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米国弁護士に聞いたベリーベスト法律事務所国際法務チームの概要

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米国弁護士に聞いたベリーベスト法律事務所国際法務チームの概要

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アメリカ弁護士
タイタノ 誠

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前回に引き続き、ベリーベスト法律事務所にうかがい、弁護士の先生方にインタビューを行いました。

今回は代表弁護士の浅野先生に加え、アメリカの複数州の弁護士資格をお持ちのタイタノ先生をお迎えし、ベリーベスト法律事務所の国際案件についてより詳細にお話をお聞きします。

移籍をご検討中の弁護士の方、またベリーベスト法律事務所にご興味のある弁護士の方は、ぜひ最後までお読みください。

アメリカで10年の実務経験を積んだタイタノ弁護士

ベリーベスト法律事務所 アメリカ弁護士 タイタノ誠様

浅野先生、タイタノ先生、よろしくお願いします。さっそくですが、タイタノ先生に自己紹介をお願いします。

タイタノ 外国法事務弁護士のタイタノ誠(まこと)です。弁護士資格は2007年、アメリカで取得しました。現在はカリフォルニア州・ハワイ州・グアム・北マリアナ諸島の弁護士資格を保有しています。

ベリーベスト法律事務所に入所する前は、10年ほど中小企業の法務を主に取り扱っていました。アメリカの民事訴訟やアメリカへのベンチャー投資、M&Aを主な専門分野としています。

よろしくお願いします。

ありがとうございます。ベリーベスト法律事務所に入所したのは、どういった経緯があったのですか?

タイタノ ベリーベスト法律事務所に入所することになったきっかけは、家庭の事情です。

というのも私の妻は日本の弁護士です。結婚を機に、妻の日本でのキャリアと私のアメリカのプラクティスとどちらを優先するか相談しました。結果的に妻の日本でのキャリアを優先することにし、私は日本に移住することになりました。

日本に移住するにあたり、いくつか法律事務所の面接を受けたのですが、ベリーベスト法律事務所の選考で面接をしてくださったのが浅野先生と、もう一人の代表弁護士である酒井先生でした。

とても野心的で、常に新しいことに挑戦していくパワーや情熱、熱意が面接を通じて伝わって、ベリーベスト法律事務所に大きな魅力を感じたんです。また、当時の私の事情に非常に配慮してくださったこともあり、こちらに入所することを決めました。

浅野先生は面接のことを覚えていますか?

浅野 すごく懐かしいですね。

国際案件は大企業からの依頼も多い

自己紹介でもうかがいましたが、タイタノ先生が現在携わっている案件について、詳しく教えてください。

タイタノ 最近特に多いのは、アメリカへの進出に関する案件です。

日系企業がアメリカに子会社や支店を設立して事業を行うケースや、アメリカ企業を買収して運営していく案件が増えています。また、アメリカでの民事訴訟に巻き込まれてしまった企業の弁護活動も行っています。

直近では、イギリスに上場した日系企業の法務デューデリジェンスの案件にも関わりました。

タイタノ先生は国際チームのリーダーを務めていらっしゃるとのことですが、何名ほどチームに所属しているのですか?

タイタノ 現在、弁護士は10名前後ですね。

浅野 それに加えて中国チームが5名います。

国際案件は、どのように獲得されているのでしょうか。

タイタノ 紹介案件もありますし、事務所のマーケティング活動を通じて獲得した案件もあります。また、既存の依頼者から派生的に国際案件のご相談をいただくこともあります。大きくはその3パターンですね。

浅野 地方の顧問先企業においても、国際案件に対応できる事務所が他にない場合が多く、私たちがファーストチョイスとなることがあります。また、海外の法律事務所との連携を通じて紹介される案件も非常に大きいです。

海外の事務所からは世界的な企業の案件をご紹介いただく場合もあり、非常に規模の大きな企業様が顧問先であることもあります。

さまざまな専門性を持つ弁護士が国際法務チームに加わる

ベリーベスト法律事務所の国際チームは多様な経歴を持つメンバーで構成されている。

大規模な企業法務がある一方、国際間の相続や離婚なども扱っているんですか?

タイタノ はい。最も多いのはアメリカに関連した相続ですが、その他にも例えば東南アジアやヨーロッパなどの相続案件にも関わっています。

案件数は増えているのですか?

タイタノ 国際相続はここ最近どんどん増えてきている分野ですね。

国際チームの若手のメンバーは、どういった背景を持った方で構成されているのでしょうか。

浅野 けっこう多様なメンバーがいて面白いですよ。たとえば、外資系の金融機関で何十年とキャリアを積んでから弁護士になった方もいます。彼は金融に強いですし、ずっと英語で仕事してきたので国際業務にも強いという意味で非常に大きな戦力です。

あとは、企業の法務部で実際に渉外案件を数多くこなしていたという弁護士や、外務省や農林水産省で国際条約の交渉に携わっていた弁護士もいます。

さらに、国連機関や海外のシンクタンクで英語で仕事をしていて、弁護士になってから当事務所に来たという方もいますね。

事務所内でもともと一般民事業務をやっていて、国際法務をこれからやりたいと思って移る方もいますか?

