
インハウスの実態
エンタテインメントを軸とした多様性に富むセガサミーホールディングスの法務組織
セガサミーホールディングス株式会社
法務知的財産本部 シニアプロフェッショナル/プライバシー保護責任者 プロフェッショナル
仲居 宏太郎/中村 恵美子
エンタテインメント企業の大手として知られるセガサミーホールディングス株式会社で、日々グローバル案件やプライバシー対応など多岐にわたる業務に挑む社内弁護士は、どのような環境で活躍しているのでしょうか。
今回は海外法令やM&A対応を担う仲居様、プライバシー保護の要となる中村様のお二人に、グループ全体の法務体制や働き方の魅力を伺いました。
新たな仕組みづくりに挑戦できる風土や、充実したサポート体制の実情についてご紹介します。
自己紹介
まずはお二人の自己紹介をお願いします。
仲居 仲居と申します。私は大学卒業後、国際公共政策を学びにアメリカの大学院に進学し、卒業後に国際機関に就職しました。

セガサミーホールディングス株式会社 法務知的財産本部 シニアプロフェッショナル 仲居 宏太郎様
さらに、より高度な専門性を身につけるためにロースクールに進学し、司法試験に合格後は米国ニューヨーク州の弁護士として活動を始めました。
米国、また日本の法律事務所では、主に海外贈収賄禁止法や独占禁止法、ジョイントベンチャーのプロジェクトに携わって来ました。
2024年1月にセガサミーホールディングス株式会社に入社し、現在はグループの海外進出に携わっています。
中村 セガサミーホールディングス株式会社でプライバシー保護責任者を務める中村です。よろしくお願いします。

セガサミーホールディングス株式会社 法務知的財産本部 プライバシー保護責任者 プロフェッショナル 中村 恵美子様
私は大学卒業後、インターネット関連の企業を中心に勤務していましたが、在職中に一念発起し法科大学院に進学しました。
その後、日本の弁護士資格を取得し修習を経て、3年ほどは法律事務所に勤めていましたが、また企業に戻って法務を中心とした業務に従事していました。
セガサミーホールディングス株式会社に入社したのは2023年の9月です。
セガサミーホールディングス株式会社 法務組織の概要
グループ含め、貴社の法務に携わる社員の人数や構成比について教えてください。
仲居 現在、国内ではグループ全体で約60名の法務人員が活躍しています。
女性の割合が多い印象で、中途採用の社員も多く在籍しています。
貴社は国内外に100社ほどのグループ会社がありますが、各企業にそれぞれの法務担当者が所属しているのですか?
仲居 すべてのグループ会社にはおりませんが、主要な事業会社には必ず法務を置いていますし、海外にも規模に応じて法務担当者や法務部を設置しています。
国によって適用される法令などが異なりますので、グローバルな事業展開には海外のリーガル担当者が必要不可欠な存在です。
グループ全体を貫く企業の「パーパス」
貴社の法務部門の特色を教えてください。
仲居 法務部門に限った話ではありませんが、「セガサミー」という社名はセガを中心とした企業のグループと、サミーを中心とした企業のグループを中心に成り立っています。
それぞれに異なる企業文化や歴史がありますが、エンタテインメントという共通の軸を持ち運営しています。
グローバルに事業を展開しており、とにかく多様な企業・事業・バックグラウンドがあるのが特徴です。
それぞれの多様な特色を活かしつつ、一方でグループ全体の一体感を出すために、当社は「パーパス経営」を重視しています。
部署ごとに「ミッションピラミッド」を作成し、所属メンバー各々がグループ全体の目標に向かって努力できる体制を整えました。
法務組織にもグループ全体のパーパスが落とし込まれているのですね。
仲居 はい、おっしゃる通りです。
本社とグループ各社の法務機能は役割が異なる
グループ会社や事業部門と法務部門との業務上の役割分担は、どのように分かれているのでしょうか。
仲居 本社の法務機能と事業会社の法務機能が明確に定義されていなければ、それぞれが果たすべき役割が曖昧になってしまいます。
まずはハッキリとお互いの領域を定義し、本社の法務と事業会社の法務が連携して業務を進めるためのルール作りを現在進めています。
また、ルールを円滑に運用するには日々のコミュニケーションが大切です。各社の法務責任者が定期的に集まるセッションも設けています。
貴社の法務部門のキャリアパスの構築や、成長につながる機会などに関する取り組みを教えてください。
仲居 本社の法務部門では、メンバーごとのスキルマップを作成します。それをもとに強みを活かしたり弱みを補うような育成プランやキャリアプランを構築し、人財配置を行います。
またグループ内で開催する法務勉強会も重要な機会です。グループ内の法務担当者同士の知識の底上げや、意見・情報交換に役立っています。
2023年に発足した「プライバシー保護部門」

プライバシー保護部門は2023年に発足したばかり。社内ベンチャーのような雰囲気もあり、キャリアパスの構築も大きな課題となっている。
プライバシー保護部門の組織としての概要を教えてください。
中村 プライバシー保護部門は2023年に発足したばかりの組織です。2023年以前はプロジェクトとして稼働していました。
所属メンバーは兼務の者を含めて3名おります。
各社との連携について、プライバシー保護部門ではどのような取り組みを行っていますか?
