四大法律事務所の年収や勤務時間/長島・大野・常松法律事務所の弁護士にインタビュー
- 更新日:2025.07.09
四大法律事務所の一つ、長島・大野・常松法律事務所。
入所後の研修ではどのようなことが行われるのでしょうか。
今回は74期弁護士で、長島・大野・常松法律事務所に新卒で入所された三浦さんに、
四大法律事務所の研修内容、所属グループの決まり方、初年度報酬、働き方、テレワーク活用状況、四大を目指す方へのアドバイスなどを伺いました。
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長島・大野・常松法律事務所の研修
――長島・大野・常松法律事務所に入所して、最初って何をするんですか?どんなところから研修はスタートするんですか?
研修は各事務所によってもちろん特色とかあると思うんですけど、基本的に四大法律事務所は一律1~2ヶ月は研修です。
一般企業と同じような研修期間があるという感じだと思います。
うちの事務所の研修に関しては1ヶ月半座学で、他の同期たちとも協力しながら課題に取り組んだりといったことが主な内容になります。
――研修期間中は大体何時から何時ぐらいまで動いてるんですか?
普通に9時5時で、土日休みです。
――もう本当に研修と言う感じですね。研修終了後はどんな流れなんですか?
研修期間が終わると、各グループに配属されます。
「そのグループだったらこの案件しかやらない」みたいな縛りはなくて、いろんな案件を扱ってるんですけど、それぞれの特色、このグループは訴訟が多いとか、このグループはM&Aが多いとかがあります。
そんな感じのグループにそれぞれの希望を踏まえつつ、配属されていくという形になります。
――なるほど。その希望は面談とかで聞かれるんですか?
そうですね。研修の段階で希望は出します。
――ここのグループは人が集まりやすいとか、ここは正直あんまりとか、そういうのもあるんですか?
あると思います。グループというか、さっき言ったようにグループに関しては特色はありつつもバラけているので、プラクティスですね。
どのプラクティスが人気というのがあって、やっぱり王道だと思うんですけど、M&Aとか訴訟とかが人気になってます。
――三浦さんはいま訴訟とかが中心なんでしたっけ?
そうですね。僕は訴訟が多いグループにいるんですけど、今やってる案件は全然訴訟ではないです。
――なるほど、そういうこともありますよね。希望を考慮してグループが決まって、そこからは徐々に実際の案件に入っていくみたいな感じですか?
そうですね。グループ配属されたら実際の案件がすぐ入ってきます。
――最初は本当に初めてじゃないですか、実務に入るのは。結構戸惑われたりするものなんですか?
戸惑いしかないです(笑)、何も分からないので。
――やっぱりそうなんですね、やりながらOJTで進めていかれるんですか?
そうですね。一応研修中に、本当に基本的な知識とかは身に付くんですけど、それはもう本当に教科書レベルなので、それをいきなりアウトプットするってのは到底無理な話で。
僕もまだ入ったばかりなんですけど、一緒の案件入ってるパートナーとか先輩のアソシエイトに指導を受けつつ、迷いながら進んでいくっていう感じだと思います。
――なるほど、わかりました。もう1点伺いたいのが英語力です。四大法律事務所だと英語を活用する案件って多いと思うんですが、三浦先生はもともと英語は得意でしたか?
僕は英語はめちゃくちゃ苦手です。
――英語ができるかできないは、入所の時点ではあまり関係ないってことですかね?
そうですね。もちろん英語力は重要な材料ではあると思うんですけど、最悪入所時には別に英語できてなくても、入所した後に身につけていってくれればいいと、多分そういう風に思われてるんだろうなと考えていて。
実際、全く英語できなかった先輩でも、徐々に英語力を身につけていって留学に行かれたりとかしています。
入所前後のギャップ
――入所を決められるときに事務所の雰囲気をすごく重視されてたということですが、実際入る前と入った後で、良くも悪くもギャップに感じてる部分はありますか?
