サマークラークとは夏に行われる法律事務所体験のこと
- 更新日:2024.12.26
サマークラークとは、夏季に実施される法律事務所の体験のことです。
主にロースクール生が参加し、法律事務所で執務体験を積むことができます。
この記事では、サマークラークのイメージが湧くように、わかりやすく説明します。
最後にサマークラークへ参加する方法もお伝えします。
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INDEX
サマークラークとは夏に行われる法律事務所体験のこと
サマークラークとは、大学やロースクールの夏期休暇中に行われる、短期間の法律事務所体験のことです。
略してサマクラと呼ばれることが多いです。
法律事務所によって、
- サマーアソシエイト
- サマーインターン
- サマープログラム
といった表現されることもあります。
法科大学院制度が始まると共に、大手法律事務所を中心にサマークラークが開催され始めました。
現在では、外資系法律事務所や中小規模の法律事務所もサマークラークを実施しています。
4大法律事務所のサマークラークは特に人気です。
サマークラークのほかに法律事務所体験ができる機会として、
- エクスターンシップ
- ウインタークラーク
などがあります。
サマークラークとエクスターンシップとの違い
サマークラークとエクスターンシップとの違いは、
- 単位認定の有無
- 給与の有無
- 就職活動としての意味合いの有無
です。
エクスターンシップとは、ロースクールのカリキュラムの一環としての法律事務所体験のことです。
エクスターンシップではロースクールの単位が認定されることが多いです。
サマークラークは、学生が自主的に行くものなので、単位が認定されることはありません。
エクスターンシップはロースクール教育の一環なので、給与は出ませんが、サマークラークは給与が出る法律事務所がほとんどです。
エクスターンシップは、純粋に実務を経験するために行われ、就職活動としての意味合いは希薄です。
サマークラークは学生が事務所を、事務所が学生を見定めるため行われ、就職活動としての意味合いが強いです。
ウィンタークラークとの違い
サマークラークとウィンタークラークの違いは、
- 開催時期
- 参加者の性質
- 給与の有無
です。
ウィンタークラークとは冬に行われる、予備試験合格者向けの法律事務所体験のことです。
ウィンタークラークは冬季(12月~2月)、サマークラークは夏季(8~9月)に開催されます。
ウィンタークラークの参加者は、予備試験合格者です。サマークラークの参加者は、法曹を志望する大学生やロースクール生です。
ウィンタークラークでは、給与が出ないことが多いですが、サマークラークは給与がでる法律事務所がほとんどです。
サマークラークの内容
サマークラークの内容は、法律事務所によって異なります。
ここでは一般的な一般的なサマークラークのプログラムを解説します。
参加者 | ロースクール生 |
業務 | 法令や判例のリサーチなど |
時期 | 8月~9月 |
期間 | 月曜日~金曜日の5日間 |
勤務時間 | 午前10時~午後5時(7時間) |
場所 | 東京都内や大阪、福岡などにある法律事務所 |
給与・手当 | 日当約1万円+交通費 |
参加者
サマークラークには主にロースクール生が参加します。
中小規模の法律事務所は、ロースクール最終学年の学生のみ募集していることが多いです。
少数ですが、大手法律事務所が大学生向けに開催するサマークラークもあります。
業務
サマークラークで行う業務は法律事務所だけでなく、担当する弁護士によっても異なります。
例えば、
- 訴状の起案
- 法律相談への同席
- 裁判所同行
- 簡単な法令や判例のリサーチ
等の業務が挙げられます。
時期
サマークラークは8月~9月に実施する法律事務所がほとんどです。
期間
サマークラークの期間は1週間程度であることが多いです。中には2週間や2、3日の法律事務所もあります。
勤務時間
サマークラーク中の勤務時間は午前10時~午後5時くらいが一般的なようです。
勤務終了後に飲み会が開催されることもあります。
参考:1日のスケジュール
- 10:00 弁護士の講義を聴く
- 12:00 ランチ
- 13:00 執務体験
- 15:00 会議に参加
- 16:00 弁護士と面談
- 17:00 飲み会
場所
サマークラークは東京の法律事務所で開催されることが多いです。
大阪や福岡の法律事務所でも多く行われています。
給与・手当
一般的なサマークラークの給与は1日あたり1万円前後で、手当として交通費が支給されます。
昼食と夕食を弁護士と一緒に取ることが多いです。
サマークラークのメリットとデメリット
ここからはサマークラークに参加するメリットとデメリットを参加者側と法律事務所側、それぞれの立場から考えていきます。
参加者側
参加者側にとってサマークラークに参加するメリットは、
- 実務経験を積むことができる
- 就職を希望する法律事務所に自分をアピールできる
- 法律を使うイメージがわきやすくなる
- 勉強のモチベーションが上がる
- ビジネスマナーが身につく
等があります。
サマークラークで優秀さを認められた学生は、司法試験後に面接を経ることなく内定をもらえることもあります。
デメリットとしては、司法試験のための勉強時間が減ってしまうことです。
自分の勉強の進み具合と相談して、サマークラークに参加するといいでしょう。
法律事務所側
法律事務所にとってサマークラークを開催するメリットは、優秀な学生を見極め採用を慎重に行うことができる点です。
一方でデメリットとしては、
- 多くのコストがかかる
- 弁護士の時間をサマークラークに割くことになる
といった点があります。
サマークラークに参加するには
ここからは実際にサマークラークに参加する方法を説明します。
サマークラークに参加するには、
- 情報を収集する
- 書類選考を通過する
- 面接に合格する
必要があります。
まずは情報収集
サマークラークを募集している法律事務所を探す方法は、
- インターネットで探す
- 大学やロースクールで探す
などがあります。
インターネットで「サマークラーク」と検索すると、サマークラークを募集している法律事務所の募集要項が出てきます。
自分の希望する条件に合わせて「サマークラーク 東京」等と検索すると効率的です。
就職サイトで募集情報を見つけることも有効です。
求人情報が豊富に掲載されている「アットリーガル」を利用する人が多いようです。
大学やロースクールを通して募集している法律事務所もあります。学校の掲示板を見たり、事務室に問い合わせてみるとよいでしょう。
書類選考を通過する
サマークラークに参加するには、応募書類を提出して、書類選考を通過しなければなりません。
応募書類の提出は、春頃から始まります。
募集締め切りが5月頃と早い事務所も多いので、気をつけてください。
応募書類は、
- 顔写真
- 在学証明書
- 成績証明書
- GPA証明書
- TOEICの成績表
- その他(アピールできる書類
などが必要です。
あらかじめ、必要書類を用意しておきましょう。
書類の提出方法としては書類をPDF化して、インターネット上で提出する法律事務所が多いです。
面接に合格する
書類審査を通過すると、面接がある法律事務所もあります。
学生1人に対して、弁護士2~3人で面接が行われます。
面接では、
- 志望動機
- 弁護士を目指した理由
- 理想の弁護士像
などが質問されます。
面接ではコミュニケーション能力や人柄を見ていると言われています。
面接に合格すると、晴れてサマークラークに参加することができます。
まとめ
- サマークラークとは学生による夏の法律事務所体験
- サマークラークの内容は法律事務所によって様々
- サマークラークに参加するためにはまず情報収集から
以上、サマークラークについて説明しました。
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この記事の監修者
リーガル専門コンサルタントとして、弁護士・法務人材を中心に転職支援を行う。中国発大手テクノロジー企業の日本法人にて創業メンバーとして事業開発・推進に従事。スタートアップ〜大手事業会社での事業開発、マネジメント経験を有していることから、様々な角度からの俯瞰したアドバイスを強みとする。
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