報酬トップ弁護士が語るハイパフォーマンスの秘訣【ベリーベスト法律事務所 松井先生】
- 更新日:2025.02.04
 
今回は、ベリーベスト法律事務所で所内68期トップ報酬、東京オフィスのマネージャー・労働分野のマネージャーをされている松井先生にインタビューを行いました。
- ベリーベストに入所を決めた理由
 - 入所5年目でのマネージャー就任について
 - 報酬制度・働き方
 
などについて、詳しくお伺いしています。
INDEX
- ベリーベスト法律事務所 松井先生の自己紹介
 - 弁護士を目指した理由
 - ベリーベストに入所を決めた理由
 - ベリーベスト入所後の担当案件
 - 5年目でマネージャーに!必要なスキル・年数はあるのか
 - メディア出演依頼の流れ
 - 所内68期トップ報酬の松井先生に聞く、弁護士の高年収の目指し方
 - 報酬にも関わる、受任率の個人差
 - 受任率を改善するための取り組み
 - やっぱり忙しい?松井先生の働き方
 - 弁護士が成果を出しやすくする、ベリーベスト法律事務所の仕組み
 - ベリーベストで活躍する弁護士の共通点
 - ベリーベストに合う人の特徴
 - 松井先生のキャリアビジョン
 - 弁護士を目指している方・経験弁護士の方へのメッセージ
 - エンディング
 - 弁護士・法務人材向けにYouTubeでも情報を発信しています
 
ベリーベスト法律事務所 松井先生の自己紹介
本日は、ベリーベスト法律事務所 東京オフィスの松井先生にお越し頂いて、いろいろお話を伺っていきたいと思います。松井先生、よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
まず、簡単に自己紹介からお願いできますでしょうか。
弁護士の松井と申します。ベリーベスト法律事務所の東京オフィスに勤務しておりまして、経歴としては、早稲田大学の法学部、早稲田大学のロースクールを出て、弁護士になりました。
68期の弁護士で、今8年目となります。ベリーベスト法律事務所内では、労働分野のマネージャーを務めていたり、東京オフィスのマネージャー、これは1人ではないんですけれども、複数人で担当しているうちの1人をやっております。
弁護士としては、さまざまな分野の業務を取り扱っているんですけれども、労働分野のマネージャーということもありまして、自分なりには労働事件を専門的に取り扱っております。どうぞよろしくお願いします。
ありがとうございます。松井先生は、同期の中でも報酬がトップっていらっしゃるという事前情報を伺っていますので、今日はそんなところにも触れながら、掘り下げていければなと思います。
弁護士を目指した理由
早速なんですけれども、まず、どういう経緯で弁護士になられたのか教えていただけますか。
はい。実は高校生の時は、親から理系に行けと言われていました。高校2年生になる時に、初めて文系、理系で分かれるんですけれども、私は早稲田の附属高校におりましたので、あまり大学受験については考えておらず、エスカレーターで早稲田大学に行く予定でした。
高校2年生の時には理系を選択したんですけども、早稲田大学の理工学部には女性が少ないという情報を得まして(笑)。多感な高校生の私には、それはちょっとあまり望ましくないなぁと思いまして。で、「文転せねばならん」と(笑)。
親の意向に反して文転せねばならんとなったんですけれども、その時に「ビギナー」という司法修習生をテーマにしたドラマをやっていまして、詳しい内容は忘れてしまったんですけれども、それを見て、これはありかもしれないと思いまして、親に「司法試験受けるんだ」と言ってですね。当時はちょっと話半分であったかもしれないんですけども。
それで文転することを許してもらって、高校3年生から文系に入って、その流れもあって法学部に進学しました。
そういった理由で文転したぐらいなので、大学に入ってからも、非常に大学生らしい大学生だったんですよね(笑)。勉強など全くしていなくて。3年生になって、みんなが就活を始めるような時期になった時に、「さぁどうするか」と考えはじめたのですが、普通に就職するのも違うかなと思ったり。ただ、弁護士になってみてからも思いましたけれども、人の力になれるというのは喜ばしいことだな、というのはありました。
親に「司法試験を受ける」と言ったということもあったので、ロースクールもできたようだし、行って弁護士になろうかなと思い、そのあたりからやっと真面目に進路を考えて勉強するようになり、無事試験も合格できて弁護士になったと。そんな経緯でございます。
なるほど。赤裸々にありがとうございます(笑)。私も弁護士の方といろいろお話するのですが、中学生ぐらいから、弁護士について何かで知る機会があって、素晴らしい仕事だな、となって、ずっと目指していました、みたいな方が多い印象があるので、お話を伺って意外でした。
ロースクールに進学をされて、その後は司法試験に無事合格をされて、弁護士としての道を歩もう、という流れかなと思うのですが、弁護士というもの一つとっても、いろいろな領域があるじゃないですか。その中で、どういう方向に行こうかな、というのは、どんな感じで決めていかれたんですか?
