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Airbnb Japanの弁護士・取締役が語る「今しかない」チャンスの掴み方

インハウスの実態

Airbnb Japanの弁護士・取締役が語る「今しかない」チャンスの掴み方

Airbnb Japan株式会社
弁護士/取締役
渡部 友一郎

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弁護士としての専門性を企業経営に活かし、グローバルな舞台で活躍するキャリアは、多くの法律家にとって憧れです。

本記事では、2010年に弁護士登録後、英国外資系法律事務所のフレッシュフィールズからDeNAの組織内弁護士(インハウスローヤー)に転身し、2015年からAirbnb Japanに加わった渡部友一郎[わたなべ・ゆういちろう]弁護士(現在、取締役・法務本部長)にお話を伺いました。

*本稿は個人の見解であり、所属団体組織の見解ではありません*

外資系事務所で培ったプロ意識、組織内弁護士として直面したギャップ、そして「ゴールデンチケット」を掴んだ意思決定の裏側にある戦略とは何か。渡部氏の歩んだ道と、今後のキャリアへの挑戦について詳細に迫ります。

外資系事務所で学んだ「プロの流儀」

Airbnb Japan株式会社 取締役・日本法務本部長/弁護士 渡部 友一郎様

Airbnb Japan株式会社 取締役・日本法務本部長/弁護士 渡部 友一郎様

まずは、簡単な自己紹介からお願いできますでしょうか。

皆さん、こんにちは。弁護士の渡部友一郎と申します。

私のこれまでの歩みを簡単にご紹介させていただきます。2010年に弁護士としてのキャリアをスタートさせ、最初の2年間はイギリス系のフレッシュフィールズ法律事務所にて、法務の基礎を学ばせていただきました。 その後、株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)の法務部へ移り、新規事業や国際事業の立ち上げに携わる機会に恵まれました。

そして2015年の8月にご縁があってAirbnbに加わり、おかげさまで今年の8月でちょうど10年という節目を迎えました。また、2025年1月からは日本法人の取締役を担わせていただいており、現在は法務本部長と取締役、両方の役割を通じて貢献できるよう努めております。

本日は、こうした経験の中から少しでも皆様のお役に立てるお話ができればと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

渡部さんは、これまでのキャリアをまとめた書籍も出版されていますよね。

はい、おかげさまで。2025年に『成長を叶える組織内弁護士の教科書』(日本加除出版)を多くの方のお力添えで上梓しました。組織内弁護士として歩み始めて14年目になりますが、法律事務所から企業へ移る際や、その後の実務の中では、やはり特有の難しさや悩みに直面することがありました。

本書では、私自身が経験した葛藤や、今振り返ると顔が赤くなるような失敗談も含めて、ありのままを綴らせていただきました。「きれいごと」ではない実体験が、少しでも皆様の参考になればという思いを込めています。

ありがとうございます。キャリアの原点について詳しく伺いたいのですが、ファーストキャリアに外資系のフレッシュフィールズ法律事務所を選ばれたのは、どのような理由からだったのでしょうか。

一番の理由は、その場の空気感が私自身の肌に合っていた、ということかもしれません。 きっかけは東大ロースクール時代にさかのぼるのですが、友人の紹介で、あるアメリカ系の法律事務所のインターンに参加させていただく機会に恵まれました。

そこで初めて外資系のオフィスに足を踏み入れたのですが、弁護士の皆さんが個室で集中して執務をされつつも、一歩部屋を出れば非常に和やかに、笑顔でコミュニケーションを取られている姿がとても印象的でした。 私がそれまで抱いていた法曹界のイメージとはまた少し違う、独特の「風通しの良さ」のようなものを肌で感じ、「こういう選択肢もあるのだな」と視界が開けた瞬間でした。

フレッシュフィールズ法律事務所では2年間勤務されたとのことですが、そこで学んだ「プロとしての目線の高さ」について、具体的にどのような場面で感じることが多かったですか。

大きく分けて2つの学びがあったと感じています。

1つ目は、大手渉外事務所の「クライアントの期待を『はるか』に超える」という徹底した姿勢です。私が心から尊敬する森・浜田松本法律事務所の松井秀樹弁護士の言葉に、「感謝されるだけでなく、感動・感激されるレベルを目指せ」という同様の教えがあります。

