理系が経理に向いている理由
- 更新日:2025.08.22
一般的に文系分野であると言われている経理職ですが、理系であっても経理を目指せます。
むしろ理系の方で、数学が得意だったり、論理的思考ができる方は、経理に向いていると言えるでしょう。
この記事では理系の方が経理に向いている理由を主に解説します。
理系で経理として働く場合の将来性や、経理にとって必要な資質や能力も合わせて解説するので、経理を希望している理系の方はぜひ参考にしてみてください。
大手企業、外資、スタートアップ等の アガルートキャリアは経理・財務専門の転職エージェントです。弊社独自の求人をご経歴に応じて個別に紹介しております。求人の情報収集をお考えの方はお気軽にメールマガジンにご登録ください。
非公開求人を最速で受け取れるメルマガ配信中
INDEX
【結論】経理に文系・理系は関係ない
結論から言えば、理系や文系で、経理として働くことに有利・不利はありません。
一般的なイメージでは、コミュニケーション能力は文系、資料の読み取りや分析は理系の方が高いイメージが高いでしょう。
しかし、これらの技能は理系文系関係無く習得できるものなので、経理は文系理系のくくりにこだわりすぎる必要はないと言えます。
経理に限らず理系人材が欲しい企業は多い
経理になるのに理系文系は関係ないと前述しましたが、実際、企業側としては理系人材を多く採用したいという傾向が強いです。
近年では、新しい生活習慣としてテレワークやIT化が普及してきてこともあり、多くの企業が新しいサービスの構築や商品の開発に力を入れています。
これに伴い経済産業省が提唱している「社会人基礎力」を満たす人材はさらに強く求められるようになりました。
理系人材では研究に慣れている方も多く、上に上げた社会人基礎スキルを満たしている人材は多いでしょう。
こういった背景もあり、理系人材は経理に限らず、企業に求められているのです。
理系が経理として働く強み
ここでは、理系人材が経理として働いた場合、業務を行う上での強みとなる部分を解説いたします。
数学的知識を用いた経営分析
理系人材であれば、数学的知識を用いた経営分析を行うことで、経理として貢献できると考えられます。
経理の仕事は、企業の利益や資産を生み出すために行うものなので、業務内で複雑な計算も多く、数学の知識は必須事項です。
文系の方は数字が嫌で文系を選ぶ人も一定数いるため、数字アレルギーに近い人も少なくありません。
数字に嫌悪感無く高度な計算をこなせる理系人材は、単純な計上業務以外にも経営分析要因として重宝されるでしょう。
論理的思考に基づいたデータ分析
理系人材であれば、研究で養った論理的思考にもとづいてデータ分析を行い、企業の利益に貢献することも可能でしょう。
すべての文系に当てはまることではありませんが、文系大学の履修過程を見ると、データをもとにロジカルに考えることを養う講義はほとんどありません。
そのため、文系の人材は「ロジカルに考えるのが苦手」というイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
理系人材であれば、自身の研究成果を学会などで論理的に説明したことがある方も多いので、会議などでプレゼンなどをする場合、学会などの経験が生きると考えられます。
根拠に則したプレゼンができる場合は挑戦や出世の機会も与えられやすいため、この点は理系人材の強みであると言えます。
社内システムの把握が比較的早い
理系人材であれば、社内で使用されているシステムへの理解も早く、スムーズに業務を遂行できると考えられます。
近年の経理・会計の業務は、かつての電卓を用いていた時とは違い、社内システムを用いて行うことがほとんどです。
パソコンスキルはもちろんのこと、プログラミングの知識がある技術開発系の理系人材は、システム面での不具合などにも敏感に察知できるでしょう。
理系が経理として働くときに気を付けたいこと
上では理系が経理として働くメリットを説明しました。
ここからは、経理業務を行う上での理系人材だからこその弱みとなる部分について解説します。
単純作業が苦に感じる場合がある
理系の方は文系の方に比べ、、単純作業が多い経理業務に苦痛を感じる傾向が強いようです。
理系分野で学んできた方は、日々新しいものを開発・研究してきた方が多いでしょう。
常に試行錯誤しながら思考力を最大まで活用してきた方も多いはずです。
それに対し、経理は基本的には単純作業がメインです。正確性が求められるため、細かな数字のミスでも許されません。
新しいものを作り出していくタイプの理系人材にとっては、経理のこの業務は向いていないとも言えるでしょう。
将来性に不安を感じる
前述しましたが、経理の仕事は単純作業がメインです。
その業務の特性上、理系人材だからこそ「将来性に不安を感じる」という方も少なくありません。
