弁護士の勤務時間・休日はいつ?弁護士が休みを取りにくい理由
- 更新日:2024.12.26
弁護士は多忙な仕事なため、なかなか休みを取れない人も多いです。
この記事では、うまく休みを取れない弁護士や、弁護士の休みが少ないことを不安に思われている方に向け、弁護士の勤務時間や休日、弁護士の1日の勤務スケジュールや休日を確保する方法などを紹介します。
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INDEX
弁護士の勤務時間
2018年版の弁護士白書によると、弁護士の勤務時間は、労働基準法で決められている「週40時間の労働時間」を上回りがちであるとわかりました。
週40時間以内の勤務時間に収まっている人の割合は、全体の約30%でした。
もっとも割合が高かった勤務時間は「1週間に41~50時間」の27.9%です。
勤務時間のばらつきはありますが、調査対象者の17%は、週61時間以上働いています。
弁護士は多忙な仕事であり、休みを取りにくい人も多いと考えられます。
※参考:近年の弁護士の実勢について(弁護士実勢調査と事件動向調査をもとに)│弁護士白書 2018年版
弁護士が休みを取りにくい理由
弁護士が休みを取りにくい理由は、特殊な仕事環境にあります。
弁護士はクライアントの悩みを解決する仕事であるため、仕事のスケジュールはクライアント次第です。
クライアントが土日、祝日にしか話しあいの時間を割けなければ、弁護士は休日を仕事にあてることになります。
また、多くの弁護士は複数の案件を同時に進行するため、仕事量が膨大です。
通常の勤務時間に仕事が終わるようにスケジュールを組みたくても、予定内に終わらないケースもあります。
弁護士は移動が多い仕事でもあります。
裁判所やクライアントのもとに移動するたびに仕事が中断され、忙しさに拍車がかかります。
弁護士のおもな働き方
弁護士のおもな働き方について、法律事務所のパートナーとアソシエイト、およびインハウスローヤーについて紹介します。
法律事務所のパートナー
法律事務所のパートナーとは、弁護士事務所の共同経営者です。
近年は弁護士の数が飽和状態であり、パートナー弁護士に出世できる人は一握りにすぎません。
パートナー弁護士の仕事は、事務所の経営状況の管理から、スタッフの採用や育成までさまざまです。
パートナー弁護士になるためには、営業力やマネジメント力などの弁護士以外のスキルも問われます。
パートナー弁護士自身が扱う案件は、専門性が高い案件や、個人的に受注した案件です。
法律事務所のアソシエイト
パートナー弁護士の部下にあたる存在が、アソシエイト弁護士です。
アソシエイト弁護士はパートナーが獲得してきた仕事を振りわけられ、仕事経験を積んでいきます。
アソシエイト弁護士の仕事内容は、バリエーション豊かです。
契約書の作成や各種調査のような事務的な仕事を任せられる人もいれば、一般市民からの法律相談に対応する人、パートナー弁護士の補佐として働く人もいます。
パートナー弁護士のサポートのもと、案件をメインで任せられるアソシエイト弁護士もいます。
インハウスローヤー
インハウスローヤーとは、企業の法務・知財・コンプライアンス部門や、官公庁、教育機関などに勤める弁護士です。
インハウスローヤーの仕事の一例として、契約書の作成や交渉・株主総会の対応・商品やサービスの利用規約の作成や審査などが挙げられます。
なお、インハウスローヤーと似て非なるものに、顧問弁護士があります。
インハウスローヤーは顧問弁護士とは異なり、法廷に立つ機会は滅多にありません。
一般的に、企業関連の訴訟が起きた際は、インハウスローヤーは顧問弁護士とのやり取りに従事します。
弁護士が休みを取れるタイミング
弁護士の働き方は事務所や勤め先、クライアントの状況次第で変わります。
ただし、弁護士が休みを取りやすいタイミングは、ある程度決まっています。
休暇を計画する際の参考にしましょう。
世間一般の休日
法律事務所に勤める弁護士は、土日や祝日、年末年始やゴールデンウィーク、お盆などが比較的休みやすいです。
世間一般の休日には、裁判所も閉まっているためです。
ただし、仕事が残っている、クライアントの都合にあわせるなどで休日出勤をする弁護士も少なくありません。
インハウスローヤーの場合は、勤め先の規定どおりに休みを取ります。
そのため、インハウスローヤーの休日は、普通のサラリーマンの休日とほぼ同じになります。
裁判所の夏季休廷期間
裁判所の夏季休廷期間にあわせて休みを取る弁護士もいます。
裁判所の夏季休廷期間は、8月中旬を基準として前後約2~3週間です。
ただし、夏季休廷期間の前には裁判が集中する傾向があるため、休暇を取る場合でも、計画的に裁判の準備を進める必要があります。
特に休みを取りにくい法律事務所
多忙でレベルが高い業務を求められる法律事務所では、特に休みを取りにくくなります。