中村 こちらも同様に、各事業に関連する部分は各社が主導しています。ホールディングス側は各社に対し、報告を受けたり、必要に応じてアドバイスをしたりといった関わり方をしています。
全社で一斉に行う必要があるような、個人情報の棚卸や教育・研修・啓発といった業務は、各グループ会社のプライバシー担当者と連携しつつ、主導するのはホールディングス側です。
その際も様々な観点からの意見をもらうことが非常に重要ですので、コミュニケーションを密に取り、和気あいあいと進めています。
プライバシー保護部門では、メンバーの知見を高める取り組みはありますか?
中村 プライバシー保護部門は組織の設立から日が浅いことや、人数が非常に少ないこともあり、定期的な勉強会開催などは実施できていません。これは今後の課題ですね。
しかし各人の必要に応じて、自ら勉強をする姿勢があります。何かを学んだら「こういう学びがあった」とチーム内で共有し、互いの知見を深める文化です。
キャリアパスについてはいかがでしょうか。
中村 キャリアパスも同様です。組織設立から間もないため、プライバシー保護部門から他部門へ異動する例はまだありません。
当部門は法務の知識だけでは業務が十分に行えません。たとえばセキュリティの知識なども必要です。
そういう点も鑑みると、今後はよりセキュリティ領域に注力したい社員はセキュリティ部門へ異動したり、逆にセキュリティ部門から知見が活かせるプライバシー保護部門へ異動したりといった、柔軟な動きがあり得るのではないかと考えています。
働きやすさを重視した環境・制度が充実
貴社の働き方の特色や、会社としての支援制度はどのようなものがありますか?
仲居 いわゆるハイブリッドワークが導入されています。
リモートワークとオフィスワークを組み合わせ、従業員一人ひとりのライフステージに合わせた働き方が可能です。
またリモートワークによる効率化を図るほか、オフィスに出社した社員が他部門や他グループの社員と交流できるようなイベントを開催しています。
その他、誰でも利用できるラウンジや、夕方以降利用可能になるバーも併設し、充実したオフィス環境で働けます。
仲居さんはリモートワークとオフィスワークは半々くらいですか?
仲居 そうです。
他にも特徴的な制度はありますか?
中村 育児のしやすさは皆さん気になるところかと思います。他社様でもよく見かける制度ですが、育児休暇やお祝金制度は当社にもあります。
また、社員や地域の方の仕事と育児の両立支援を目的に、企業主導型保育所を設けています。
仲居も申しましたがフレキシブルな働き方ができるので、たとえば学校の用事があればその時間だけ抜けたり、午後から予定がある場合には午前のみ出社したりと、融通が利きます。
私自身、非常に助かっている制度です。
その他、副業制度がきちんと整備されています。ただ制度があるだけでなく、実際に副業をしている社員もおりますよ。
副業で得たスキルが当社での業務に還元されることもあるでしょうし、非常に積極的に利用されている印象があります。
またこれは女性特有の制度なのですが、「卵子凍結サービス支援制度」もあります。たとえば「今は仕事に邁進したい」という女性社員が、年齢が若いうちの卵子を保存しておくといった使い方をされています。
これは非常に貴重かつ、積極的にサポートされている制度ではないかと思います。
とてもユニークな制度ですね。
中村 そうですね。最初に知ったときは驚きましたが、社内での女性の活躍を推進するのに寄与している制度だと思います。
働き方や制度以外に、特徴的な取り組みがあれば教えてください。
仲居 当社には名門の野球部があり、都市対抗野球の試合を見に行く機会があります。またプロバスケットボールチームも持っており、社員同士で試合観戦に行くこともありますね。
中村 他にもプロ麻雀チームやダンスチームもあり、チケットがプレゼントされることも時々あります。
部署を超えて皆さんでそういった活動を楽しめるのは良いですね。
中村 はい、非常に良い雰囲気だと思います。
セガサミーホールディングス株式会社の魅力・やりがい

事業領域の広範さに応じた、多様な案件を経験できるのは大企業ならでは。
お二人が感じるセガサミーホールディングス株式会社で働く魅力や、やりがいはどのような点でしょうか。
仲居 まず、大企業のグローバルヘッドクォーターで働ける点が魅力です。
