- 作成日:2022.03.25
- 更新日:2023.08.29
人材育成担当の人事の仕事内容
人事の人材育成は、企業の業績を左右する「ヒト」を育てる仕事であり重要な役割です。
人材を通じて組織の活性化や生産性向上にも貢献できるので、やりがいのある仕事といえます。
この記事では、人事において人材育成が重視される理由や具体的な仕事内容、やりがい、求められるスキルなどを解説します。
人事のなかでも特に人材育成の仕事に関心をお持ちの方は、ぜひ参考にしてください。
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人事における人材育成の重要性
人事の仕事は多岐に渡ります。
中でも「人材育成」の仕事は、企業の経営資源である「ヒト」を育てる重要な仕事です。
社員の能力やスキルが企業の業績に直結するので、どの企業も人材育成を重視しています。
人材育成とは
人材育成とは、社員を企業の経営戦略の実現に貢献できる人材に育てることです。
具体的には、教育やトレーニングを通じて、社員のビジネススキルや仕事に対するモチベーションの向上を図ります。
企業の重要な経営資源である「ヒト」を育て、価値を最大化することは、組織の活性化や生産性向上、業績アップにつながります。
人材育成と人材開発の違い
人材育成は、社員に必要な新しい能力やスキルを身につけさせる取り組みのことです。
今の自分にはないスキルを習得させるので、新入社員や、中堅社員が昇格する際などに行われるのが一般的です。
人材育成と同義の言葉に「人材開発」があります。
人材開発は、社員が今持っている知識や能力を高め、社員の成長を促す取り組みであり、全社員が対象となります。
人材育成の重要性
少子高齢化により深刻な人材不足が続く中で企業が成長していくには、少ない人数でも効率的に成果を挙げられる能力のある人材が必要です。
グローバル化やDX推進などビジネス環境は日々変化しており、今後はこれらに対応できる人材の必要性がますます高まることでしょう。
このように、企業を取り巻く環境が大きく変わる中で、市場で生き残り安定して成長していくには、有能な人材を育て確保し続けることが重要となるのです。
優れた人材育成方針や体制が整っていれば、離職率を抑えることにつながります。
社員は多様な知識の習得やスキルアップを望めるので定着率が高まり、その結果、優秀な人材の引き抜きを抑止できることになります。
人材育成担当の人事の仕事内容
以下で人事の人材育成担当の業務内容を詳しく解説します。
経営戦略に基づいた人材育成の方針策定
人材育成は企業の経営戦略を実現する社員の育成です。
そのため、経営戦略を実現できる人材採用の方針を作る必要があります。
現存の事業や新規事業における人員体制計画や、育成戦略の策定なども行います。
人材育成は、当面の課題だけではなく将来的に必要とされる能力の開発に当たるため、中長期視点で方針を構築する必要があるのです。
人材育成計画の作成・実行
戦略ができたら、具体的な研修プログラムや育成プランに落とし込んでいきます。
人材育成の目的は、社員それぞれのレベルに応じて、経営戦略を担う能力の開発です。
各社員の将来的なキャリアアップを見据えて、綿密に構築するようにしましょう。
プラン作成後の実行・管理も、人事の人材育成担当の役割です。
途中で社員の声を拾いながら、必要に応じて改善を行い、効率よく実行できるように努めましょう。
効果測定とPDCA
各種プログラム実施後には効果測定を行い、人材育成によって企業の収益を伸ばせたか、対象者がスキルを獲得し、生産性を向上できたかなどの判断を行います。
実施ごとに評価・改善を行い、的確にPDCAを回していくことが重要です。
人事が取り組む人材育成の主な施策
人材育成を行う手法はたくさんありますが、今回は8つの手法を厳選して紹介します。
目的に応じて選ぶようにしましょう。
OJT(On the Job Training)
「OJT」は、企業内教育の代表的な手法のひとつです。
上司や先輩社員が実務を通して、必要な知識やスキルを部下・後輩に教える実践形式の研修です。
仕事の現場で経験を積みながら学ぶので、即戦力となる人材の育成に効果を発揮します。
OFFJT(Off the Job Training)
