の背景まで読み解く分析力が求められます。
几帳面で細かな作業が苦ではない
経理の日常業務は、地道な作業が多いイメージがある方も多いでしょう。
長時間Excelや会計ソフトの入力集計作業を行うこともあり、集中力も必要になります。
伝票の管理は、花形などといわれる営業とは真逆の地味な仕事ですが、入力ミスなどが許されない厳しい分野でもあります。
几帳面で、細かな作業も苦ではないというタイプの方は、経理に向いているといえます。
経営的観点に興味がある
経理は立場上、経営陣に経営的アドバイスや提案をする機会もあります。
日々の細かいデータ入力、集計をコツコツ行いながらも、会社全体の財政状態や経営成績を正確に把握できる職種だからこそ可能な、経理の魅力です。
これは事務などではとてもまかなうことのできない重要な仕事です。
経営上の課題や、解決策の提案など、コンサルタント的なポジションを求められることもあります。
経営的な観点に興味があるなら、経理の仕事はおすすめです。
コミュニケーション能力が高い
データ入力や数字の集計など、1人で進める業務が多いイメージのある経理ですが、コミュニケーション能力も重要です。
メンバーで分担して業務を進めることもあります。集計した数字を互いにダブルチェックしたり、数字がズレた場合にはどこでズレが生じたのか、複数人で原因を探ることもあったりします。
経費精算の際には、他部署のメンバーに確認を取ったり、取引先に請求書の内容について確認をしたりすることもあります。
コミュニケーションがうまくいかずに誤解したまま業務を進めると、手続きが滞ったり、集計数値を間違えたりすることに繋がります。
いろいろな関係者と正確にコミュニケーションができる人は、経理に向いていると言えます。
経理のキャリアパス
経理のキャリアパスとしては、管理職やスペシャリストなどが選べます。
責任ある経理の仕事を積み重ね、経営陣から認められることで重要部署の管理職へとステップアップしていく方や、資格を取り高度な知識やスキルをつけてステップアップしていく方もいます。
資格を取得される場合、士業として働く道、あるいは同じ経理でも今の企業よりも条件の良い会社、経理代行の会社などでスペシャリストとして働く道があります。
経理の最新の転職市場
企業には、必ず経理が必要です。どんな企業でも経理が欠員となれば補充されます。
とりわけ欠員が出た際の求人募集ならば、経理経験者であることが大きな強みになります。
現在は、経理をアウトソーシングする企業も増えています。
未経験から正社員として経理を目指す場合、実績が十分でないという方は、経理をアウトソーシングしている企業で実績を積むこともできます。
経理の仕事に活かせる資格やスキル
経理の仕事にはさまざまな資格やスキルを活かすことができます。経理の仕事に活かせる資格やスキルを紹介します。
簿記やFASS検定
経理の仕事には簿記の資格は欠かせません。
「日商簿記検定」は、経理未経験者の場合、2級以上を取得しておくことが望ましいでしょう。
経理経験者には、FASS(経理・財務スキル)検定もおすすめです。
経験者ならばレベルB(641~688点)の取得が目指せます。
基本的なPCスキル
経理の仕事では、伝票入力の他にも、資料作成、データ活用といった分野でパソコンを使います。
基本的なパソコンスキルを証明してくれる資格はいくつかありますが、おすすめはMOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)です。
知名度が高く、パソコンで自宅から受験できます。
情報収集・情報処理スキル
社内のお金のやりとりだけではなく、取引先の経営の如何を把握するのも経理の役割です。
社内外に対する情報収集スキルは、経営陣にも共有され、その後の経営方針を左右することもある、経営保全のために重要なスキルとなります。
経理としてステップアップするには
最後に、経理としてのステップアップするために、おすすめの資格や経験を紹介します。
専門分野に特化するなら
経理のなかでも特定の専門分野に特化するなら、
- 給与計算実務能力検定
- ビジネス会計検定試験
- マイナンバー実務検定
などの資格があります。
給与計算実務能力検定は、給与計算まわりの法律も網羅している資格です。
財務諸表に関連する知識や分析力を証明する資格として、ビジネス会計検定試験(3級および2級)があります。
マイナンバー関連の知識を身につけるには、マイナンバー実務検定(1級または2級)もあります。
税理士・公認会計士を目指すなら
税理士や公認会計士は国家資格で、いずれも難関といわれています。
税理士の場合は、簿記の知識をさらに深め、会計事務所や税理士法人で働くことができるようになります。
公認会計士であれば、企業の法定監査を行う監査法人や、コンサルティング会社への就職の道が開けるでしょう。
英語力を活かすなら
英文経理は、英語を使って経理業務を行います。
日本の会社が海外進出を行ったり、海外の会社が日本に子会社を設立したりするケースでも必要になります。
英文経理に関わる資格には、IFRS(国際会計基準)検定、BATIC(国際会計検定)、U.S.CPA(米国公認会計士)などが挙げられます。
このうちBATICはスコアによるレベル判定、IFRS検定とU.S.CPAは合否判定です。
IR、財務を目指すなら
IRや財務といった分野を目指すなら、財務報告実務検定がおすすめです。
財務報告書類が作れるようになり、経営情報の公開を適切に行うディスクロージャーとしての道が開けます。
あるいはプロフェッショナルCFO資格試験で、最高財務責任者(CFO)としてのキャリアを目指すのも良いでしょう。
プロフェッショナルCFO資格試験は、金融機関との交渉を行ったりする財務担当者を育成する資格です。
経営企画、経営コンサルタントを目指すなら
経営企画や、経営コンサルタントを目指すのなら、中小企業診断士試験、MBA(経営学修士)などにチャレンジしてみましょう。
中小企業診断士試験は、企業の成長戦略に対してアドバイスのできる国家資格です。
MBAは、社会人向けの大学院で、経営学を2年以上学ぶことで取得できます。
経理として業務の幅を広げるには転職エージェントの活用もおすすめ
経理の仕事は共通することが多いため、他の業界で働きたいと考えている場合は比較的転職しやすい職種です。
また、経理として身につけたスキルや資格を活用してキャリアアップしていきたい方にとって、すぐに仕事の幅を広げるには、転職も選択肢のひとつになるでしょう。
インターネット上に公開されている求人もさまざまありますが、非公開で募集されているあります。
そうした場合、転職エージェントを利用すると、あなたに合った求人を紹介してもらいやすくなります。
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この記事の監修者
経理を主軸とした管理部門の方のキャリア支援を専門としており、特に伝統的な日系大手企業への転職に強みを持つ。その他にも国内外の会計事務所や、メーカー、商社、金融、IT、医薬ヘルスケア、消費財等々、多岐に渡る業界の企業との深いコネクションを有しており、会社規模もスタートアップから上場企業まで幅広く対応。
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