例えば、レストランで食事を終えた際、私たちは「ごちそうさま」と言いますよね。松井先生は、それは単に対価を支払ったという契約上のやり取りに過ぎない、とおっしゃるのです。プロフェッショナルであるならば、その「ごちそうさま」の先にある感動、最上級の感激を提供しなければならない。 1年目の新人時代に、この基準の高さを徹底して学ばせていただいたことは、今の私にとってかけがえのない財産になっています。

2つ目は、「スピード」です。ビジネスの最前線では、新規事業の立ち上げなど、非常にタイトなスケジュールでの判断を求められることがあります。 通常であれば「この期限では厳しい」と躊躇してしまうような場面でも、クライアントの熱量に応え、ビジネスを止めずに全力で伴走する。そのスピード感と執念のようなものは、当時の環境で大いに鍛えられました。

フレッシュフィールズ法律事務所時代は、どのような案件をメインに担当されていたのですか。

本当に幅広い分野を担当させていただきました。当時のチームは少人数のチームであったこともあり、M&Aなどのコーポレート案件はもちろん、ファイナンスや労働訴訟など、多岐にわたる経験を積ませていただきました。

正直に申し上げますと、若かった当時は視野が狭く、「なぜ専門外のこの案件を、今自分が担当するのだろう」とその意義を完全には理解できていない瞬間もありました。例えば、保険業法関連の業務などがそうでした。

しかし不思議なもので、Airbnbに入社した後、まさにシェアリングエコノミーにおける保険を自社で提供することになり、当時の経験がパズルのピースのようにカチッとはまったのです。 ビジネスは根底ですべて繋がっているのだと、身をもって知りました。選り好みせず、目の前の案件一つひとつに全力投球してきて本当に良かったと、今では心から感謝しています。

なぜ「まだ新しい道」を選んだのか

2年間の事務所勤務を経て、2012年頃に組織内弁護士(インハウスローヤー)へ転向されました。当時はまだ、今ほどインハウスという選択肢は一般的ではなかったですよね。

おっしゃる通りです。現在でこそ全国に3,000人以上の組織内弁護士が活躍されていますが、私の記憶では、当時はまだ300人程度と、まだ現在ほどポピュラーな道ではなかったと思います。

現在と比べて、弁護士のキャリアとしてはかなり新しい道だったはずです。その時代に、なぜあえて組織内弁護士という道を選ばれたのでしょうか。

大きく2つの理由、あるいは「想い」がありました。

1つ目は、ビジネスを「点」ではなく「線」で見届けたい、という気持ちです。 法律事務所という立場は、特定の案件の始まりから終わりまでを専門家としてサポートしますが、その後のビジネスの成長や変遷までを全て見守ることはなかなか叶いません。携わったIPOやM&Aがその後どう実を結んだのか、報道等でしか知ることができないもどかしさを感じることもありました。

一方でインハウスであれば、事業が産声を上げる瞬間から、時には残念ながら撤退を決断するその時まで、すべてのプロセスを当事者として経験できます。この「一貫して寄り添えること」に、強く惹かれたのです。

2つ目は、「今しかない」という直感でした。 当時のDeNAは、「海外のアプリゲーム市場で世界一を目指す」という大きな目標を掲げ、まさに海外進出の夜明け前のような熱気に包まれていました。優秀なグローバル人材が続々と集結する中で、「私もこの波の中で、少しでも役に立ちたい」と心が躍ったのを覚えています。

数ある求人の中で、DeNAのこのポジションだけは「今この船に乗らなければ、二度とこの景色は見られないかもしれない」と強く感じさせるものがありました。 まるで映画に出てくる「ゴールデンチケット」を見つけたような……そんな運命的なものを感じて、思い切って飛び込む決意をしました。

目の前のチャンスを掴むための情報収集と戦略

Airbnb Japan株式会社 取締役・日本法務本部長/弁護士 渡部 友一郎様

渡部さんは、数万人いる弁護士の中で、自分がどのようなポジションに立っていたいかを常に考えてキャリアを進めているという。

「今しかない」というタイミングでチャンスに飛び込んだというお話でしたが、そもそもそうした情報を得られていなければ、機会を知ることすらできなかったと思います。情報のアンテナはどのように張っていたのでしょうか。