いや、基本的に自分の思った通りでした。
――インターンでいろんな人と会話・コミュニケーションしていく中で割と掴めていたんですかね?
そうですね。
インターンはどこの事務所も色をつけるというか、人当たりの良い人しか出さないだとか、本当はめちゃくちゃ働いてるのに、全然働いてないように装うとか、そういったこともあるって噂はありますけど…
僕が今思ってる限りでは、特にインターンからのギャップがなく、本当に良い人たちと仕事できてるなと思います。
四大法律事務所の年収・働き方
――よく私が弁護士や修習生の方々と話すときに聞かれるのが、待遇や労働時間なんです。ネット等でも四大法律事務所の初年度報酬はだいたい1,000万円ぐらいとよく言われますが、それはその通りという感じですか?
そうですね、おっしゃる通りだと思います。
四大法律事務所の報酬は、就活時からもう大体どこも同じぐらいだと聞いてました。
――研修期間は9時5時勤務だったと仰ってましたね。グループに入って案件をやっていく中で、今は忙しさや働き方はどうですか?
研修のときのようには当然いかないですけど、日ごとのバラつきが大きいです。
遅いときは深夜4時とかぐらいまで仕事しているときもあります。一方で一般企業みたいに9時に仕事を必ず始めなきゃいけないわけではないので、深夜や遅くまで仕事した次の日は遅めに仕事を始めたりみたいな、そういった調整はできます。
その辺りは結構フレキシブルな働き方ができるかなと。
――なるほど。決して楽ではないし、ある程度ハードに働くことがあるにしてもコントロールできる部分もあるっていう感じですかね。
そうですね。決して楽ではないんですけど。
弁護士にならなくてもどこの企業行っても忙しいのはそんなに変わらないと思っていて。
それを考えると、テレワークも今できてますし、労働時間調整したりして働くこともできるので、そんなに不満はないですね。
――テレワークは結構活用されてらっしゃるんですか?
そうですね。入所1年目なこともあり、やっぱり図書室の本とか使わないとわからないこともあったりするので、基本的には出社するようにしてます。
なので、完全テレワークって日はあまりないですが、午前中は家にいて午後は事務所に行くとか、うまく活用しています。
先輩の中には、週一くらいしか事務所に来ない人もいますね。
四大法律事務所への就活アドバイス
――最後にご自身の経験を踏まえて、四大法律事務所への就活に関してアドバイスがあればお願いします。
まずはES(エントリーシート)はちゃんと書こうねということです。
ES書くのすごい難しいんですよね。特に学生だと、何をやってるかが全然具体的に分からない。抽象的な理解でESを長く、ちゃんと書くっていうのは本当に難しい。
なので積極的に先輩、特にウィンタークラーク等に実際行った人から話を聞くということが1番大事かなという風に思ってます。
あとさっきその入所のタイミングで英語ができなくてもいいっていう話はしましたけど、やっぱりできるに越したことはないので、僕を反面教師として、英語は勉強していただいた方がいいのかなと思います。
――英語ができた方がやっぱり選択肢も広がってくるかなっていう感じですかね?
そうですね。今のところ特にそんなに差はないというか、みんな最初のステップは同じなんですけど、そっから自分のキャリアを考えていくに当たってはやっぱり開きは出てくるのかなと。
――なるほど、ありがとうございます。四大を目指される方や、就活中の方の参考になったのではないかと思います。これからも三浦先生のご活躍を祈念しております!
動画:四大法律事務所の年収や勤務時間を、長島・大野・常松法律事務所の弁護士に聞いた
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この記事の監修者
2016年創業期の株式会社ファンオブライフに参画し、人材紹介サービス立ち上げ・拡大に従事。現在はリーガル専門のエグゼクティブコンサルタントとして、弁護士・法務パーソンのキャリア支援を行う。国内外の法律事務所や、メーカー・商社・金融・IT業界等の企業法務部とのネットワークが強み。
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