あまり決めていないんですよね。なるようにしかならんと思っていましたし、あと、人の力になりたいみたいな格好つけたようなことを言っても、結局具体的に弁護士になって何をしたいという、大した考えもなかったんですね。就職活動の過程でも、これというものに絞っていたかというと、別にそうでもなくて、という感じでしたね。
今は労働分野を中心にやっていると申しましたが、それは結果論でしかないのかなと思います。
目の前のことをやっていたら、今に至っている、という状況なんですね。
ベリーベストに入所を決めた理由
その中で、どうやってベリーベストさんに出会われたんでしょうか。
就活サイトみたいなものに登録をして、私はあまり意識の高い方ではなかったので、司法試験合格したのを確認してから、就活したらいいのかなと思いながら就活をしました。
あまり情報も多くなかった、いわゆる情弱だったので、どんな風にやったらいいのかなと思いながら就活していました。
その過程で、ベリーベスト法律事務所を知りまして、当然調べますよね。そうしたところ、それなりに規模の大きい事務所だと。触れ込みによれば、企業法務から一般民事まで色々できると。特に何をしたかったわけでもない私にとっては、いろいろ出来る環境というのは良いのかなと思いましたし、報酬面もよくわからないまま入ってしまう事務所、弁護士もいるというように聞くんですけれども、その辺はわりと明確にされていたし、それなりに大きいところだから、あまり変なことはないだろうという安心感もあって、とりあえず応募してみました。
そうしたら内定をいただけたんですけれども、内定いただけたのが一番最初だったということもあって、あまり意識の高くなかった私は、内定もらったから、そこに行こうと。そんな感じです。
ありがとうございました。非常に等身大で参考になりました。何か決まっていない中で、色々やっている事務所で弁護士として仕事をやりながら、どういうものが自分に合ってるんだろう、というのを見つけていこうかな、という思いもあったということなんですかね。
そうですね。やはり、やってみて思ったのは、結局やらないとわからないんですよ。学生の頃にやりたいと思っている事があっても、実際にやってみないとわからない。もちろんマッチする場合もあると思いますが、逆にマッチしない場合というのもあると思うので、そういう意味で色々できる環境というのは、悪くなかったのかなと私は思いました。
弁護士の方に限らず、キャリア選択、特に新卒の方は仕事したことがない方がほとんどなので、いくら情報収集したり、インターンに行っても、限界がありますよね。実際のところはやってみないとわからない、というのはおっしゃる通りだなと思っていて、そういう意味で言うと、ここで色々なものがあるというのは、一つ安心材料になるのかもしれないですね。
報酬の話も、確かに法律事務所のいわゆる修習生向け募集では、あまり書いていないんですよね。一方、ベリーベストさんは割とオープンにされてる感じですよね。そういうところでも安心というか、いいなと思われた点なんでしょうかね。
ベリーベスト入所後の担当案件
入所されてから、最初はどのような案件を担当されていたんですか?