情報収集については、かなり意識的に行っていたと思います。 実はロースクール時代から、同期の中でも少し変わっていて、勉強の傍ら、本当に多くの法律事務所を訪問して回っていました。 当時の自分のエネルギーを100とすると、司法試験の勉強にほぼ全力を注ぎつつも、心のどこかで「外の世界を知ること」にも意識的にアンテナを張っていました。

事務所に入ってからも、「世の中にはどんな可能性があるのだろう」と広く目を向けるようにしていました。というのも、チャンスというのは川を流れてくる「桃太郎の桃」のようなもので、ぼんやりしていると目の前を通り過ぎてしまい、二度と戻ってこないと思うからです。

本当におっしゃる通りです。我々のようなキャリア支援を行う立場からも、出会いというのは一期一会だと痛感します。常時募集されているポジションもありますが、「今この瞬間だからこそ」というチャンスは、いつ出てくるか我々にも予測がつきません。

おっしゃる通り、特定のポストがいつ空くのか、誰にも分かりませんし、人気のポジションほどなかなか募集が出ないのが現実です。 仮に数年待って募集が出たとしても、その時の自分がその役割を担うのにふさわしい状態であるとは限りません。だからこそ、「いつ声がかかっても良いように準備をしておく」ことが、チャンスに対する礼儀のようなものだと考えています。

例えばDeNAからAirbnbに移る際も、特に予定はなかったものの、LinkedInのプロフィールを英語で丁寧に作り込み、常に最新の状態にしていました。 実はAirbnbとのご縁も、リクルーターの方がそのプロフィールを見てメッセージをくださったことが始まりだったんです。あの時、小さな準備を怠っていたら、今の私はここにいなかったかもしれません。

日頃のアンテナの張り方や情報発信が、いつ素晴らしい出会いに繋がるかわからない。そうした能動的な行動が、今の時代におけるキャリア形成には不可欠ですね。

そうですね。キャリアを考える上で、私は「自分の持ち味を掛け合わせた時に、どこが一番役に立てるか」を常に意識していました。

「弁護士」という大きな括りでは大勢いらっしゃいますが、そこに「IT」や「英語」、さらにもう一つの要素を掛け合わせていくと、自分ならではの貢献ができる場所が見えてきます。 LinkedInでもその「自分らしさ」が伝わるように心がけていましたし、実務でもIT案件に手を挙げたり、語学を磨いたりして、掛け算の要素を育ててきました。

「次はどの分野で世の中が動くのか」を想像し、その波の中で自分が貢献できる場所に身を置く。そんな漠然とした、けれど一貫した指針が、私の歩みの根底にはあったように思います。

インハウスで直面した「3つのフリクションポイント」

法律事務所から組織内弁護士へ転向された際、実際に現場で感じたギャップや戸惑いはありましたか。

ええ、それはもう毎日が驚きと戸惑いの連続でした。 一般的に、法律事務所から企業へ移る際には3つの大きな「フリクションポイント(摩擦点)」があると言われますが、私自身もまさにその壁にぶつかりました。

まず1つ目は、「言葉のアンラーニング」です。 法律事務所時代は、専門用語を使っても阿吽の呼吸で通じていましたが、事業部の方々は当然ながら「ビジネスの言語」で相談にいらっしゃいます。 自分が慣れ親しんだ言葉や流儀を一度脇に置き、相手の目線に合わせて「翻訳」しながら対話する。この切り替えには非常に意識を使いました。

2つ目は、「社内手続法」という比喩があてはまると思うのですが、「会社の文化やプロセスを学ぶこと」です。 ロースクールでは法律は学びますが、その会社特有の「意思決定のプロセス」や「暗黙の了解」(社内手続法)までは教わりません。 ですから、最初から専門家として振る舞うのではなく、まずは新入生のような謙虚な気持ちで、半年ほどはじっくりと組織の仕組みや人の動きを観察させていただくことが大切だと痛感しました。

3つ目は、「弁護士という鎧(よろい)を脱ぐこと」です。 これはお恥ずかしい話なのですが……入社したばかりの頃、社内を回る際に「弁護士の渡部です」と自己紹介していた時期があったんです。