浅野 そうですね、最初は一般民事をとりあえずやってみたいということで始めて、国際チームが面白そうだからと移ってくる人もいます。

強い法律事務所を作るためにはゼネラリストもスペシャリストも必要

ベリーベスト法律事務所の国際法務領域に入ってくる方は、どのようなことに期待していることが多いのでしょうか。

タイタノ 大手企業法務だけの事務所だと、固定された業務だけを担当することになり多様な経験ができないこともあります。一方、当事務所なら幅広い業務が経験できることに魅力を感じて来てくれる先生が一定数いますね。「何年もずっとデューデリジェンスだけやらされるのではない」と。

浅野 また、1案件をチームでディスカッションしながら進めることが多いので、関わっている全員が案件全体を見渡すことができます。そのため英語を使った法律スキルが伸びるだけでなく、世界的なビジネスのメカニズムや企業の行動についても学べるとも言えるかもしれません。

メンバーの中には「さまざまな業務を経験して総合力を高めていきたい」ゼネラリストを目指す方もいれば、「将来的に何かを極めたいが、その『何か』がまだ分からない」というスペシャリスト志向の方もいるかと思います。ベリーベスト法律事務所としてはどのような育成方針をお持ちでしょうか?

浅野 どちらの人が育っても事務所としてはありがたいですね。国際案件が多い企業の顧問を担当する場合、その企業のさまざまな相談に対応できる弁護士がいると助かりますが、特定分野に尖った弁護士がいると、プロジェクトをやる際に非常に役立ちます。

数名規模の事務所なら基本的に皆がゼネラリストでなければならないという状況があるかもしれませんが、うちのような規模の大きい事務所だと、より専門的な分野に特化した方も育ちやすいのではないかと思います。

ある程度の規模の事務所になると、尖った専門性を持った弁護士がいろんな分野にいてくれた方が事務所として強くなります。ですから、スペシャリストとして1分野を極めたい方も大歓迎ですね。

幅広い案件に携わるうちに専門性が見つかることも

結果的にどちらでも活躍できるのですね。

浅野 そう思います。しかも、初めにどちらか決めて入る必要もありませんから、自発的にご自身の志向を見出してくれればよいと思います。

ある分野が得意になってくると「またこの分野お願いね」と依頼されるので、自然と特定の分野が尖ってくることもあります。

この辺り、悩んでいる方が多いんじゃないでしょうか。

私も覚えがありますが、特に若い弁護士や修習生は、まだ修習しかしていない段階で何に専門特化していいかなんて決められるはずがないわけで。そういう意味でも最初の事務所として大きい事務所を選ぶとよいのではないかと思いますね。

ベテラン弁護士と若手弁護士が対等に議論できる環境がある

タイタノ先生は「チームの方針も代表と気軽に相談できる」と語る。浅野代表も笑顔で応じた。

弊社が転職支援を行っている弁護士の方とお話しすると、移籍の動機として表向きは自分の専門性をどうするかなどの話が出てきます。しかし深くお話してみると「ボスとうまくいってなくて」とか「なかなか人間関係が……」といったことを結構な確率で聞くんです。ですから、ベリーベスト法律事務所内の雰囲気や人間関係の様子について教えていただきたいです。

タイタノ 事務所の規模感からは一般的には考えられないかもしれませんが、国際チームとしてのさまざまな要望や「こういう面白そうな分野があって、今後開拓していきたいんですけどいいですか?」などを、代表とフランクに相談できる環境です。

この点は入所当時から感じています。実際私も気軽に相談をさせていただいて、代表と話す機会も頻繁にあるので良い関係を築いていると思います。

国際チームには弁護士経験30年超のベテランの先生もいれば、まだ弁護士になって数年の若い弁護士もいます。新しく国際チームに関わってくれる若い先生は、あんまり意見を言えないことが多いと思うんですよね。特にもっと目上の弁護士相手だと。

しかし、クライアントにとって一番良い結果を出すことが私たちの最終的なゴールです。長い弁護士経験から、自分なりのやり方や成功の道筋が出来上がっている先生が多いはずです。私も実際「こうすれば良い」という考えがあります。

それでも若い先生には「何か思うことがあれば、どんどん意見を言ってくれ」と常々言っています。言われたことだけやるのではなく、どうすればもっと上手く進められるかを自分で考えてほしいと。その上で、案があればどんどん言うようにお願いしています。