事務所が割と基幹的に取り扱っているようなものは、一通り担当していました。それこそ最初は先輩と一緒にですけれども、いわゆる企業法務というか顧問先の対応とか、民事で言えば労働問題、離婚問題、交通事故、刑事事件、債務整理。今はあまりですけど、その当時は過払金の事件がまだ結構あったので、1年目は過払金の裁判も結構担当していましたし、あとは建物明渡の事件など、そういったところを全体的にたくさん担当していたという感じです。
もう1年目で、そのぐらい色々なものを見られたという感じですか。
そうですね。入所する年によって若干教育の仕組みが変わるんですが、私が入った年は全員全部最初からやりましょう、という感じでした。一人に割り当てられる件数というのは、もしかしたらそれだと少なくなってしまうかもしれないんですけれども、最初から幅広く取り組めたというのはあります。
私の正直な印象でいくと、弁護士の仕事は、一つのプラクティス・領域に集中して基本そこを担当するといった印象を持っていたんですけれども、ベリーベストの先生方のお話を聞くと、もちろん比重があるにしても、領域でいうと企業法務、立ち退き、労働、離婚裁判と、かなり幅広くやっていらっしゃるという感じですよね。弁護士の総合力みたいなものが付きそうな印象があります。
それはそうだと思います。
5年目でマネージャーに!必要なスキル・年数はあるのか
今、東京オフィスでのマネージャー職であり、労働分野のマネージャー職でもあるということなんですが、マネージャーには何年目くらいでなられたんですか?
今の立場になったのは3年くらい前なので、5年目の時ですかね。実はその1個下にサブマネージャーという立場がありまして、労働のサブマネージャーになったのが確か2~3年目くらいだったと思います。
結構早いですね。
今は色々なオフィスにマネージャーがいたりするんですけれども、当時は基本的に東京オフィスにしかいないという感じだったんですね。サブマネージャーという職位もな無かったんですけれども、だんだん組織も大きくなってきたので、マネージャー業務も忙しくなるからといって、サブマネージャーというのを作りましょうとなりました。
その時に、私、労働法選択だったこともあって労働は割と「やりたい」と一応声には出していて、その当時の労働のマネージャーの先生と懇意にしていたので、それでお声掛けいただいて、サブマネージャーになりました。その先生が退所することになったこともあって、繰り上がるような形で、5年目の時にマネージャーになりましたね。
当然ポストが空くか空かないかは、大前提マネージャーになるにあたって条件というか制約としてはあるという感じですね。
他に例えば、マネージャーになるのに必要な資格や経験年数など、そういったものはあるんですか?
別に経験年数や、決まりきったものがあるわけではないです。労働や交通事故のマネージャー、業務マネージャーといったりするんですけれども、その業務マネージャーになるには、やはり当該分野の経験や知識というのはそれなりでないと、というのはありますし、あと弁護士としての能力というのも一定程度以上だということで、上から認められて、初めて声がかかるのかなというのがあります。
例えば、私が担当している労働分野ではないんですけれども、昨年、交通事故分野で、他の交通事故を専門として取り扱っている事務所から入所してきた先生が、入所を早々に交通事故のサブマネージャーになったというケースもあるので、能力が評価されれば、すぐにでもということはありますかね。
そういうことなんですね。今おっしゃっていただいたように、スキルや経験、知見がある方であれば、年次や事務所にいる年数ではなくて、本当に実力を見て登用されるという事はあり得るし、実際に起きているということなんですね。その辺りがすごくフラットというか、良い意味で実力主義というか、そういう側面があるのかなという感じがしますね。
メディア出演依頼の流れ
ベリーベストさんのサイトを見ると、ニュースやウェブといった、メディアへの露出が結構多いなという印象があります。素朴な疑問なのですが、メディア出演はどのように依頼が来るものなんですか?
