ウィンタークラークとは冬に行われる法律事務所体験のこと

ウィンタークラークとは冬季に実施される法律事務所の体験のことです。

予備試験合格発表後に、予備試験合格者を対象に開催されます。

この記事では、ウィンタークラークについて解説、最後にウィンタークラークに参加する方法もお伝えします。

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ウィンタークラークとは冬に行われる法律事務所体験のこと

ウィンタークラークとは、予備試験合格発表後に行われる、短期間の法律事務所体験のことです。

単に、ウィンターと呼ばれることが多いです。

法律事務所によって、

  • ウィンターアソシエイト
  • ウィンターインターン
  • ウィンタープログラム

と名付けていることもあります。

2011年に予備試験制度が始まってから、大手法律事務所を中心にウィンタークラークが開催され始めました。

予備試験に合格した優秀な人材を早い段階でリクルートするために、ウィンタークラークが実施されています。

ウィンタークラークに参加するには予備試験に合格する必要があるのです。

大手法律事務所に続いて、外資系法律事務所や中小規模の法律事務所もウィンタークラークを開催するようになりました。

ウィンタークラークに参加する競争率は高いです。特に、4大法律事務所のウィンタークラークは大半の予備試験合格者が申し込みます。

ウィンタークラーク以外にも、

  • エクスターンシップ
  • サマークラーク

などの法律事務所を体験するプログラムがあります。

ウィンタークラークとエクスターンシップとの違い

ウィンタークラークとエクスターンシップとの違いは、

  • 単位授与の有無
  • 参加者の性格
  • 就職活動としての役割の有無
  • プログラムの期間

にあります。

エクスターンシップとは、ロースクール教育の一内容としての法律事務所体験のことです。

エクスターンシップを修了するとロースクールの単位が授与されます。

ウィンタークラークに参加しても単位が授与されることはありません。

学校を離れて、個人的にウィンタークラークに参加するからです。

ウィンタークラークに参加できるのは、予備試験合格者です。

学部生や社会人もいます。

エクスターンシップに参加できるのは、ロースクール生のみです。

エクスターンシップは、単にロースクール生が実務を知るために行われます。

エクスターンシップでお世話になった法律事務所に就職することはほとんどありません。

ウィンタークラークは、就職活動の一環として行われます。

参加者はウィンタークラークで魅力を感じた法律事務所に就職することが多いです。法律事務所もウィンタークラークを通じて参加者を審査しています。

エクスターンシップは2週間程度、ィンタークラークは2日程度行われます。

サマークラークとの違い

ウィンタークラークとサマークラークの違いは、

  • 開催時期
  • 参加者の性質
  • 給与の有無
  • 実施期間

が挙げられます。

サマークラークは、夏に行われる、弁護士を志望する大学生やロースクール生向けの法律事務所体験のことです。

サマークラークは夏(8~9月)に、ウィンタークラークは冬(12月~2月)に開催されます。

参加者は、サマークラークは法曹志望の大学生やロースクール生、ウィンタークラークは予備試験合格者です。

サマークラークでは日当がでる法律事務所が多いですが、ウィンタークラークでは給与が支給されることはほぼありません。

サマークラークは5日間程実施されますが、ウィンタークラークは2日間など短期間で実施される違いがあります。

ウィンタークラークの内容

参加者 予備試験合格者
業務 法令や判例のリサーチなど
時期 12月~2月
期間 2日間
勤務時間 午前10時~午後6時(8時間)
場所 東京都内や大阪、福岡などにある法律事務所
給与・手当 交通費のみ

ウィンタークラークの内容は、法律事務所によって異なります。

ここでは、一般的なウィンタークラークのプログラムを解説します。

参加者

ウィンタークラークには予備試験合格者が参加します。

業務

ウィンタークラークで体験できる業務は、法律事務所ごとに異なるのはもちろん、配属されたチームや担当してくれる先生によって変わります。

例えば、

  • 準備書面のドラフト
  • 会議への参加
  • 裁判所動向
  • 翻訳
  • 簡単な法令や判例のリサーチ

等の業務が挙げられます。

弁護士が得意な法領域や先端分野の講義を行うことも多いです。

時期

ウィンタークラークは11月~2月に実施する法律事務所がほとんどです。

期間

ウィンタークラークの期間は2日であることが多いです。

中には、1週間や1日の法律事務所もあります。

勤務時間

ウィンタークラーク中の勤務時間は午前10時~午後6時くらいが一般的です。

勤務終了後に飲み会や会食が開催されることもあります。

参考:1日のスケジュール

  • 10:00 弁護士の講義を聴く
  • 12:00 ランチ
  • 13:00 執務体験
  • 15:00 会議に参加
  • 16:00 弁護士の講義を聴く
  • 17:00 弁護士と面談
  • 18:00  飲み会

