弁護士事務所・法律事務所・弁護士法人の違い

弁護士が働く場所には「弁護士事務所」「法律事務所」「弁護士法人」などがあります。

どれも何となく聞いたことがある名称ですが、それぞれ違いはあるのでしょうか。

この記事では「弁護士事務所」「法律事務所」「弁護士法人」の法律上のルールや実務上の使い分けを解説します。

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弁護士事務所・法律事務所・弁護士法人の違い

まず「弁護士事務所」と「法律事務所」に違いはありません。法律上では「法律事務所」が使われています(弁護士法20条)。

「弁護士事務所」と「弁護士法人」は法人格の有無などの違いがあります

以下で詳しく解説します。

「法律事務所」と「弁護士事務所」は同じ

弁護士法20条1項で、弁護士の事務所は「法律事務所」と名乗ることとされています。

○○弁護士事務所というのは、法律上の言い方ではなく、一種の俗語のようなものです。

実務上は、「法律事務所」も「弁護士事務所」も、弁護士の事務所のことを指します。

そのため、「法律事務所」と「弁護士事務所」は同じです。

弁護士の事務所を「法律事務所」か「弁護士法人」と呼ぶ

「法律事務所」と「弁護士法人」の法律上の違いは、

  1. 法人格があるか
  2. 複数の事務所を設けることができるか

の2点です。

「法律事務所」は法人格がなく、「弁護士法人」は法人格があります

つづいて「法律事務所」は複数の事業所を設けることができませんが(弁護士法20条3項)、「弁護士法人」は複数の事業所を設けることができます

弁護士法30条の2第1項で、弁護士の事務所を「法律事務所」のほかに「弁護士法人」と称することがあるとされています。

法人格をもった法律事務所を「弁護士法人」といいます。

法人格とは、団体が、個人と同じように、権利義務を持って法律的に保護される地位のことです。

これが「弁護士事務所」「法律事務所」「弁護士法人」の違いです。

ここからは「弁護士事務所(弁護士法人)」と「法律事務所」それぞれを少し詳しく説明します。

弁護士事務所・弁護士法人とは

先述した通り、「弁護士事務所」とは法律事務所の実務上の言い方、「弁護士法人」とは法人格をもった法律事務所です。

どちらも「弁護士の事務所」です。

弁護士がいなければ名乗れない

弁護士法74条1項によると、弁護士でない者が「弁護士事務所」や「法律事務所」と名乗ることはできません。

また、弁護士法74条3項によると、弁護士法人でないものが「弁護士法人」と名乗ることはできません。

弁護士がいないのに「弁護士事務所」や「法律事務所」と名乗ったり、弁護士法人でないのに「弁護士法人」と名乗ると、刑罰を受けます(弁護士法77条の2)。

法律事務所とは

法律事務所もまた「弁護士の事務所」ですが、法律事務所は業務分野や専門性によって細かく分類できます。

例えば、

  • 総合法律事務所
  • ブティック型法律事務所
  • 渉外法律事務所
  • 外資系法律事務所
  • 特許法律事務所 など

があります。

総合法律事務所

総合法律事務所とは、幅広い分野の仕事を取り扱う法律事務所のことです。

いわゆる四大法律事務所は広く企業法務を取扱い、民事や刑事も扱っているので、総合法律事務所にあたります。

弁護士の業務には、民事・刑事・企業法務など、様々な分野があります。企業法務の中でもM&A、ファイナンス、独禁、労働など細かく分かれます。

それらを総合的に扱うのが総合法律事務所です。

ブティック型法律事務所

ブティック型法律事務所とはある特定の分野に特化した法律事務所をいいます。

総合法律事務所に対する言葉です。

知財・ファイナンスなど業務分野に特化していたり、ファッション・エンタメなど産業に特化していたりと、さまざまな特徴をもつ事務所があります。

渉外法律事務所

渉外法律事務所とは、国際的な業務を中心に取り扱う法律事務所をいいます。「渉外事務所」や「渉外」ということもあります。

外資系法律事務所

外資系法律事務所とは、外国の法律事務所の傘下にある法律事務所のことです。

英国系、米国系、中国系などの外資系法律事務所があります。

例えばクリフォードチャンス法律事務所やホワイト&ケース法律事務所が有名です。

特許法律事務所

特許法律事務所とは、特許事務所と法律事務所の双方の機能を兼ね備えた事務所です。

特許事務所とは、特許・商標などの手続を行う事務所のことです。特許法律事務所には、弁護士のみならず、弁理士も所属していることが多いです。

まとめ

  • 弁護士事務所と法律事務所は同じ弁護士の事務所
  • 弁護士事務所・法律事務所と弁護士法人は法人格の違いがある
  • 法律事務所も弁護士法人も必ず弁護士が在籍している
  • 法律事務所には総合法律事務所やブティック型法律事務所など様々な種類がある

今回は「弁護士事務所」「法律事務所」「弁護士法人」はどれも同じ「弁護士の事務所」の意味を持ちますが、細かな部分に違いがあることを解説しました。

各事務所ごとに特色は異なるため、詳細を知りたい方はぜひホームページなどをご覧になってみてください。

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この記事の監修者

リーガル専門コンサルタントとして、弁護士・法務人材を中心に転職支援を行う。中国発大手テクノロジー企業の日本法人にて創業メンバーとして事業開発・推進に従事。スタートアップ〜大手事業会社での事業開発、マネジメント経験を有していることから、様々な角度からの俯瞰したアドバイスを強みとする。

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