そのせいもあってか、経験が少ない弁護士でも「これはこうした方がいいんじゃないですか?」と平気で言ってくれるんです。その結果「確かにこれの方がいいかもしれないね」と採用することもありました。

私も15年以上の弁護士経験で考えが固まっている部分もあるので、若い先生から全く新しいアイデアが出ると、より良い結果が達成できるケースもあります。

国際チームと代表との間でもすぐ相談できますし、国際チーム内でも結構活発な議論が行われていますから、事務所内の人間関係はすごく良いと私は思っていますよ。

国際案件は未知の問題にぶつかっては解決することの繰り返し

経験が少ない若い方や、外から入ってきた方だからこその視点で意見を言ってくれるのは非常にありがたい話ですよね。

浅野 本当にそうだと思います。国際案件は未知の問題にぶつかることが多いので、実は毎回ピンチに陥るんです。

そのピンチは少人数のアイデアだけでは乗り越えられなくて、みんなが一生懸命考えて議論して進んでいくというケースが多いんですよね。

議論を通じて生まれる結束もあります。

タイタノ そうですね。新しい案件が来ると、今までやったことのない未知のものが大体含まれています。

そのため、毎回対象国の法律を調査して、議論して、方針を決めて……という方法で進めていくので、活発に意見を言うマインドを持ってチームに入ってくれるとすごくよいと思います。

浅野 これほど大きな事務所を私や経営層だけの考えだけで動かしてたら、多分間違った選択を取ってしまうことがあると思うんですよ。

みんなの意見を聞いてやっていかないと間違った舵取りをしてしまうので、事務所全体として誰でも意見が言える文化になっているのだと思います。

求めるのは向上心とチャレンジ精神のある弁護士

ベリーベスト法律事務所の国際法務チームに欲しい人材とはどのような方でしょうか。

浅野 国際チームに関して言うと、向上心とチャレンジ精神を持っている人に来てもらいたいなと思ってます。国際案件はいくら経験を積んでも毎回新しい論点が出てきたり、新しい困難が出てくるので、チャレンジして乗り越えていかなければいけません。

「こういう案件経験したことがないから」とか「難しくて手に負えないかも」ということで案件を断っちゃう人はいます。しかしそれでは成長しませんよね。

壁にぶつかって、それを乗り越えて自信が生まれて、それが他の案件にも活かされていくというサイクルで成長するものです。特にプロジェクト型の大きな国際案件などはそういう面がありますから、困難から逃げない人に来てもらいたいと思います。

難しい案件も楽しんでほしいと。

浅野 はい。それこそ醍醐味ですよね、我々の仕事の。

中途採用の場合、経験よりは意欲を重視しているのですか?

浅野 専門性があるのはありがたいです。当事務所にまだない専門性を持っている方は、たくさんいると思います。そういう方に加わっていただいて、よりチームを強くしていきたいですね。

経験は足りなくても、頑張る意欲があるとか国際案件が好きだとか英語を使ってする仕事が好きだという人にも来てもらいたいと思います。

「好きこそものの上手なれ」ではありませんが、あまり意欲がない人が入所してしまうと結局うまくいかないケースが多いので、「こういう案件が好きだ」という人に入ってもらいたいです。

国際案件のご経験がほぼない方でも「やっていきたいんだ」という意思がある方であれば、お話を聞くことはできますか?

浅野 もちろんです。それは常にオープンです。

タイタノ 積極的に発言してアイデアを出してくれる弁護士が、欲しい人材だと私は思っています。

毎回来る案件に今まで経験したことのない新しい要素があることが非常に多いので、私や他のベテラン弁護士の考えだけで進めても、必ずしも正解であるとは限りません。

ですから、意欲があって、積極的に質問をして、積極的に自分の意見を言ってくれて、アイデアを出してくれる弁護士が、私は一番望ましい人材だと思います。

アメリカ現地の法務ノウハウを業務を通じて吸収できる

教科書ではわからない「生きた知識」を共有できるのが国際チームの強みだという。

ベリーベスト法律事務所の国際法務チームに入って得られるメリットについて教えてください。

タイタノ 私は10年間アメリカで実際に活動していましたから、実地の経験にもとづいた指導ができることは利点のひとつかと思います。

浅野 外国の弁護士が事務所にいても契約法務しか経験がなかったり、国外での裁判をやったことがなかったりといったことも珍しくありませんからね。

タイタノ そうなんですよね。私の友人が勤めている事務所は国際法務をやっているのですが、所属弁護士がみんな日本でしか経験がないそうです。

相手方が外国企業だと商習慣などが日本とは違うんですよね。現地の商習慣やマインドが分かっているかどうかで、契約交渉やアプローチの仕方もかなり違ってきます。

一緒に案件に携わっている弁護士に「この相手の外国企業はおそらくこういうマインドセットで来てるんだよ」と共有しておけば、それをもとに強気で交渉に臨むこともできますよね。