まず基本的なルートとしては、事務所の広報担当に問い合わせが来ます。広報担当が内容を見て、誰がいいかなと考えて、例えば労働分野に関する相談だったら、とりあえずマネージャーである私に、これ誰か対応できますかって聞いてみようということで、聞かれたりするんですね。
私が結果として露出が多くなったのは、先ほど申し上げた通り、私は色々な分野を担当していたので、色々なことをそれなりのレベルではわかるんですよね。あと、弁護士の中にもそういったメディア露出に積極的な人と、そういうのはちょっと、という人がいます。
広報担当の方としては、引き受けてくれる、それなりに信頼できる人が見つかれば、その人の仕事としては楽なわけですよ。それで、私はできることが割と多かったりするものですから、私がメディアに出たいというのもあったので、それを伝えておいたところ、どんな分野でも基本的に最初に声をかけていただけるみたいな感じになっています。
もちろんスケジュールが合わなかったり、さすがにそれはあまりよく知らない、というものはありますけれども、そういうもの以外、対応可能だなというものは、極力対応できるようにしていた結果として、数が増えたりですとか、あとメディアによっては私の携帯電話に直接電話をいただいて、ちょっとこれお願いしたいんですけど、という話をいただけるようになったりとか、ということもありましたね。
なるほど。それもやはり、声を上げておくことで、機会を得ることができるんですね。
そうですね、案外その需給がマッチすることがあるというか。
メディアに出たいという方は、やはり少数派にはなるんですか?
みたいですよ。私にはあまり分からないんですけど。
なるほど。すごく積極的に出演されていらっしゃるなと思っていたのですが、そういう背景があったということなんですね。
所内68期トップ報酬の松井先生に聞く、弁護士の高年収の目指し方
松井先生は、同期(68期)の中でトップの報酬を得ていらっしゃるとお伺いしています。ベリーベストさんは、採用サイト等で報酬実績(トップ・中央値など)を公開されているじゃないですか。あれを見ると、だいたい2200、2300(万円)ぐらいは今あるということですよね、報酬で。
同じ期・同じ事務所に所属されている弁護士の方でも、サイトを見ると差が出ていらっしゃると思うのですが、ベリーベストさんでの報酬の仕組み・制度や、その中で松井先生はどのようなことをやってきたから68期トップを維持できているのか、といったところをぜひ教えていただきたいなと思うのですが、いかがでしょうか。
ベリーベストの報酬の仕組み
簡単に仕組みをお話しすると、報酬は大きく分けると3種類あります。
まず、基本給と呼ばれている固定の月々の報酬。次に、インセンティブ報酬といって、事件を受任した時や、事件が終わった時、あるいは一定の売上に応じて支払われる報酬。インセンティブ報酬は細かく言うととても複雑なんですけれども、そういうものがあります。あと賞与があります。
基本給について
まず基本給ですが、これはみんな同じところから、いわゆる新卒入所であれば同じ金額からスタートします。ただ年々の売上など、要は活躍具合に応じて上がり幅が変わります。大きく上がる人もいれば、あまり上がらない人もいます。
私は今8年目なんですけれど、年1回上がったりするので、私の代ではこれまで7回昇給の機会があったわけです。やはり同期と比べると、私は多い方なんですね。
まず基本給については、最初は一緒ですが、年が経つにつれて差が出てくる可能性があるということになります。これは簡単に言うと、活躍しているというか、売上を上げたりしていると、大きく増える可能性が高まります。
インセンティブ報酬について
インセンティブ報酬は、仕組みがとてもいろいろあるので全部語ることはできないのですが、簡単にご説明します。
受任率という概念があるのですが、自分が担当した相談を、割合高く依頼につなげられていれば、1件の依頼を受けたことでもらえるインセンティブの単価が上がります。受任率に応じて1件あたりいくらが変わるので、高い受任率で数多く依頼を受けると、そのインセンティブ報酬が増えるというような仕組みになっています。
もちろん100%依頼になるということはないですし、それがお客様にとっていいのかというのは別問題ですから、何か不当な案内をして、間違ったことを伝えて、依頼を受けるということは絶対にすべきではないですが、弁護士がお手伝いできることをきちんと案内して、きちんと依頼につなげられるという弁護士が、このインセンティブ報酬も増えるのかなというところです。
賞与・ボーナスについて
賞与・ボーナスは1年間に1回出るのですが、基本的に売上に応じて出たり、定性評価で、マネージャーとしてこれくらい活躍したよね、ということで金額が決まります。
その売上に応じた部分は年によって違うようですし、公開されているわけではないですが、一定の計算式みたいなのがあるようで、機械的に算出するので、売上が多ければ多いほど賞与も多いはずなんですね。
さっきのインセンティブ報酬とつながりますが、たくさん依頼を受けていれば、その分たくさん売上も上がる可能性が高まってくるので、たくさん受けて、たくさん仕事をして、たくさん売上を上げていると、結果として報酬は多くなる。こんな仕組みになります。
所内68期トップ報酬にもつながる、松井先生の取り組み
ありがとうございます。その中で松井先生はトップでいらっしゃるということなのですが、やはり受任率がすごく高いんでしょうか?