「OFFJT」はOJTと異なり実践的なものではなく、座学を通じてビジネスや、企業成長に必要な知識やスキルを体系的に学ぶ研修のことです。
eラーニングや集合研修、通信教育などがOFFJTに含まれます。
eラーニング
OFFJTのひとつである「eラーニング」はインターネットを活用した研修方法です。
時間・場所の拘束や、講師の確保などの負担を軽減でき、多人数受講が前提なら、1人あたりの受講費用を抑えられるのがメリットです。
社員も好きな時間に学べるので、業務に支障をきたすことなく知識を習得できます。
内部集合研修
「内部集合研修」は、企業内部から講師を招き、実務に必要なスキルや知識を学ぶ研修です。
一度に多くの対象者を教育でき、実践に基づいた業務の専門知識や、スキルを習得できるのが特徴です。
eラーニングと違い、受講者同士で意見交換ができるので、より深い学びにつながります。
外部集合研修
「外部集合研修」は、外部からその分野のエキスパートである講師を招いて、専門的なスキルや知識を学ぶ研修のことです。
社内にはないノウハウや知識なども、体系的に学べるのが特徴です。
自己啓発
「自己啓発」とは、本人の意志によって能力や精神面の成長を促す人材育成の手法です。
外部セミナーや通信教育の受講、ビジネス書籍の購読、語学や国家資格の取得、交流会への参加などを斡旋することで社員の心の成長を促します。
目標管理制度(MBO)
「MBO(Management By Objectives)」とは、社員一人ひとりの目標を企業の目標と連動させて、成長を促す目標管理制度のことです。
自分の目標達成が企業の成功に貢献できるという意識を育み、やらされているだけではない参画意識と主体性を養えます。
ジョブローテーション
「ジョブローテーション」は、期間を設けて複数の業務や部門を経験させる育成方法です。
さまざまな仕事を経験することで、その職種や部門の理解を深めるほか、部署を超えた円滑なコミュニケーションが可能となります。
人材育成担当の人事のやりがい
企業の大切な人材を育てる人材育成担当のやりがいをいくつかご紹介します。
会社の経営に関わる仕事ができる
企業の業績や成長を左右する重要な経営資源の「ヒト」を育てることから、自らも経営に関わっているという自負を感じられます。
人材育成という仕事を通じて、企業の生産性や業績向上に貢献しているというやりがいも実感できるでしょう。
社員の成長を見ることができる
研修などを通じて、社員が育っていく姿を見届けられるのも、人材育成担当のやりがいにつながります。
自分が研修で関わった社員が、活躍している様子を見たときなども、嬉しさを感じることでしょう。
社員に感謝される
真剣な受講者と本気で向き合い、研修終了後に感動を共感できたときや、社員から感謝されると、嬉しさと誇りを感じるようです。
こうした経験をきっかけに、人材育成担当者のやる気も引き起こされます。
人材育成担当者に求められるスキル
最後に、人材育成担当に求められるスキルを解説します。
人材育成に関する知識や経験
人材育成担当者には、さまざまな種類がある人材育成方法に関連する知識や、それらを適切に用いることができるスキルが求められます。
現状を把握できるスキル
人材育成は、社員それぞれの現状の能力や課題を把握して、将来を見越した適切なプログラムを用意する必要があります。
そのため、課題発見力・リサーチ力や、解決をスムーズに実践できるスキルがあると、人材育成担当者として重宝されることでしょう。
目標や計画を設定・実行させるスキル
それぞれの社員に適した目標や人材育成計画を立て、それを効率よく確実に実行させる管理能力も重要です。
個々のプログラムだけではなく、スケジュールに合わせて全体の進行をスムーズに進行させるスキルも求められます。
マネジメント能力
人材育成の仕事には、社員のプログラム実行にまつわるさまざまな業務があります。
多様な業務をスムーズに行うには、人材育成担当者全員の、業務の進捗状況の把握や管理だけでなく、適材適所な人員配置を行うマネジメント能力も必要になります。
コミュニケーション能力
人材育成計画を効率よく進めるには、社員との信頼関係も重要です。
社員の意見を取り入れながら、説得して確実に実行させるために、コミュニケーションスキルは必須です。
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