また「生きている書面はこう書くんだよ」「失礼がないようにこう書くんだよ」といった、書籍等では十分説明されていない知識も私の経験から共有できます。そのため国際チームの弁護士には、かなり希少な指導ができているのではないでしょうか。

さらに当事務所の大きな魅力として、依頼される案件が多種多様だということがあります。企業法務だけでなく国際的な個人法務もできますし、本当に多様な経験をして、その中で自分の専門性を見つけていける環境です。

すでに興味のある分野がある方もそうでない方も、当事務所での経験を通じてより興味の対象が明らかになるのではないかなと。

個人的にその2つが国際チームの魅力だと思います。

案件の全体像を把握でき、視野が広がる

浅野先生の観点では、また別のポイントもありますか?

浅野 さきほどお話しした通り、国際チームといってもファイナンスだけとかM&Aだけとか、限定的な割り振りではありません。さまざまな業務を体験した上で、好きな業務を選べることはメリットだと思います。

それに事件全体を見られるので「事件がどう動くのか」「お客様のビジネスがどう動いているのか」なども勉強になり、世の中を見る視野が広がることにつながりますよね。

また1案件につき少人数のチームで動きますから、自分が頑張ればその案件を主役として回せます。それは他の事務所よりもやりがいと面白みがあるのではないでしょうか。

自分の存在価値を感じやすい環境かもしれませんね。

浅野 そうだと思います。最近AIが発達したおかげで、翻訳の精度がめちゃくちゃ上がっていますよね。

ChatGPTなどでモデルとなる文章作成もできますし、国際案件に日本の弁護士が参入するハードルが下がっています。ですから弱気にならず、今まで以上にチャレンジしてほしいと思います。

AIは業務にも役立ってますか。

タイタノ そうですね。翻訳の精度もスピードも上がりましたよ。

浅野 国際業務も今まで以上に快適に仕事ができるようになっていると思います。

弁護士を目指す方へのメッセージ

弁護士の方や弁護士を目指している方々に、お二人からメッセージをください。

タイタノ 法律は特別な分野です。世の中にはさまざまな産業や問題があり、それらすべてに関連した法律が何かしらあります。常に新しい問題が出てきて、それを調べて、新しい知識を得て、新しい気づきがあって、毎日がすごく刺激に満ちている。

新しく弁護士になる方も転職する方も、国際案件に限らず法律は刺激に満ちたものだと思うので、日々刺激を受け、楽しんで業務を行っていただければと思います。

浅野 国際業務は楽しいですし、やると世界が広がります。私も国内法務と国際法務の両方に携わっていますが、国内法務だけやっていたら広がらなかった世界がたくさんあります。

相手国の人とコミュニケーションを取ることもありますし、案件関係でも提携してる法律事務所との関係でも、海外出張の機会も多いです。

国際案件の仕事を通じて自分の世界、ひいては人生が豊かになっていると感じます。特にベリーベスト法律事務所の国際チームはチャンスに満ちていますので、「チャレンジをしたい」「世界を広げたい」とお考えの方は、ぜひご応募・ご連絡をいただきたく思います。

浅野先生、タイタノ先生、ありがとうございました。

浅野・タイタノ ありがとうございました。

Verybest’s international practice is both truly unique and exciting.
We look forward to seeing you in our office.
And we look forward to working with you.

ベリーベスト法律事務所の国際案件は非常に個性的で刺激にあふれています。皆さんと事務所でお会いすること、そして一緒に働けることを楽しみにしています。

本記事の内容は動画でもご視聴いただけます。
動画:世界的企業の案件にも携わる|米国弁護士に聞いた国際法務チームの概要
ベリーベスト法律事務所 アメリカ弁護士
  • 2003年
    8月
    University of Washington 卒業(BABA Accounting and B.S. in Economics)
  • 2005年
    12月
    Seattle University School of Law 卒業(Juris Doctor)
  • 2006年
    1月
    アメリカ合衆国グアム所在のCarlos L. Taitano, P.C.法律事務所 入所
  • 2007年
    5月
    アメリカ合衆国グアム 弁護士登録・アメリカ合衆国グアム所在のTaitano & Taitano LLP法律事務所 入所 パートナー就任
  • 2008年
    10月
    アメリカ合衆国北マリアナ諸島 弁護士登録
  • 2011年
    4月
    アメリカ合衆国カリフォルニア州 弁護士登録
  • 2016年
    7月
    ベリーベスト法律事務所 入所
  • 2017年
    11月
    アメリカ合衆国ハワイ州 弁護士登録
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