所内で受任率がとても高い方かというと、別に上の上の方ではないんですけれども、ただ、案件って実はいろいろなルートから来るんですね。
受任してやるという案件のほかに、特に受任が必要のない案件といいますか、ある程度形が整ったところで事務所にご相談が来て、アサインされるということもあるので、そういったものを対応していくことによって、結果として数多くの案件を処理したということがあります。
あと、私はあまり分野を絞らずに対応してきたり、あるいは事務所が新しい分野の取り扱いを始めた時に、それに積極的に関わって、幅広い分野にタッチするようにしています。
報酬の仕組みというのも時々変わったりするんですけれども、その仕組みの変化に柔軟に対応してきたと言いましょうか(笑)。
今はここを頑張っておくといいぞ、みたいな時もあるわけなんですね。
これが熱い、みたいなのがあるので(笑)。
どこかの営業マネージャーの方とお話ししているような感じになりますね(笑)。
「すごく稼ぎたい!」という方は、いろいろやれる範囲を広げにいったりですとか、既に受任は決まっていて、誰がやるかみたいなものを取りに行くとか、そういうことで案件を増やすことができる。逆に、ここの領域でやっていきたいという人が、そこをしっかりやって受任率を高めていくことで、その領域の中で報酬を上げることもできる。個々人のありたい姿や、やりたいこと、目指す報酬レンジに合わせて、結構やりようがあるといった感じなんですかね。
はい。
報酬にも関わる、受任率の個人差
案件の受任率は、個人で結構差が出るものなんでしょうか。
とても出ますね。私は労働分野のマネージャーなので、労働分野の数字を見ているのですが、受任率が高い弁護士だと90%を超えるぐらい依頼に繋がるんですね。
ほぼですね。来たらほぼ受任してる。
オフィスによっても差は出ると思います。私のいる東京オフィスは、割と他の法律事務所も多く、競合が多いです。一方で、地方だと東京に比べると競合があまりいなかったり、わかりませんけれども積極的に集客している事務所がうちのほかに少なかったり。
そういった違いから、受任率に差が出る可能性はあるんですが、それでも高い人は90%を超えるような受任率ですし、低い人だと一桁パーセントという事もあります。
全然違いますね。
そうなんです。最近の平均は大体50%いかないぐらいです。
大丈夫ですか?全部言っちゃってて(笑)。
大丈夫です(笑)。
そんなに違うんですね。いろいろな理由があるのかもしれないですが、何が違うんですかね。
口の上手さ(プレゼンテーション力)みたいなものは、あると思うんです。
私は、法律相談はプレゼンテーションだと思っているので、自分たちがどういうお手伝いをすることができるのか、それによってお客様にどういうメリットがあるのか、ということをきちんと話せるということが大事だと思います。それが上手にできる・できないというのは、大きくあると思います。
あとその他に、やる気は大きく影響します。
受けようという気持ちがなければ、例えば(こんな弁護士は本当に終わっていると思いますが)、ネガティブなことを言って「難しいですね」と言ってお断りするのは、実は簡単なんですよ。しかし、もしそれが嘘だったら、とても酷いことになるわけです。その相談者の方は法的な救済を得られるはずだったのに、その弁護士の案内によってその機会を得られなくなってしまうかもしれない。そういったことは絶対にすべきではないですが、やはりそこでどういうテンションで弁護士が臨むかということで、受任につながるかどうかというのは大きく変わってきますかね。
なるほど。非常に興味深いお話ですね。
私はマネージャーとして、その底上げを図ることが使命の一つではあるのですが、高い受任率の人の面談を聞いて、なぜ高いのかを分析したりですとか、低い人がなぜ低いのか、というのを分析して指導したり、そんなことも日々取り組んでいます。
マネージャーとして、そういった地道なことも大事にしていらっしゃるということですね。
受任率を改善するための取り組み
受任率の改善に向けて、ロープレや研修に落とし込むといった事もされているんですか?