弁護士が休みを取りにくい傾向にある法律事務所の特徴を紹介します。
国際的な案件を扱う法律事務所
国際的な案件を扱う法律事務所は、渉外系法律事務所とも呼ばれます。
渉外系の案件で休みを取りにくい大きな理由は、契約書の作成が大変であるためです。
国が違えばビジネスの慣習が異なるため、渉外系の案件では詳細な内容まで契約書に落とし込まねばなりません。
クライアントに不利益のないように、渉外系法律事務所では契約書の作成から内容の修正まで、時間をかけて取り組みます。
五大法律事務所
五大法律事務所の弁護士が休みを取りにくい理由は、案件の多さと難易度にあります。
五大法律事務所とは、
- アンダーソン・毛利・友常法律事務所
- 西村あさひ法律事務所
- 森・濱田松本法律事務所
- TMI総合法律事務所
- 長島・大野・常松法律事務所
の5つの事務所です。
五大法律事務所が取り扱う案件の大部分は、大手企業からの依頼です。
五大法律事務所に勤めると、レベルの高い案件を通じて弁護士としての成長は期待できます。
ただし、クライアントの要求に応えるためには、弁護士は激務になりがちと言われます。
【職場・役職別】弁護士の1日のスケジュール
職場や役職別に、弁護士の1日のスケジュールを紹介します。
自身と似た立場や、目標とする立場のスケジュールを確認しましょう。
法律事務所のパートナー
法律事務所のパートナー弁護士の1日のスケジュールを紹介します。
- 5:30~8:00 事務所にてメールとニュースをチェック
- 8:00~10:00 アソシエイト弁護士のドラフトチェック
- 10:00~12:00 外出し、クライアントと打ちあわせ
- 12:00~13:00 昼食兼電話対応
- 13:00~16:00 クライアントと打ちあわせ
- 16:00~17:00 夕方の会議の準備
- 17:00~18:00 事務所のメンバーと会議
- 18:00~18:30 夕食
- 18:30~21:00 残務整理
- 21:00~ 帰宅
法律事務所のアソシエイト
法律事務所のアソシエイト弁護士の1日のスケジュールを紹介します。
- 9:00~9:30 電話対応
- 9:30~10:00 裁判所に移動
- 10:00~11:00 裁判の対応
- 11:00~12:00 事務所に戻り、裁判の報告
- 12:00~13:00 昼食休憩
- 13:00~16:00 顧問先弁護士のもとへ移動し、打ちあわせ
- 16:00~17:00 外出のついでに、担当する案件の訴訟相手も訪問
- 17:00~20:00 事務所に戻り、書類作成や案件にかかわる調査
- 20:00~ 帰宅
インハウスローヤー
一般企業で働くインハウスローヤーの1日のスケジュールを紹介します。
- 8:30~9:00 メールチェックと法務部のミーティング
- 9:00~10:00 契約書のリーガルチェック
- 10:00~12:00 顧問弁護士と訴訟の打ち合わせ
- 12:00~13:00 昼食休憩
- 13:00~14:00 各種調査
- 14:00~18:00 社内コンプライアンス研修実施
- 18:00~ 退社
個人事業主の弁護士は有給を取れない
個人事業主として働く弁護士は業務委託契約書を締結しています。したがって、有給という概念がありません。
法律事務所や企業と雇用関係を結ぶ弁護士は、有給を取得できます。
弁護士が休みを取るコツ
多忙な弁護士は、意識して休みを取るように算段すると良いでしょう。
たとえば、平日にスケジュールを効率よく詰め込み、まとまった休みを確保するなどの働き方をされる方がいます。
また、割り切って多忙な時期と長期休暇のメリハリをつける人や、手持ち無沙汰になりがちな移動時間を仕事にあてる方もいます。
工夫して、休みを確保しましょう。
休みを取りやすい弁護士事務所の選び方
弁護士の仕事が忙しく休みが取れないときは、休みやすい職場に転職をするという手もあります。
ワークライフバランスを取りやすい職場を探すと、休みを取りやすくなります。
年収のみにこだわらず、働きやすい職場を探しましょう。
企業法務案件に比べると、一般民事案件を扱う事務所も、休みを取りやすい傾向がみられます。
なお、職務規定にしたがって働くインハウスローヤーは、弁護士事務所と比較すると休みを取りやすい傾向にあります。
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この記事の監修者
リーガル専門コンサルタントとして、弁護士・法務人材を中心に転職支援を行う。中国発大手テクノロジー企業の日本法人にて創業メンバーとして事業開発・推進に従事。スタートアップ〜大手事業会社での事業開発、マネジメント経験を有していることから、様々な角度からの俯瞰したアドバイスを強みとする。
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