それは、どのような反応をされたのでしょうか。

皆さん、「え、先生なんですか?」と少し距離を置かれてしまうような空気を感じました。 今振り返ると、当時の私はまだ自分に自信がなく、「弁護士」という肩書きやバッジに頼ることで、自分の価値を証明しようとしていたのだと思います。

でも、現場が求めているのは「先生」ではなく、同じ船に乗って一緒に汗をかいてくれる「仲間」なんですよね。 おかげさまで今では「先生」と呼ばれることはなく、一人のメンバーとして「友一郎さん」と呼んでもらえるようになりました。 「もっと早く気づいていれば」と反省することもありますが、そうやって少しずつ「弁護士らしさ」を良い意味で手放せたことが、今の居心地の良さや仕事の楽しさに繋がっていると感じています。

未来が見えない中、たった2人の後押しを受けてAirbnbへ

Airbnb Japan株式会社 取締役・日本法務本部長/弁護士 渡部 友一郎様

キャリアについての相談は重要だが、誰にでもすればいいというわけではない。リスクとチャンスのバランスを判断できる相談相手を選ぶことが大切だと語る。

DeNAには何年ほど在籍されたのでしょうか。

2012年から2015年までの約3年8ヶ月間、お世話になりました。 入社当初は海外法務がメインでしたが、社内のいろいろな動きに興味が湧いてしまいまして。「もしよろしければ、この案件も勉強させてください」と手を挙げているうちに、気づけば人事や財務、新規事業の立ち上げまで幅広く携わらせていただくようになりました。

そこからAirbnbとの接点が生まれたのですね。

はい、まさにその延長線上での出会いでした。 当時担当していた新規事業の中に、CtoCのカーシェアサービスがあったのですが、そのプロジェクトリーダーからある日、「友一郎さん、Airbnbって知ってます? サービスがすごく画期的だから、ぜひAirbnbの英文の利用規約を読んでみてください」と声をかけられたんです。これが私とAirbnbとの最初の出会いでした。

もしあの時、自分の専門領域に閉じこもって仕事を広げていなければ、その事業に関わることも、Airbnbの名前を知ることもなかったでしょう。そう思うと、後のLinkedInでのスカウトメールも、単なる迷惑メールとして見過ごしていたかもしれません。

絶好のタイミングで「桃」が流れてきたわけですね。しかし、DeNAで仕事が軌道に乗っていた時期の転職に、迷いはありませんでしたか。

正直に申し上げますと、ものすごく悩みました。 当時は仕事の勝手も分かり、社内の信頼関係もできて、ようやく安定してきた時期でしたから。相談させていただいた弁護士の先輩方の多くも、「せっかく安定してきたのに、海のものとも山のものともつかないアメリカの(読み方も謎な)ベンチャーに行くのはリスクが高すぎる」と、私の将来を案じて反対してくださいました。

その中で、背中を押してくださったのが2人の先輩でした。現在はGoogleの公共政策部門にいらっしゃる矢野敏樹弁護士と、森・浜田松本法律事務所の増島雅和弁護士のお二人です。お二人は口を揃えて、「これは『ゴールデンチケット』だ。千載一遇のチャンスだから絶対に行くべきだ」と言ってくださったんです。

この経験で学んだのは、相談相手を選ぶ際は「その領域の景色やリスクを、解像度高く想像できる人」にお話を聞くべきだ、ということです。そして何より、それがリスクなのかチャンスなのか、最後に決めるのは自分自身しかいないのだと、腹を括るきっかけになりました。

不安を抱えたまま意思決定をするということ

決断の際、不安をゼロにすることは難しいですよね。転職の際、不安をゼロにしたいという心理は働きますが、現実的にそれは不可能です。「とどまるリスク」もあれば「チャレンジするリスク」もありますし。

おっしゃる通りです。不安を完全に消し去ることは不可能です。 この点について、忘れられない言葉があります。

当時、私が「早く決めなければいけないけれど、決めるのが怖い」と相談した際に、彼はこう諭してくれました。 「ユウイチロウ、『意思決定をしない』ということも、また一つの意思決定なんだよ」と。