はい。事務所内に品質管理室というチームがあるんですけれども、そこが新人の研修ですとか、受任率の低い弁護士に対する指導のサポートなどをしてくれています。
その品質管理室の者を相談者役として模擬の法律相談を行い、それを私が見て「もう少しこうした方がいいのでは」とコメントするというのをしたりですとか、お客様の了承のもと法律相談を録音させていただき、その録音を聞いてフィードバックするということをしています。
そうやって底上げをしていくことで、適切なご案内をして受任できる方を増やしているんですね。
そうですね。あと、受任率が低い人は、バッチリとした証拠がないと勝てない、と思っている事があります。民事事件は、刑事事件で有罪を取りに行く検察官とは違うので、ある程度見込みがあれば頑張ってみましょう、ということでやって、結果どうにかなる事件ってすごくたくさんあると思っています。そういった法的なところというのも、受任率改善に向けて話したりしますね。
相談にいらっしゃる方は法律に関する専門知識がない方なので、専門性の高いところをかみ砕いて説明する能力なども、結構大事になってくるんですか?
かなり大事ですね。私、よく新人に「法律相談ってこうやるんだよ」と話をするとき、お医者さんに例えたりするんです。
我々は弁護士ですが、基本的には医学については素人じゃないですか。例えば、自分が具合悪くて病院に行ったとします。そこで、ろくに説明されるでもなく、「もうすぐ死ぬかもしれません」と。「手術したら300万円かかります。20%ぐらい助かるかもしれませんが、どうしますか?」と言われて、じゃあお願いします、と言える人はいないと思うんですよ。なぜそうなのか、というのをもっと説明してもらわないと。
法律相談に来てる方にとっては、多分同じような状況だと思うんですね。そこをどう説明して、どういう手段があって、それのリスクが何で、上手くいった時のメリットが何で、弁護士費用がどういうふうにかかって、ということをきちんと理解していただいた上でないと、決断していただけないと思うんです。それを上手に理解していていただけるか、という能力はかなり大事だと思います。
そういう能力は、いわゆる司法試験の順位や、ロースクールの成績表では測れなさそうですね。
そうなんです。
そういう意味で言うと難しい部分かもしれないですけれども、個人の方に対して法的サービスを提供していく、ということで考えると、非常に重要な能力になってくるという感じなんですね。ありがとうございます。
やっぱり忙しい?松井先生の働き方
松井先生は、今も当然ご自身で案件を受任されてらっしゃると思うのですが、マネージャーとして受任率の改善に取り組んだりですとか、他にも多分いろいろやっていらっしゃると思うんですけれど、とてもお忙しくないですか?
そうですね(笑)。案件の処理については、全ての案件を一人で担当しているかというとそうでもなくて、指導を兼ねて、というのもありますが後輩の弁護士と一緒にやることが多いです。
同じ件数を一人で担当している弁護士ほど案件の処理に時間をとられているかといえば、そうでもなかったりするんですけれども、暇ではないですね(笑)。
そうですよね。先ほどの報酬のお話とも連動すると思うのですが、働き方も、個人差があるというか、その人がどう働きたいか、みたいなものに合わせて選択の幅みたいなものがある感じなんですか?
