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アジア各国の商習慣や法務環境に明るいOneAsia法律事務所だから提供できる価値と求める人物像

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アジア各国の商習慣や法務環境に明るいOneAsia法律事務所だから提供できる価値と求める人物像

OneAsia法律事務所
シンガポール/タイ/ベトナム オフィス
鴫原 洋平/千葉 広康/松谷 亮

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東南アジアから中東域まで各国に拠点を展開し、日系企業の海外進出をサポートするOne Asia法律事務所の弁護士の皆さまにお話を伺いました。

ベトナム・シンガポール・タイの事務所の3拠点に勤める弁護士の方々にオンラインでお集まりいただき、座談会形式でインタビューを実施。One Asia法律事務所に入所した経緯や、前職・現職の業務内容の違い、各国の情勢などについてお話しいただいています。

転職を検討中の弁護士の皆さま、またOne Asia法律事務所にご興味のある方は、ぜひお読みください。

参加者の自己紹介

自己紹介をお願いします。

松谷 One Asia法律事務所ベトナムオフィスの松谷です。修習期は67期で、上智大学法学部を卒業後、中央大学法科大学院を修了しました。

現在はOne Asia法律事務所ベトナムで代表弁護士を務め、事務所の運営管理と案件対応を担っています。

弁護士登録後はIT企業と製造業を経て、ベトナム現地法人の立ち上げに参画し、現在に至っています。よろしくお願いします。

ありがとうございます。続いて鴫原先生、お願いします。

鴫原 はい、鴫原洋平と申します。横浜市立大学国際総合科学部を卒業し、一橋大学大学院を修了しました。

現在はシンガポールの事務所に勤務しています。修習期は67期です。どうぞよろしくお願いします。

ありがとうございます。では最後に千葉先生、お願いできますか。

千葉 One Asia法律事務所タイ事務所の千葉と申します。修習期は67期で、上智大学法学部を卒業しました。2023年8月からタイにおよそ1年半ほど常駐しています。

入所前は日本で弁護士として勤務し、法律事務所とインハウスの両方を経験しました。東南アジアで働きたいと考え、2023年にタイへ来ました。

ありがとうございます。全員が修習期67期とのことですので、今日はお三方にOne Asia法律事務所の概要やアジアで働く魅力について幅広くお伺いします。よろしくお願いします。

東南アジアから中東域までをカバーするOne Asia法律事務所

はじめに、One Asia法律事務所がどのような事務所か教えてください。

松谷 当事務所はアジアを中心に事業を展開する日系企業の進出と、その後の成功を支援する目的で設立された法律事務所です。

現在、日本に4拠点を構え、東南アジアではブルネイ以外のすべての国にオフィスを置いています。また、インド、パキスタン、ネパール、バングラデシュなどの南アジアや、オーストラリア、ニュージーランドにも進出しています。中東地域にも取り組みを進めていますが、まだ日本人弁護士が常駐している段階ではありません。

各地域では国ごとに法制度や商慣習が異なり、複数国にまたがる案件も多く発生します。そのたびに各国の弁護士を個別に探すのは、企業にとっては手間やコストの面で大きな負担です。

複数の国にまたがる案件でも、関係する国の事務所間で連携してスムーズに進められるため、スピード感・品質・合理的な費用という面での価値提供ができているかと思います。

海外での弁護士業務と日本国内での業務では、どのような違いがありますか。

日本では裁判や法律調査など、資格ごとに業務が分かれていますが、アジアでは行政書士や司法書士の領域を弁護士が兼務することが多いです。

そのためライセンス当局への申請や登記、契約書作成など幅広い案件を一括して担当します。

さらに、現地の商慣習によって取引条件が大きく異なるため、法務だけでなく現地のビジネスに精通したコンサル的な役割も期待されている部分があります。

各国オフィスの特色・最新動向

タイやシンガポール、ベトナムなどにオフィスがありますが、それぞれの拠点ならではの特色や、最近の話題があれば教えてください。

千葉 タイではM&Aや合弁会社設立、日系企業の進出支援、ビジネス拡大に関するご相談が多いです。

最近は景気が落ちてきたとも言われますが、私が入所してからも大規模なM&A案件がいくつか進行しており、需要は依然として高いと感じます。

タイというと製造業のイメージが強いです。

千葉 確かにタイは製造業に力を入れており、メーカー各社が集まる工業団地も存在します。しかし現在では業種に関係なく、多様な業種のクライアントからご依頼をいただいています。