また組織再編や事業の売買といったM&A案件、海外の法令順守に関するコンプライアンス案件、スポーツチームやコンテンツビジネスに関連する多岐にわたるビジネス契約などに取り組める点も、大きな魅力だと思います。
中村 仲居が述べた点はもちろんです。それに加え、プライバシー保護部門は人数が少ないこともあり、大企業でありながら一人ひとりに任せる業務が多いことから、責任を持って能動的に仕事ができる点が非常に魅力的だと思います。
当社の事業はかなり多岐にわたりますから、様々な事業におけるプライバシー保護の形態を考えられ、視野を広げやすい環境ではないでしょうか。
法務部門の今後の展望
貴社の法務部門の今後の展望について、現在の課題も踏まえて教えてください。
仲居 環境の変化が激しい今、いかにスピーディーに対応し、チャンスにまで変えていけるかが鍵となります。
組織や地域の壁を越え、一体感を持って環境の変化を乗り越える体制づくりが重要なテーマになってくるでしょう。
また各グループの法務部門はガーディアン機能のほか、ナビゲーション機能・クリエーション機能の強化も図り、グループの事業価値を最大化できるよう努めます。
中村 プライバシー領域の制度、法整備、プライバシー意識が、日本は海外に比べて3年ほど遅れていると言われています。
そのため日本企業として、今後プライバシーへの対応は大きく拡大していくでしょうし、組織として対応すべき課題もどんどん増えていくと考えています。
最前線から取り残されないよう、体制の整備から各メンバーのスキルアップまで、様々な情勢に対応できる知見や能力を身につけていくことが必須だと思います。
セガサミーグループ法務知的財産本部の体制
仲居様、中村様が所属する「法務知的財産本部」の組織体制はどのようになっているのでしょうか。
仲居 法務知的財産本部は法務部・知的財産部・法務知財ソリューション部の3部門で構成されています。各部門は、管理職を含め3名から5名程度の少数精鋭で運営しています(2024年12月現在)。
中村様の担当領域ではどのような状況でしょうか。
中村 プライバシー関連は法務知財ソリューション部が管轄しています。ただ、法務知財ソリューション部内でプライバシー担当は私一人です。
しかし本部の他にグループプライバシー推進室があり、専任の者が1名、また私を含む兼任の者が2名という体制で運営しています。
法務知的財産本部の主な業務内容や、注力している分野を教えてください。
仲居 セガサミーグループの企業価値を最大化する役割を担っています。多くのグループ企業に法務知財担当組織が設置されているため、それらと協力してグループシナジーを発揮することが主な役割です。
具体的にいうと、グループの法務知財マターの経営層へのエスカレーションや、グループに影響のあるリスク管理はもちろん、グループ全従業員にわたるリーガルマインドの啓発も重要な機能です。
全従業員が各々の立場で法的課題に気づき、法務知財担当者と協働しながら課題と向き合う意識の醸成を目指しています。
社内への法的マターに関する啓発・研修事情
貴社ほどの規模の企業で、全社で一体感を持ってコンプライアンスを推進するのは大変ではありませんか。
仲居 おっしゃる通りです。しかし全体としてはコンプライアンス意識が比較的高い企業だと思います。「打てば響く」といいますか、こちらがきちんと施策を立てて実行すれば、一定の成果が出るという印象です。
プライバシー保護部門としてはいかがでしょうか。
中村 私は社内向けの業務としては、プライバシー保護の基本となるルールの作成や、事故が起こった際のインシデント対応、日ごろの検証を行います。研修や啓蒙活動も、メイン業務のうちです。
法務知財ソリューション部としては、社内でのAI活用に関する法的・知的財産的側面からのアドバイスが主です。
たとえばグループのAIガバナンス整備には、法務・知財・プライバシーの各分野が関わるため、IT部門と協働してガイドラインを検討しています。
さらにAIやWeb3.0といった新技術領域に関するグループ横断のクロスファンクションチームを設け、法務だけでなく組織全体で積極的に情報や意見の交換をおこなっています。
エンタテインメント業界ならではの法務の必要性

事業を展開する地域のルールや、社会的なトレンドに敏感に変化するエンタテイメント領域の法務。
エンタテインメント業界ならではの法務的な特色はありますか?