そうですね。基本的に報酬をもらっている以上、一定程度の売り上げは上げてもらわないと、という事務所の考えはあるんですけれども、それが一定程度いっていることを前提とすれば、毎日深夜まで働けとか言われるわけではもちろんないです。
事務所にいるべき時間とされるコアタイムという時間が決まっていますけれども、そのコアタイムが終わってすぐ帰っても、誰にも怒られません。私なんかは結構小さい子供がいるというのもあって、日によっては早く帰って、家のことがある程度終わってから、また家で夜仕事をしたりとか、なんていうこともやったりしています。
あと、子供がいて時短で働いている弁護士の方もいるので、その辺は割と柔軟にできるのかなとは思います。
ベースラインをしっかりやっておけば、あとは結構個々人の自由でプライベートと仕事のバランスを決められる、という感じなんですね。
弁護士が成果を出しやすくする、ベリーベスト法律事務所の仕組み
ベリーベストさんでは、そういった成果を出すにあたってのサポートする仕組みというか、そういったものが整っているイメージがあります。例えば、マーケティング専門の部隊がいたり、システムが内製化されていて知見が個人だけでなく組織の集合知として集約されていたり、という事を伺っています。成果を出す上で、それらが結構プラスになっているな、という感じはありますか?
そうですね。私は労働分野のマネージャーなんですけれども、例えばマーケティング部門のスタッフとミーティングをして、「広告費をいくらかけるか、そうするとどれぐらいの問い合わせが見込めて、そのうち何パーセントぐらいが実際の相談につながって、受任率がこれぐらいだから、これぐらい月受任できるだろう。」という数字を見たりするんですけれども、広告のことなんて何もわからないですから、やはりそこで専門の人が所内にいてくれるというのは助かります。
ウェブ専門のスタッフもいるんですけれども、「今どのようなキーワードで検索されていることが多い」とか、「こういうページを作るといいのではないか」という事も提案いただいたりします。まず入り口のところですかね。現場の弁護士はあまり知らない所かもしれないんですけれども、入り口のところでもそういう専門的なスタッフがいて、案件を取ってくることができているというのはあります。
あと、先ほどお話にありましたがシステムが充実していて、キーワードで事務所のフォルダー内にある書面を検索したりですとか、例えば「管理監督者 残業代」と調べたら、そのキーワードが入った書面が出てきたりだとか、そういう仕組みもあります。
あと、私は東京本店のマネージャーですし、オフィスにはエリアマネージャーがいるんですが、そういう人たちが定期的に面談をしたりして、「今、こういう分野をこういう風に担当していて、売り上げがこうなっている」「じゃあもうちょっとこの辺り、こういう風にやっていこうか」という話をしたりすることで、業務量を調整したりして売り上げを上げられる、あるいは負荷がかかりすぎている人の負荷を軽くできないかということを調整する、ということもやっていますね。
専門の部隊がいらっしゃったりとか、いろいろなサポートがあるというのは、一個人で考えた時に結構プラスに働くところが多そうですね。
ベリーベストで活躍する弁護士の共通点
松井先生から見て、ベリーベストさんで活躍されている弁護士の方の共通点などございましたらお教えください。
私の個人的な考えとして聞いていただければと思うのですが、まず競争心の強い人かなと思います。(事務所外には公開されていませんが、)受任率、売り上げなどの数字が所内で公開されているんですね。あと、採用サイトでは報酬実績も公開されている。
私もそうですが、それを見て燃える人というのが一定程度いるんですよ。あいつには負けられんとか、1位になりたいとか、何番以内に入りたいとか。報酬も同期でこんなもらってるやつがいる、許せんとか(笑)。思う人はいると思うんですよね。それはやっぱり原動力になるんですよ。これまでの話からある程度お分かりいただけると思いますが、頑張れば稼げる環境ではあると思います。
もちろん案件処理がずさんなのは論外(そういう人は多分自然に淘汰されていくというか、どこかで指導されていくことになるだけだと思います)ですけれども、競争心があって働きたいという方は、そういう意味で事務所とマッチはするのかなと思います。
すごいですね、全部所内で公開されているんですね。それを見て、ちょっと、となってしまう方は、逆に言うとあまりマッチしないのかもしれないという感じですかね。
別にそういう方がマッチしないというわけでもなくて、先ほど申し上げた通り、いろいろな働き方ができる事務所だと思います。
競争心があって、そういうところ意識高くやっている人って、半分より少ないんですよ。そんなのばっかりではないです(笑)。なので、そういうのはちょっと、という方は、もちろんそれはそれで構わないので、そういう方が合わないという事では全然ないかなと思っています。何でしょう、競争心がある人がより合う、というぐらいの話ですかね。
なるほど。そういう社内の仕組みは、一定の理解があれば、あとは個々人がどう受け取るかという感じですね。ただ、活躍する人ということで言うと、負けず嫌いな方というか、そういう方がよりマッチしやすい傾向があると。やはり松井先生も結構負けず嫌いでいらっしゃるんですか?