鴫原 シンガポールでは土地価格高騰などの影響で家賃が急激に上がり、2年前と比べて1.5倍ほどになったとの声があります。

その結果、製造業企業が撤退するケースもある一方、国際的なハブとして東南アジア全体を統括する拠点を構える日系企業も多いです。

シンガポールだと、東南アジア各国の事務所と連携する機会も多そうですね。

鴫原 おっしゃる通りです。シンガポールに統括拠点があり、ベトナムなど他国に事業所があるようなクライアントの場合、他国の事務所と連携して契約書のレビューなどに対応する機会もよくあります。

One Asia法律事務所に入所した経緯

OneAsia法律事務所シンガポールオフィスの様子

皆さまは入所前、別の事務所や企業で経験を積まれていたと伺いました。どのような経緯があったのでしょうか。

鴫原 前職では日本国内の法律事務所に所属し、海外のクライアントの案件や、逆に海外進出を検討する日系企業向けの契約書作成などを行っていました。しかし、進出後のサポートはローカルの弁護士に任せることが多く、より深い実務経験を積みにくい状況でした。

私は法学部ではなく国際総合学部出身で学生時代から国際分野に興味があり、もともと海外進出を目指す日系企業をサポートしたいと考えていました。

いずれ海外で働きたいと思っていたので、シンガポールで勤務することを条件に2021年11月にOne Asiaに入所したんです。

千葉 私は半導体関連装置メーカーの法務部に在籍し、海外案件に携わっていました。

海外で働きたいなとは考えていたのですが、その頃は全く行く機会もなく、実は初めて旅行に行ったのが3年ほど前です。それで東南アジアを訪れた際、活気あふれる雰囲気に魅力を感じ、直感的に海外へ進出しました。

松谷 私も以前は化学電子部品メーカーでインハウスローヤーとして法務を担当していました。
我々3人とも同世代なのですが、生まれてこの方「成長」「好景気」を味わったことがなく、閉塞感のある時代を生きてきたからか「海外に出たいな」という気持ちが強くありました。

海外で働く魅力とキャリアづくり

海外で弁護士として活動する意義やメリットについて、どのように感じていますか。

松谷 私たちが弁護士になった当初は、日本国内で専門性を高めてクライアントを確保するのは、競争が激しく困難な面がありました。

特に国際案件は渉外系の大手事務所に集まるため、その分野で経験を積むのであれば大手事務所に入ったほうがよいと考えてもいましたね。

一方でアジア圏は日本だけでなく世界が注目しているマーケットですから、案件が非常に豊富です。様々な案件に対応するチャンスがあり専門性を磨くことができるため、他の弁護士との差別化につながる機会が多いと感じています。

アジア圏の案件量の増加など、以前と比べて肌で感じる部分がありますか?

松谷 ベトナムの拠点単体で見てもクライアントは増えていますし、当事務所全体で見ても毎年売上は上昇しているので、マーケットとリンクして事業拡大しているように思います。

インハウスでの経験も現在の業務に活きている

千葉先生はインハウスでのご経験が現在の業務に活きていると感じるタイミングはありますか。

千葉 以前の経験は、ほぼ活かせているなと思います。英文での契約書レビューや英語での会議参加なども行っていましたし、グローバルな個人情報保護法の対応などもしていましたが、現在の業務はその延長線上にあります。

インハウスで働いていたことからクライアント社内でどのように案件が進むかも把握している ため、会社員としての視点からもアドバイスができます。私の場合はかなりスムーズに事務所での業務に慣れることができたと思いますね。

インハウスから事務所への転職はハードルが高いと言われがちですが、One Asia法律事務所では以前の経験も活かしやすい面がありそうですね。

松谷 日本の企業法務部の方々は基本的に日本にしか在籍しておらず、東南アジアの国々に人員を配置したくてもできていない現状があります。

そこを当事務所が様々な面でサポートしていくにあたり、インハウスの経験があれば、たとえば「ベトナムに駐在する法務部員」のように対応することも可能です。実際、そのような対応を行うとクライアントにも非常に喜んでいただけます。