場所

ウィンタークラークは東京の法律事務所で開催されることが多いです。

大阪や福岡の法律事務所でも行われています。

給与・手当

一般的にウィンタークラークでは給与は支給されません。

手当として交通費や宿泊費が支給されることが多いようです。

ウィンタークラークのメリットとデメリット

ウィンタークラークの内容について説明しました。

ここからは

  • 予備試験合格者がウィンタークラークに参加するメリットとデメリット
  • 法律事務所がウィンタークラークを開催するメリットとデメリット

を考えます。

参加者側

参加者にとってウィンタークラークに参加するメリットは、

  • 早い段階で就職先が決まり司法試験の勉強に集中できる
  • 実務のイメージが湧く
  • 司法試験のモチベーションが上がる
  • ビジネスマナーを学ぶことができる

などがあります。

ウィンタークラークで優秀さを認められた学生は、司法試験前や司法試験後に面接を経ることなく内定をもらえることがあります。

司法試験前に就職先が決まることで、勉強だけに集中することができます。

ロースクールで行っている実務教育を、予備試験合格者は法律事務所という現場で体感することができます。

華やかな弁護士の世界を見ることで、司法試験に合格したいというインセンティブも上がるでしょう。

特に、若い学部生にとって、ビジネスマナーを身に付けることのできる機会でもあります。

デメリットとしては、ウィンタークラークに参加することで、司法試験のための勉強時間が減ってしまうことです。

予備試験合格発表後から司法試験までわずか6ヶ月しかありません。

選択科目を勉強する必要もあります。

いくつの法律事務所のウィンタークラークに参加するか等、自分の勉強の進度と相談して決める必要があります。

平均的に3~4の事務所でウィンタークラークに参加する人が多いです。

法律事務所側

法律事務所にとってウィンタークラークを開催するメリットは、若くて優秀な学生を早い段階で採用することができる点です。

ウィンタークラーク中やウィンタークラーク直後に内定を出す法律事務所もあります。

ウィンタークラーク後も定期的に参加者と連絡を取り合い、事務所に勧誘することもできます。

他方でデメリットとしては、

  • 多くの費用がかかる
  • 期間中ほとんどの担当弁護士の時間を参加者に捧げることになる

といった点があります。

ウィンタークラークに参加するには

実際にウィンタークラークに参加するにはどうすればいいでしょうか。

ウィンタークラークに参加するには、

  1. 予備試験に合格する
  2. 情報を収集する
  3. 書類選考を通過する
  4. 面接に合格する

といった4つのプロセスが必要です。

予備試験に合格する

ウィンタークラークの応募資格は、予備試験合格者であることです。

合格率4%の予備試験に合格して初めてウィンタークラークに応募できます。

情報を収集する

ウィンタークラークに関する情報を探すためには、

  • インターネット
  • 大学
  • ロースクール

などで探す手段があります。

インターネットで「ウィンタークラーク」と検索すると様々な法律事務所のウィンタークラーク募集ページが出てきます。

スペースを空けて、希望する法律事務所名、場所、期間を含めて検索すると効率よく検索できます。

求人サイトでは募集要項がまとめられています。「アットリーガル」という求人サイトが著名でシェアが高いようです。

大学やロースクールが情報を提供してくれることもあります。

学校の掲示板を確認したり、事務室に尋ねてみるとよいでしょう。

書類選考を通過する

ウィンタークラークに申し込むには、応募書類を提出して、書類選考を通過する必要があります。

ほとんどの法律事務所で、厳格な書類審査があります。

応募書類の提出は、予備試験論文合格発表後や予備試験最終合格発表後から始まります。

募集締め切りが予備試験最終合格発表直後と早い事務所も多いので、注意が必要です。

応募書類として、

  • 顔写真
  • 予備試験成績通知書(短答式/論文式/口述)
  • 成績証明書
  • GPA証明書
  • TOEICの成績表
  • その他(アピールできる書類など)

などが必要です。

口述試験の成績通知書は、後日提出すればよい事務所がほとんどです。

学校でしか発行できない証明書は、あらかじめ準備しておくと安心です。

提出方法は書類をPDF化してインターネット上で提出する方法が多いようです。

面接に合格する

書類審査に加えて、面接がある法律事務所もあります。

学生1人に対して、2~3人の弁護士が面接を行います。

面接では、

  • 予備試験の勉強方法や成績
  • どのような事務所に入りたいか
  • 裁判官や検察官にも興味があるか
  • いつころ就職先を決めたいか

といった質問がされます。

面接ではその人が事務所の雰囲気に合っているかを見ていると言われています。

合否は後日メールで伝えられたり、面接の最後にアポイントを取りその際に伝えられることがあります。

まとめ

  • ウィンタークラークとは予備試験合格者による冬の法律事務所体験
  • ウィンタークラークの内容は法律事務所によって様々
  • ウィンタークラークに参加するためには予備試験に合格する必要がある

以上、ウィンタークラークについて説明しました。

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この記事の監修者

リーガル専門コンサルタントとして、弁護士・法務人材を中心に転職支援を行う。中国発大手テクノロジー企業の日本法人にて創業メンバーとして事業開発・推進に従事。スタートアップ〜大手事業会社での事業開発、マネジメント経験を有していることから、様々な角度からの俯瞰したアドバイスを強みとする。

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