そうですね。私は褒められるのが好きというか、頼られるのが好きというか(笑)。
やはり営業でトップを取る方の思考に近い気がしますね(笑)。
ベリーベストに合う人の特徴
今のお話と近いのですが、松井先生から見て、どのような方がベリーベストさんに合うと思いますか?
ベリーベストでは幅広い案件が経験できるので、様々な案件に取り組んでみたい、という方にはまずお勧めだと思います。あとは、逆に個々の分野の案件数も、とてもたくさんあるので、そういう意味で専門性を伸ばせる環境でもあります。
この一見矛盾しそうな事が両立できる環境ではあるので、例えば最初は幅広く始めて、途中からここを尖らせていきたい、という方は、それに比重を置いていくこともできなくはないので、弁護士として様々な成長の仕方ができると思います。
あとはやはり、働きによって収入が変わる環境。これをいいなと思って入ってくる方も結構います。自分に合った働き方をしたいなという方や、たくさん稼ぎたいなという方は天井知らずだとは思うので、是非ベリーベストに入っていただくと良いのかなと思います。
ライフステージによっても、そこのバランスが変わってきますもんね。今はガンガンいきたい、今はちょっとバランス型、みたいなものも、割と調整しやすいという感じなんですかね。
そうですね。私自身も弁護士になってから、結婚して子供ができて、昔はずっと夜まで働いていたものが、そうではない事も増えたり、そこはなんとなく調整していけたので、変えることはできるんじゃないかなと思います。
松井先生のキャリアビジョン
松井先生ご自身の展望・キャリアビジョンについてお教えいただけますか。
弁護士としては、引き続き多くの分野の業務を担当していきたいなと思っています。「これはちょっとわからない」ということはないようにしていきたいと思っていますし、時代の流れや技術の進歩に応じて弁護士の新しい仕事が出てくると思うので、そういったところにも対応していきたいなと思っています。
あとは事務所内で言うと、今の労働分野のマネージャーはとてもやりがいのある仕事だと思っていますし、労働問題は一生無くならないと思っています。この労働分野の売り上げ等をより増やしていけるように、そこも変わらず力を入れてやっていきたいなと思っています。ひいては、事務所がより成長することに貢献できればなと思っています。
弁護士を目指している方・経験弁護士の方へのメッセージ
最後に、弁護士を目指している方や、弁護士として活躍されていらっしゃる方に向けてメッセージをお願いします。
ベリーベスト法律事務所では、これまでお話ししてきた通り、さまざまな分野の経験を積むことができます。これから弁護士になる方というのは、やってみないとわからない事はすごく多いと思いますので、ファーストキャリアとして、ベリーベスト法律事務所に入所していただくというのはよろしいかなと思います。
経験弁護士の先生方に関しては、これまでのご経験を活かした働き方というのも、事務所として用意・提案することができると思いますので、是非そういった先生方も事務所にお問い合わせいただけたらと思っています。
ありがとうございました。
エンディング
今回のお話で、ベリーベストさんに興味を持った、松井先生とぜひお話ししたい、という方がいらっしゃいましたら、ぜひアガルートキャリアにご相談いただければと思います。
今日はお時間をいただきまして、ありがとうございました。
ありがとうございました。
動画:報酬トップ弁護士が解説/高年収を得る秘訣とは
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この記事の監修者
2016年創業期の株式会社ファンオブライフに参画し、人材紹介サービス立ち上げ・拡大に従事。現在はリーガル専門のエグゼクティブコンサルタントとして、弁護士・法務パーソンのキャリア支援を行う。国内外の法律事務所や、メーカー・商社・金融・IT業界等の企業法務部とのネットワークが強み。
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