海外に出ることで専門性がさらに強みになる

OneAsia法律事務所ベトナムオフィスの様子

鴫原先生は前職も法律事務所ですが、One Asia法律事務所に入所して「この点が自分の強みになった」といったポイントはありましたか。

鴫原 私の場合は船舶を専門に扱っているのですが、シンガポールで船舶登録に関する税制など、日本では得られなかった知識を得られました。

シンガポールで日本人の船舶関連弁護士はほとんどいませんから、希少性は高いと思います。

One Asia法律事務所の各国の事務所には、日本法の弁護士だけではなく現地法の弁護士もおり連携して業務を行っていると伺いました。そういったスタッフは何名ほどいらっしゃるのでしょうか。

松谷 ベトナムでは現地法スタッフは弁護士が5名、パラリーガル(ジュニアアソシエイト)が3名、会計スタッフ1名の9名が働いています。

鴫原 シンガポールでは現地スタッフが20名弱おります。

千葉 タイもシンガポールと同様で、全部で30名ほど在籍しています。そのうちタイ人弁護士が15名、一般スタッフが10名ほど、日本人弁護士が4名です。

One Asia法律事務所の魅力ややりがいについて教えてください。

鴫原 クライアントは英語に精通している方が多いですが、もちろん現地法には詳しくない場合がほとんどです。そこで現地法の弁護士と協働し、日本法との橋渡しを行うのはやりがいもありますし、大きな感謝もいただける仕事だと思います。

シンガポール・タイ・ベトナムの法務ニーズの違い

アジア法務の魅力や特徴について、あらためて各国の特色を教えてください。

鴫原 クライアントの一般的な雇用の問題や、コーポレート・M&Aを扱うことは他の国も同じだと思いますが、シンガポールには統括会社が多く、他国の弁護士と連携して取り組む案件が増えます。

また、シンガポールにはSIAC(シンガポール国際仲裁センター)があり、契約書で「紛争解決はSIACで行う」と定められていることが多いので、SIACでの仲裁対応が多い点が特徴かなと思います。

確かに国際案件ではアジアの中心地と言われていますよね。シンガポールで受けた案件でも、例えばクライアントの子会社がタイにあり、連携して当たるといったケースもよくあるんでしょうか。

鴫原 そうですね。M&Aの場合は子会社が東南アジアにあるので、その際は連携して対応するケースが多いです。

地域で異なる状況に合わせた対応が必要

アジアは全体的に経済成長が著しいですが、それに伴って法務ニーズも伸びていると感じることは多いですか。

鴫原 はい、案件は増えていると思います。世界中の企業が集まってきていて、シンガポールでは先端的なエネルギー関連の案件などを扱うことが増えています。そういった新しい法務ニーズが集まるのを日々感じています。

特に増加が著しいジャンルや国ごとの傾向はありますか。

鴫原 M&A関連の案件が非常に多い印象があります。半分以上がM&Aに関わる案件かもしれません。

ほかにもインドネシアでエネルギーを作ってシンガポールで売る、という大きな案件もあります。そのような動きに合わせて、合弁会社を作るためのドキュメント作成を行うこともありますね。

各国での働き方と帰国頻度

皆さん、実際の執務時間はどれくらいでしょうか。

鴫原 私は平均すると朝9時くらいから夕方7時くらいまでですね。その後、メール対応などをすることもありますので、総合すると12時間程度でしょうか。

特に渉外案件などに携わっている方だと、法律事務所の弁護士はかなりハードワークなイメージがあります。

鴫原 シンガポールオフィスには日本で大手事務所にいた経験のある方もいらっしゃいますが、日本よりは若干余裕があるとおっしゃる方が多いです。海外特有の雰囲気なのかもしれません。

松谷 ベトナムの場合も、もちろん遅くまでかかるときはありますが、イメージしていたよりはホワイトな環境だと感じます。

One Asia法律事務所は日本の拠点もありますが、皆さんの帰国の頻度はどのくらいでしょうか。

松谷 私は四半期に1度くらい、クライアントに挨拶したり、イベントに参加したりするために帰国しています。ただ日本へ行くとすぐホーチミンに戻りたくなってしまって(笑)。