結論を出せずに躊躇している時間は、何もしていないのではなく、実は「現状維持」という選択をし続けているのと同じことなのだ、という教えでした。 特に変化の早い世界では、迷っている間にチャンスの扉が閉ざされてしまうこともあります。これは転職も同じですよね。「準備が整ったら」と思っている間に、その席はなくなってしまうかもしれません。

情報を100%集めてから動こうとしていたら、おそらく今の私はここにいなかったでしょう。不安を抱えながらも、限られた情報の中で「今だ」というタイミングを信じて一歩踏み出す。その勇気がキャリアを拓くのだと学びました。

キャリアの成長を加速させた「リーガルリスクマネジメント」の学び

Airbnbに入社してからの10年間で、特に印象的だった出来事は何でしょうか。

やはり、「リーガルリスクマネジメント」の概念を深く学べたことです。 DeNA時代も事業に貢献する法務を意識していましたが、Airbnbでは、事業計画の中にリーガルリスクをどう「エンブレース(包摂・受容)」するか、という議論が非常に論理的になされていました。

当時のAirbnbは新しいビジネスモデルでしたので、日本市場においては法制度がまだ追いついていない、いわば未開拓な領域も残されていました。しかし、法整備が整うのをただ待っているだけでは、イノベーションは社会に定着しません。

私たちは「適法であること」を大前提としつつ、単に既存の法を解釈するだけでなく、パブリックアフェアーズ(公共政策)の視点を取り入れ、「時代に即した新しいルールを社会と共に作っていく」というアプローチを学びました。 事業の成長とともに、社会に必要なルールメイキングに関わらせていただいた経験は、法務パーソンとして非常に得難い学びだったと感じています。

ライフミッションは「最高のアドバイスをすること」

渡部さんは、日本組織内弁護士協会(JILA)の理事や執筆活動など、多方面で活躍されています。その原動力は何でしょうか。

30歳になる前に立てた10年計画の中で、心に決めたライフミッションがあります。それは、「誰かにとっての『最高のアドバイス』を提供できる人間になること」です。

法律の知識に限らず、キャリアや人生の悩みも含めて、目の前の人の役に立ちたい。書籍の執筆や講演、そして本日のインタビューも、すべてはこのミッションに繋がっています。 今回出版した書籍も、私なりの「他者への貢献」の一つです。 組織の中で法律家がどう悩み、どう成長していくのか。私の過去の「恥ずかしい失敗談」や、少し「尖っていた時期」の反省も含めてありのままを記すことで、これから同じ道を歩む方々の、ささやかな道標になれば嬉しいですね。

最後に、今後のキャリアの展望と、読者の皆さんへのメッセージをお願いします。

個人の目標としては、グローバル組織における「アソシエイト・ジェネラルカウンセル」という役割を目指しています。 もちろん、単にその肩書きが欲しいということではありません。私が尊敬する世界中の先輩たちが、その役割を通じて提供しているサービスの質、量、そして守備範囲の広さ。そのレベルに自分も到達し、チームや日本のスタートアップ業界に少しでも還元できるようになりたい、というのが本音です。

20代から40代の、専門性を持って日々戦っている皆様へ。 今、もし目の前の壁が苦しくても、必ず誰かがあなたの努力を見てくれています。私自身、今でも毎日が試行錯誤と小さな失敗の繰り返しです。決して一人ではありません。 悩みながら、それでも前を向いて。一緒に日本の法務を、そしてビジネスを盛り上げていきましょう。皆様の挑戦を、心から応援しています。

本記事の内容は動画でもご視聴いただけます
動画:Airbnb日本法務本部長が語る組織内弁護士のキャリア|弁護士渡部友一郎(Airbnb Japan株式会社・取締役)

プロフィール:https://inhouselaw.org/inhouse/profile
個人サイト:https://inhouselaw.org/inhouse/

*個人の見解であり、所属団体・組織の見解ではありません*

弁護士(Airbnb Japan株式会社 取締役)
2009年12月弁護士登録。英国系大手法律事務所のフレッシュフィールズ法律事務所にて法務の基礎を学んだ後、2012年に株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)へ入社。同社にて新規事業や国際事業の立ち上げに携わる。2015年8月よりAirbnb Japan株式会社に参画し、2025年1月には同社取締役に就任。著書に『成長を叶える組織内弁護士の教科書』(日本加除出版)がある。
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