大手食品メーカーの企業内弁護士に転職 ワーキングマザーとして働き方を重視

弁護士に限らず、希望の転職条件に合う企業と出会うにはタイミングが重要です。時には納得のいく条件の求人が出るまでに数年かかることもあります。

本記事では、最初に転職活動を始めてから4年後にご希望の条件にマッチする求人が見つかった事例をご紹介します。2児の母として子育てと企業内弁護士としての業務を両立できる企業をどのように見つけ転職活動を進めていったのか、担当キャリアアドバイザーの森に詳しく聞きました。

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インハウスローヤーとして勤務していた企業の体制変更が転職のきっかけ

この方の最初の相談のきっかけや、当時のご状況から教えていただけますでしょうか。

 この方は、元々4年前に弊社のメールマガジンから、「気になる案件がある」とお問い合わせをいただきご相談に来てくださった方です。

60期代前半の女性弁護士有資格者で、元々は小売業界にお勤めでした。最初のご相談は2021年頃で内定獲得が2025年でしたので、実に4年越しのご支援ですね。

元々お勤めの日系小売会社に外資の資本が入るというタイミングで、働き方や待遇、業務範囲といった体制面が大きく変わる可能性があると考えられました。

それを機に、まだ転職の意思決定には至っていなかったものの、まずは一度、転職市場を見てみたいということでご相談をいただきました。

最近は外資ファンドの買収やMBOなどによって組織が一変する際、バックオフィスのスリム化が話題となり、ご相談に来られる方が増えた印象があります。

 そうですね。組織がどうなるのか、評価制度が変わってスリム化の対象になるのではないかという懸念から、不安を感じて転職相談にいらっしゃる方も珍しくありませんね。

子育て世代としてフレックスタイムやリモートワークの可否を重視

2021年当時、この方が第一にされた希望条件はどのようなものだったのでしょうか。

 はい。この方はまだ年齢の小さいお子さんが2名いらっしゃるワーキングマザーでしたので、フレックスタイム制やリモートワークの活用が可能かどうかを重視していました。

また、ご主人の海外赴任に伴い数年間海外に住まれていた経験から英語力をお持ちで、キャリアでその語学力を活かしたいという希望もありました。

現職が小売流通だったため、近しい業界の小売流通やBtoCの消費財メーカーを希望されていました。

当然、それらに加えて報酬面も重要な条件でしたね。優秀な方でしたので、当時の水準も高いレベルにあったかと思います。

 おっしゃる通りです。「働き方」「語学力の活用」「希望業界」「報酬面」という四つの条件全てが掛け算で満たされる案件は、そもそもかなり限定されてきます。

関連記事:企業内弁護士(インハウスローヤー)の年収相場を経験別・業界別に解説

条件に合う求人が見つかったのは最初の転職活動から4年後

2021年当時の転職活動は、実際に選考に進められたのですか。

 面接や面談を受けていただきました。しかし、この時はご本人が希望する働き方や業務内容、報酬などの条件が、現職と比較した際にちょうどマッチする求人が見つかりませんでした。

ご本人に無理をしてまですぐに転職しようというほどの切迫感はなかったため、お勤めの企業の体制変化はありつつも、一旦は現職に留まるという決断をされました。

転職市場は企業側のニーズやタイミングも関わってくるため、もしそのまま転職活動を続けていたら数ヶ月後には希望にドンピシャな求人が出ていた可能性もあります。実際に動いていかないと、生きた情報をキャッチできない側面がありますからね。

本格的に転職活動を再開されたのが2025年だったのですね。再開のきっかけは何だったのでしょうか。

 今回も会社の体制が大きく変わるという話が出てきたのがきっかけです。そのため、現職に留まることも選択肢に持ちながら、今の転職市場がどうなっているのかを探りたいというご相談をいただきました。

希望条件は前回と同じ方向性で転職先を検討していったのでしょうか。

 はい。希望条件は4年前とほぼ変わりませんでした。途中、条件を全て満たす案件がなかなか出ない時期もありましたが、最終的に企業サイドのニーズ、そして希望条件の全てがうまく合う求人が見つかりました。最初のアプローチから4年後に全てが合致したというわけです。

働き方の面ではフレックスやリモート活用はやはり重視されましたか。

 重視されました。キャリアがある方であれば柔軟な働き方を許しても自走できると判断されますし、この方のように小さなお子様がいるなどの家庭環境も考慮されるケースが増えています。今回選考を進めたのも、キャリアと家庭環境を鑑みた上で、個別に調整や相談に乗っていただける企業でした。

今回は、選考には何社ほど進まれましたか。

 ご希望の条件に合う求人が3社から4社あったので、それぞれ選考に進めていきました。

もちろん、スキルやご年齢、企業側のニーズとの合致度などもありますので、優秀な方であってもスムーズに内定に至るとは限りません。最終的に内定まで進んだのは1社でした。

その1社に対して、オファー内容も含めてご満足され意思決定をしたと。

 そうです。1次面接の段階でご本人からも「この企業であれば全ての希望条件に合致する」と判断いただいていましたし、転職意向がかなり高い企業でした。

企業側も「この方なら貢献してもらえる」と感じていたようで、お互いのフィーリングがマッチしていました。

隣接業界での経験が評価され内定を獲得

今回内定を獲得された企業で、特に評価されたポイントは何だったのでしょうか。

 内定先はBtoCの食品メーカーでしたが、この方は元々、食品メーカーの商品も取り扱いのある小売業界にいらっしゃいました。

同業界ではなくとも近しい小売業界での経験があり、業界の全体像をしっかり把握されている点が、最も大きな評価理由だったと考えています。

なるほど。法務として扱う法令や業務内容も、ご経験が活きそうな領域ですよね。報酬面では、現職から上がりましたか。

 今回の転職では、年収は少し上がりました。プラス数十万円というところからスタートでしたね。しかしこの方にとって転職における優先度は、報酬面が一番ではありませんでした。

ご本人の優先順位は、どのようになっていたのでしょうか。

 繰り返しになりますが、一番に重視されていたのは「働き方」です。次点が業界や会社の安定度でした。この方は過去に2回も勤め先の買収を経験されているため、今後の組織の安定度をかなり気にされていました。報酬面は3番目という位置付けでした。

優先順位が整理され求めるものが明確だったため、意思決定が早かったのかもしれないですね。

本記事の内容は動画でもご視聴いただけます
動画:【60期代】大手食品メーカーインハウスへ転職した弁護士の事例解説

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この記事の監修者

リーガル専門コンサルタントとして、弁護士・法務人材を中心に転職支援を行う。中国発大手テクノロジー企業の日本法人にて創業メンバーとして事業開発・推進に従事。スタートアップ〜大手事業会社での事業開発、マネジメント経験を有していることから、様々な角度からの俯瞰したアドバイスを強みとする。

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