千葉 私はタイに来てからまだ1度も日本に帰っていません。居心地が良すぎて帰りたくないんです(笑)。

鴫原 私は紛争案件があるため2か月に1回くらい帰国していますね。

中途採用の弁護士の報酬額

所属弁護士の報酬水準はいかがでしょうか。経験年数やバックグラウンド次第という面は大きいと思いますが。

千葉 中途採用なら前職の経験と年収をベースに決定しています。面談を通じて、持っている能力や実績を考慮してもらっていますね。

松谷 こちらも同じですね。日本での経験や年収を踏まえながら、現状維持かプラスアルファの条件をお出しすることが多いです。今のところ前職以下の年収を提示して交渉したことはないかと思います。

例えば弁護士として6~7年目くらいの方であれば、年収はどの程度になるでしょうか。

松谷 そのぐらいのご経験であれば、日本の一般企業の課長手前くらいの水準だと思います。600万~1,000万円くらいの幅になるのではないでしょうか。

日本で経験を積んでから海外赴任することも可能

最初から海外に行くのが不安な場合、日本で勤務しながら徐々に慣れていって、その後駐在するというキャリアパスは可能でしょうか。

松谷 以前は弁護士が足りない国があると「すぐ行ってください」という形も多かったのですが、今は各国に人数が増えてきました。

そのため、まずは日本からリモートで案件に対応していただき、海外案件や事務所の雰囲気に慣れてから「出張」として赴任したり、希望があれば現地勤務を検討するという流れもまったく問題ありません。

若い方は初めから海外で働くことへのハードルを高く感じる方も多いと思いますが、こうしたステップを踏めるのは安心だと思います。

国際案件や英語を使った業務経験がない方も応募の検討対象になりますか。

松谷 はい、案件の内容はさまざまなので、経験がなくても問題ありません。ただし英語でのコミュニケーションが必須になる場面は多いので、語学力がある、もしくは伸ばす意欲がある方が望ましいです。

転職検討中の弁護士へのメッセージ

最後に次のキャリアを検討中の弁護士の皆様に、One Asia法律事務所様で働く魅力やメッセージをお願いします。

松谷 当事務所のような若い事務所で渉外案件をやれるのは珍しいと思います。事務所自体の拡大や成長をダイレクトに感じられますし、自由闊達な雰囲気で、先輩後輩関係なく提案できるのが魅力です。若いうちから経営層との距離が近く、早い成長を実感できると思います。

鴫原 One Asia法律事務所は、その国に住みたい弁護士がその国に長く住み、現地の商習慣を理解した上でリーガルアドバイスを行うのが特色です。他の事務所のように2年勤務で日本へ戻るというスタイルではありません。

千葉 私は30歳を過ぎてから英語を勉強し始めた身ですが、今ではタイで働き、満足のいく結果を得ています。海外に興味を持ちながら迷っている方には、ぜひチャレンジしていただきたいですね。応援しています。

本記事は動画でもご視聴いただけます
動画:日本企業のアジア進出を支える弁護士の実像
動画:アジアの国際企業法務|各国の特徴と働き方
OneAsia法律事務所 ベトナム オフィス 代表弁護士
上智大学法学部卒業、中央大学法科大学院修了。67期。弁護士登録後、IT企業や製造業で勤務した後、ベトナム現地法人の立ち上げに参画。現在はOne Asia法律事務所ベトナムオフィスの代表弁護士として、事務所の運営管理および案件対応を行っている。
OneAsia法律事務所 シンガポールオフィス パートナー弁護士

横浜市立大学国際総合科学部卒業、一橋大学大学院修了。67期。現在はシンガポールの法律事務所に勤務している。

OneAsia法律事務所 タイオフィス 弁護士
上智大学法学部卒業。67期。日本国内の法律事務所およびインハウスの両方を経験した後、2023年8月にタイへ赴任し、現在はOne Asia法律事務所タイ事務所に常駐している。東南アジアでの勤務を希望してタイに渡った。
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