仲居 私たちが属するエンタテインメント業界では、たとえばゲーミング領域なら各国・各地域の許認可を得る必要があるケースがあります。
そのためグループ全体で、透明性や公正性を維持・向上できるガバナンスの仕組みを作ることが極めて重要だと考えています。
加えて、エンタテインメント業界は進化が早いため、明確なルールやプラクティスがない状況でリスクコントロールをしたり、あえてリスクを取る決断をしたりする難しさがあります。ただ、この点が醍醐味であるとも言えるでしょう。
プライバシー保護の観点からはいかがですか?
中村 現在、セガサミーグループはオンラインでのサービス提供が大きく拡大しています。また、海外からのアクセスもかなり増えています。
その他にもB2Cのビジネスが多いため、膨大な数のお客様の個人情報をお預かりすることになります。そのため、今後もプライバシー保護はますます重要になるはずです。
時代の流れとしても非常に重要度が高まっている領域ですよね。
中村 現在はインターネットを通じて何でもできる時代ですから、ゲーミング領域に限らず世間の流れに合わせる必要があると考えています。
多様なジャンルの専門家が協働し課題を解決に導く
おふたりとも中途入社からキャリアを重ねていらっしゃいますが、働く中でどのような点にやりがいや達成感などを感じますか。
仲居 一番の魅力はメンバーの多様性にあると思います。法務知的財産本部には日米の弁護士や弁理士、ゲームやスポーツ関連のプロジェクトに詳しい方など、様々な専門家が在籍しています。
法的問題を解決するには多様な知識や知恵が必要です。各領域の専門家が協力しなければ、問題解決が難しいこともあります。
こういったメンバーとともに課題に取り組み、問題解決を目指したり、プロジェクトを成功に導くことに達成感があります。
中村 プライバシー保護部門は立ち上げ間もなく、規模が小さいことから、業務やチームなどを一から作り上げなければなりません。ある意味で「ベンチャー的」といいますか。しかしそれが非常に面白く、私はやりがいを感じています。
法務だけではプライバシーの推進はできず、IT部門や事業部門との連携が必須です。様々な部署との距離が近く、連携を密に取りながら業務を行っています。
多くの専門分野を持つメンバーと業務を行うような、組織横断的な取り組みがとても刺激的で、業務を楽しめています。
将来的に法務組織として達成したいビジョンや目標を教えてください。
仲居 私たちは、本部のミッションピラミッドにおいて「法務知財イノベーションでグループの可能性を広げる」というミッションを掲げています。
法務知財の領域でも、各々がクリエイティビティを発揮し、グループ事業の可能性を広げることでグループの企業価値を高めようと考えています。
中村 プライバシー対応は、全社的に取り組むべきリスクマネジメントのひとつです。この領域に関するグループ全体のレベルの引き上げを図りつつ、各社での取り組みも同時に充実させていかなければなりません。
また、今後セガサミーグループとしてM&Aなどを通じて事業領域が拡大していく可能性があります。
新事業が加われば、それに応じたプライバシー対応の必要性も生まれます。このプロセスを繰り返し、グループ全体の価値を高めていきたいと思います。
異業種・他業界出身の社員も多数活躍している
貴社の法務組織は中途入社の方が多い印象ですが、皆さんがどのように活躍されているのか、また異業種や他業界出身の方がいるのかも教えてください。
中村 本部では多くの中途採用社員が勤務しています。様々なバックボーンを持つ中途採用社員が加わることが、新たな考え方を取り入れることにつながっています。非常にオープンにディスカッションが行われる風土があり、とてもよい環境です。
グループ全体で見ると事業領域が非常に広いのですが、各領域に特化している方が在籍しており、しっかり対応できる体制が整っている点も当社の特色だと思います。
本来なら法務部門や知財部門が担うべき業務も担っていますが、基本的な業務領域と、各部門の特色の両方を活かしている点が非常に面白い点です。
必ずしもエンタテインメントやそれに類する業界の経験がなくても、自身の専門性をもとに活躍できる場があるということですね。
中村 はい、おっしゃる通りです。エンタテインメント業界に限らず、様々なバックグラウンドを持つ社員が在籍しています。
社内外の活動を支え、社員と企業の成長を導く
貴社では社員の成長に資する制度や環境をどのように整えていますか?