度々言われていることですが、将来的に単純作業の多くは「AI」に置換されると言われています。
経理もその例に漏れず、単純作業が多いため「10年後には無くなる」等と言われることもあります。
技術者としての知識がある理系人材の方は、経理の将来性に不安を感じることもあるでしょう。
理系で経理に向いている人の特徴
ここからは、理系人材で経理に向いていると考えられる人の特徴を解説します。
コミュニケーション能力が高い
これは理系文系問わず必要な資質ですが、コミュニケーション能力が高い人材は経理に向いています。
経理の仕事は単純な作業が多いのも事実ですが、中にはチーム単位での協力作業も多く存在します。
理系分野で学んできた場合、主に専門分野を個人で研究してきた方も多いと考えられるため、この点については違和感を覚える方も多いかもしれません。
経理では他者との協同が資質として求められるため、コミュニケーション能力が高い理系人材は経理に向いていると言えるのです。
学び続けることに苦を感じない
経理関係の法律や運用システムは、時代や社会情勢によって日々変化しています。
さらに、経理理業務は専門的知識を多く必要とするので、常に自分の知識をアップデートさせていかなければなりません。
学び続けられる姿勢は、経理にとって有利な資質となるのです。
理系人材が経理になるためのポイント
ここでは、理系人材が経理職として内定を得るためのポイントを解説いたします。
未経験人材の採用に積極的な企業に転職する
多くの企業の経理部門では、中途採用の場合は経験者を優遇します。
経理の仕事は企業の利益を出すためにも重要な職務なので、基本的には「即戦力」となる人材を多く求めています。
理系人材であっても経験がない場合は、希望が叶わないケースも少なくありません。
理系人材が経理として内定を得るためには、まずは未経験可の企業で経験を積み、ステップアップを図る方が上手くいくでしょう。
転職エージェントを利用する
特に未経験の理系人材が経理として内定を得ようとするのであれば、転職エージェントを利用するのがおすすめです。
転職エージェントは、理系人材が採用されるために必要なことをノウハウとして持っていると考えられるため、転職活動を効率的かつ上手く進めるための手助けをしてくれます。
転職エージェントであれば第三者の視点から自身を客観的に評価してくれるため、企業とのミスマッチを避けることも可能です。
スムーズな転職活動を行うためにもエージェント利用がおすすめです。
経理に関わる資格を取得する
理系人材であっても、未経験から経理を目指す場合は、自身のポテンシャルをアピールする必要が出てきます。
資格は目に見えて自身の能力をアピールすることが可能です。
経理を目指すにあたり、資格は必須ではありませんが、意欲のアピールにはつながるでしょう。
経理に関わる3つの資格
最後に、経理に関わる3つの資格をご紹介します。
日商簿記検定
日商簿記検定は、日本商工会議所が実施している検定です。
学歴や文理、年齢などを問わずに受験・取得が可能です。
経理の業務に直結する資格であり、仮に取得が出来なかったとしても、経理業務に関する幅広い知識を身につけることが可能です。
未経験から経理を目指す場合、まずは日商簿記の勉強をしてみる、という方も多いです。
ビジネス会計検定
ビジネス会計検定も、経理として働くのであれば取得しておきたい資格の1つです。
ビジネス会計検定では、「経常利益」「純利益」「利益率」などの知識を効率よく網羅できるため、税務に関する知識を幅広く学ぶことが可能です。
TOEICなどの英語関係の資格
TOEICをはじめとする英語・語学関係の資格も、経理に関係します。
数自体は多くありませんが、海外に子会社がある企業の場合は、各国にある子会社を含めての連結決算を算出する必要があったりします。
英語で記載されている決算書を読み解くことができるレベルの英語力があれば、人材として希少な部類に入ることは間違いないでしょう。
大手企業、外資、スタートアップ等の アガルートキャリアは経理・財務専門の転職エージェントです。弊社独自の求人をご経歴に応じて個別に紹介しております。求人の情報収集をお考えの方はお気軽にメールマガジンにご登録ください。
非公開求人を最速で受け取れるメルマガ配信中
この記事の監修者
経理を主軸とした管理部門の方のキャリア支援を専門としており、特に伝統的な日系大手企業への転職に強みを持つ。その他にも国内外の会計事務所や、メーカー、商社、金融、IT、医薬ヘルスケア、消費財等々、多岐に渡る業界の企業との深いコネクションを有しており、会社規模もスタートアップから上場企業まで幅広く対応。
自身では探せない非公開求人をご提案
アガルートグループが運営する
非公開求人を多数保有