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金融法務とは

金融取引における、弁護士のリーガルサービスのことを金融法務と呼びます。

簡単に言えば、複雑な金融取引の業務を仲介し、企業が適切な金融取引を行えるようにサポートしているのです。

この記事では、金融法務とは何か、仕事内容や業務範囲などをご紹介します。

金融法務の仕事内容を知りたい、金融法務に関心がある方は是非ご覧ください。

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金融法務の仕事内容

金融法務の仕事内容は、業界や領域によって大きく異なります。

とはいえ、金融法務の仕事内容としてどこでも共通する仕事内容もあります。

ここでは、金融法務の主仕事内容について紹介します。

契約書の作成業務

金融法務の仕事内容で最も大きいのが、ミスがない契約書を作成するためのリーガルチェックです。

契約書に誤りがあったり、違法箇所があった場合には大きな問題に発展するため、注意深く書類を作成・チェックします。

また、顧客企業にとって不利な内容にならない契約書に仕上げることも金融法務の仕事に含まれます。

各種書類の作成と確認

金融法務では、開示書類・申請書類・届出書類などを作成する必要があります。

これらの作成は法律によって定められており、ミスなく作成しなければなりません。

スキームの検討

各種業法の内容を把握し、法律に則した取引を行うためのスキームを考案するのも金融法務の仕事です。

法的に問題のある業務を未然に防いだり、業務を実現できるような枠組みを設定します。

金融法務の業務領域・種類

金融法務にはさまざまな業務があります。

ここでは、主に6つの領域・種類を解説します。

銀行取引

銀行を顧客としたローン取引などを担当します。

契約書の作成やリーガルチェック、単独ローン・シンジケートローンなどのローン取引に関するサポートがおもな仕事です。

キャピタル・マーケット

キャピタルマーケットとは、株式市場からの資金調達のことを指します。

株式で資金調達をしようと考える企業に対して、株式上場・第三者割当て・ブロックトレードなどを支援します。

銀行取引担当と同様に、契約書作成やリーガルチェックなども金融法務の仕事内容です。

契約書作成のほか、金融庁へ提出する開示書類や官公庁向けの書面の制作も含まれます。

アセットマネジメント

アセットマネジメントとは、投資家からの出資を募るためのファンドを組成することです。

ファンドの設立や期中管理時における契約書の作成や、レビューを行うのが主な業務となります。

金融に関する訴訟やトラブルの解決

弁護士が顧客企業の代理人として、金融トラブルの解決を担うこともあります。

その際には、損害賠償請求などに対して、適切な対応を行います。

レギュレーションのアドバイス

レギュレーションとは、各種業界が規制している内容(金融商品取引法・銀行法・資金決済法など)のことです。

これらを踏まえた上で、企業の業務内容に関してアドバイスを行います。

特に、新規でビジネスを立ち上げる場合に依頼されることが多く、ベンチャー企業などを顧客とするケースが多いです。

FinTech関係の業務

FinTechとは近年盛んになってきた分野で、キャッシュレス決済、暗号資産(仮想通貨)、クラウドファンディング等のことを指します。

これらの領域に関してリーガルサービスを提供するのがFinTechです。

常に最新情報を確認しながら知識を更新していくことが求められますが、昨今盛り上がりを見せており今後需要が増えてくると予想されます。

金融法務は「事務所弁護士」と「企業内弁護士」で異なる

金融法務を扱う弁護士でも、事務所弁護士と企業内弁護士(インハウスローヤー)で役割が異なります。

以下でそれぞれの特徴を紹介します。

金融法務を担当する事務所弁護士の特徴

事務所弁護士が提供する金融法務では、顧客が求める目的の達成を目指し、厳正な調査業務などを行います。

具体的には、企業でカバーしきれない部分までチェックして専門的な支援を行ったり、書類を作成したりします。

企業には法務部がありますが、法務部が調査してもわからないことや対応できない事案が出てくるでしょう。

その際に対応するのが専門性の高い法律事務所の役割です。

法律事務所の弁護士が金融法務を担当する際は、より具体的なアドバイスができる専門的な知識が必要となります。

金融法務を担当する企業内弁護士の特徴

金融法務に関わる企業内弁護士は、弁護士という名前はついていますが会社の一員です。

社内外と連携して業務を行う必要があります。

外部の弁護士に依頼した際のパイプ役を任されることもあり、コミュニケーション力が求められます。

金融法務に向いている人の特徴

金融法務として働く場合、どのような人が向いているのでしょうか。

ここでは、金融法務に向いている人の特徴を4つ紹介します。

些細な間違いを見逃さない

金融法務の仕事内容として、契約書や書類にミスや勘違いがないか常にチェックすることが求められます。

些細なことでも見逃さない注意深さと慎重さが必要です。

几帳面な方、小さなミスにも気が付ける方、細かい作業が得意な方は金融法務に向いていると言えそうです。

学習意欲が高い

金融法務にとどまらず、法律に関する専門知識は常に更新が必要です。

改正などに合わせて再勉強することはもちろん、企業が求める知識を分かりやすく説明する能力も必要となります。

積極的に学習を行いながら、専門知識を身につけていける人は金融法務に向いているでしょう。

法律の条文や契約書を問題なく読み解ける

金融法務として働く際には、条文や契約書など難解で煩雑な文章を大量に読み込むことになります。

そういった大量の文章を問題なく読み解き、チェックできる必要があります。

徹底的なスケジュール管理が行える

金融関連の法務において、スケジュールは遵守しなければなりません。

しっかりと段階的に業務を完了させ、結果を出す管理能力が必要となるでしょう。

常に自分が抱えている案件のスケジュールを確認しながら、計画を立てることが重要です。

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この記事を書いたコンサルタント

リーガル専門コンサルタントとして、弁護士や法務人材のキャリア支援に従事。金融機関等での営業経験を経て、国内外の法律事務所やメーカー、商社、金融、IT等、多岐に渡る業界とのコネクションを有しており、会社規模もスタートアップから上場企業まで幅広く対応。

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