仲居 セガサミーグループでは「セガサミーカレッジ(SS-College)」という研修制度をグループ全体で用意しています。
各業務での専門性やビジネスパーソンとしての資質を高めるための研修プログラムが、数多く用意されています。
各人のスキル分析の結果、次のステップのために研鑽すべきスキルが判明すれば、セガサミーカレッジで該当の研修を受けてスキルアップを目指すことが可能です。
法務分野の人財でも、法務の専門性を高めるだけでなく、ビジネスパーソンとして必要なスキルも鍛えられると。
仲居 はい、その通りです。
それ以外に特徴的な制度や環境はありますか?
中村 社外の業界団体への参画や、活動への参加を積極的に推進しています。
外部での活動を推進することで、社員が外部で得た知識を社内に持ち帰り、当社の知見を深めることにつながります。
またこれはきちんと整備された制度ではありませんが、プライバシー関連だと他社のプライバシー担当者との交流が非常に盛んです。
各々の悩みや課題を持ち寄る勉強会や相談会が開かれており、質問しあうことで自社だけでは不明な点が明らかになることもあります。
私たちのスキルアップに大きく貢献している機会です。
社外コミュニティやコミュニケーションへの参加は推奨されているのですか?
中村 むしろ「外に出なさい」という風潮がありますね。
その活動を通じて横のつながりが増えていくのですね。
中村 おっしゃる通りです。
「感動体験休暇」を活用して様々なアクティビティを楽しむ

「感動体験休暇」は社員皆が積極的に活用しているという。エンタテインメント企業らしいユニークな制度だ。
貴社のカルチャーが分かるエピソードやユニークな制度について教えてください。
仲居 当社では「感動体験休暇」というユニークな休暇制度を設けています。私も先日、感動体験休暇を利用して子どもと動物園に行ってきました。
感動体験休暇は「感動できる体験」であれば、内容は何をしても良いのですか?
仲居 その通りです。
中村さんは利用したことがありますか?
中村 私はまだ取得したことがありませんが、2月にプロ野球のキャンプを見学しに、沖縄へ行こうと思っています。
きっと「感動間違いなし」だと思うので、感動体験休暇を利用しようかなと。
レポートなどの提出はするのですか。
中村 はい、そうです。「こういった活動をして、こんなことで感動した」といった報告を書く必要があります。
本部長など、立場のある方も自ら感動体験休暇を取得していらっしゃるそうですね。
中村 むしろ「なんで皆は取得しないの?」というぐらいの雰囲気なので、非常に取得しやすい環境にあると思いますよ。
貴社はお客様に感動を与える立場かと思うのですが、社員も日々感動を体験しておこうという意図があるのですか。
中村 そうですね。自分が感動した経験がなければ、相手を感動させることもできないという考えにもとづいています。
新たな局面にも積極的にチャレンジできる人財を求める
中途採用で貴社にマッチするのはどのような方でしょうか。
仲居 セガサミーグループはエンタテインメントコンテンツ事業を中心に、日々拡大を続けています。そういった状況では、新たな挑戦や変化に直面することも珍しくないでしょう。ですから、恐れず楽しんでチャレンジしていける方に適しているのではないかと思います。
それに伴い、様々なグループ会社の方や多くのステークホルダーとコミュニケーションを取る必要があるため、オープンマインドな方だと活躍しやすい環境です。
一方で、保守的な傾向が強い方は難しいかもしれません。
中村 エンタテインメント業界特有の要素もありますし、プライバシー関連のチームは小さな組織だということもあり、チャレンジ精神がある方にとってはとても楽しいと思います。
逆に体制が整っていない組織に飛び込むことに不安を覚える方だと、続けるうちにつらくなってしまうかもしれませんね。
ですから「自分たちで作っていこう」と主体的に考えられる方を求めています。
求職者へのメッセージ
最後に、リーガル領域での転職を検討している方にお二人からメッセージをお願いします。
仲居 セガサミーグループは海外への事業進出をはじめ様々な分野でグローバル化を推進しています。法務の知識はもちろんですが、それ以外の面でも語学力を活かしたい方には大きなチャンスがあるはずです。ぜひチャレンジしてみてください。
中村 プライバシーチームが取り扱っている分野は、法務の中でもニッチと言われがちな分野です。しかし、今後ますますプライバシー領域の重要性は高まっていきます。プライバシーはどなたでも関係ある分野でもありますし、大きなやりがいもあります。ご興味があれば、ぜひチャレンジしていただきたいです。
ありがとうございました。


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