四大法律事務所から外資系法律事務所へ|高年収とワークライフバランスを両立させたアソシエイト弁護士の転職
- 更新日:2025.07.09
四大法律事務所から外資系法律事務所へ|高年収とワークライフバランスを両立させたアソシエイト弁護士の転職
今回は、結婚を機にワークライフバランスを見直し、専門分野の拡大を目指して転職活動を始めた四大法律事務所のアソシエイト弁護士の転職事例を紹介します。
2,000万円台という高収入を保ちながら、外資系の法律事務所への転職を成功させたポイントを、担当の転職エージェント・森から聞きました。ぜひご自身の転職活動の参考になさってください。
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四大法律事務所で年収2,000万円超のアソシエイト弁護士が、結婚を機にワークライフバランスの改善と専門分野の拡大を求めて転職を決意した事例です。選考に進む前にカジュアル面談を実施したことで求職者と事務所がお互いをより知る機会が生まれ、実際の選考にも良い印象を持って進むことができました。法律事務所と転職エージェントの交流を通じ、年収を維持しつつ、幅広い業務経験や家庭との両立が可能な環境への転職が可能となった事例です。
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弁護士としての能力の幅とワークライフバランスを求めて転職を決意
早速ですが、今回支援されたのはどのような方だったのでしょうか?
森 今回の事例は、いわゆる四大法律事務所のアソシエイトの方です。司法修習期でいうと70期前後、実務経験は6〜7年ほどの弁護士ですね。現職で既に年収2,000万円台半ばに達している、非常に優秀な方でした。
かなり経験豊富で高年収の方ですね。なぜ転職を考えられたのでしょうか?
森 主な転職理由は大きく2つありました。一つはワークライフバランスの見直し、そしてもう一つは専門分野の幅を広げたいというご要望です。
四大法律事務所出身の方が転職を考える際の、よくある理由とも言えますね。
ワークライフバランスにも様々な形があるかと思いますが、具体的にどのような状況だったのでしょうか?
森 この方の場合、ちょうどご結婚を控えていらっしゃいました。パートナーの方も仕事を続けられる予定だったため、家庭に費やせる時間をある程度確保したいというお考えでした。
現職ではかなりハードに働いていらっしゃって、月300時間から400時間もの勤務をされていたんです。これを何とかしたい、という思いが強かったようです。
月300〜400時間!それは想像以上に大変ですね。もう一つの「専門分野の拡大」というのは?
森 四大法律事務所の多くはチーム制を導入していることが多く、この方も特定の専門チームに配属されていました。
しかもちょうど留学前のタイミングで、留学から戻った後はその分野専門のパートナー昇格が確定しそうな時期だったんです。
ご本人としてもその分野が嫌なわけではないのですが、もっと幅広く様々な案件を手がけたいという強い思いがあり、現事務所ではそれが難しいと感じていらっしゃいました。
転職エージェントと法律事務所間の連携で選考がスムーズに
そのような方をサポートするにあたって、どのように提案されたのですか?
森 ご本人の希望が明確でしたので、ワークライフバランスが整えられ、かつ業務分野も広げられるような事務所を探すことに注力しました。結果として、当社のネットワークを通じて、外資系の法律事務所が2つ候補に挙がったんです。
外資系ですか。なぜその2つの事務所だったのでしょう?
森 実は、私とそれぞれの事務所の代表パートナーとは日頃から非常に密にコミュニケーションを取らせていただいていまして、「こういう方がいたら是非相談してほしい」と常々言われていたんです。
それで、まずは面接の前にカジュアルな面談をセッティングしました。
いきなり選考ではなく、カジュアル面談からというのは珍しいですね。それが成功の鍵になったのでしょうか?
森 まさにその通りです。
候補者の方にとっても、いきなり選考となると準備が必要でタイミングも計りがちです。しかし、「まずは気軽に話を聞いてみる」「お互いを知る」というステップがあったことは、転職活動を進める上で非常に重要だったと思います。
結果的に双方に良い印象が生まれ、そのまま選考に進むことになりました。
条件だけでなく、人との「相性」も重要ですよね。
森 その通りです。特に法律事務所では、代表弁護士やパートナー陣との相性は非常に大事な要素です。フラットな場でそれを見極められたことは、大きなメリットだったと感じています。
エージェントのサポートとして、他に工夫された点はありますか?
森 弁護士の皆さんは、事務所の情報が少ないために、そもそも情報がない、あるいはどんな情報を知るべきか分からないという方が多いんです。
そこで、私からできるだけ多くの情報をお伝えしたり、懸念点や不安点があればタイムリーにコミュニケーションを取り、解消していくことを心がけました。
面談や面接の前後など、特に密にやり取りをしましたね。候補者の方が直接聞きづらいことも、エージェントを通せば聞けるという利点も活用いただきました。
年収水準を落とさず希望も叶えられる数少ない事務所
今回提案された2つの外資系事務所は、どのような点が魅力的だったのでしょうか?
森 まず一つ、年収面が挙げられます。ワークライフバランスや専門分野の拡大を求めて四大法律事務所以外へ移籍する場合、通常は年収が下がることがほとんどです。
現職で年収2,000万円台半ばをすでに得ていらっしゃった方ですからなおさらでした。しかし、今回提案した2つの事務所はその年収を維持できる数少ない事務所だったんです。これは非常に重要なポイントでした。
それは大きなポイントですね。年収を維持できるだけでなく、他の魅力もあったと伺いましたが。
森 はい、もう一つ重要なポイントとして、代表パートナーを含め、各パートナーが教育に非常に力を入れているという点がありました。
どちらの事務所も比較的新しく、これから人員を強化していきたいというフェーズにあったため、閉鎖的ではなく、皆で一緒に盛り上げていこうという協力的な雰囲気が特徴でした。
具体的にはどのような環境なのでしょうか?
森 専門分野を限定せず、希望に応じて様々な案件にアサインしてもらえる点が挙げられます。また、数ヶ月ごとにパートナーとキャリアプランについて1on1で相談できる機会が設けられています。
さらに、アソシエイトであっても、事務所運営に関してパートナーと同じ目線で意見を出せるなど、非常に風通しが良い環境です。リモートワークも可能な点も含め、総合的に考えて、候補者の方にとって最適な場所だと判断しました。
エージェントとのやり取りで「転職の軸」を定めていける
最終的に、この方は両方の事務所から内定を得られたそうですね。選択に迷われたのではないでしょうか?
森 ええ、かなり悩まれていましたね。
私としても、お会いした中で「ここはかなり合うのではないか」と感じていた部分が多かったのですが、やはり複数の選択肢があると迷いは生じるようです。
そのような時、森さんはどのようなアドバイスをされるのですか?
森 皆さん、心の中に「理想の弁護士像」をお持ちなんです。そこに対して、現状がどうなっているのか、どのようなマイルストーンが必要なのかを、徹底的に「壁打ち」してあげるんです。
多くの情報や知人の話に触れると選択肢に悩んでしまいがちですが、そういう時こそ、「そもそも何のために司法試験を目指したのか」「なぜ最初の事務所を選んだのか」「今回の転職理由は何だったのか」といった、「原点」に立ち返って整理していくことを促します。
なるほど、根本的な問いかけが重要なんですね。
森 はい。そうすることで「ああ、確かに自分はこれをやりたかったんだ」と、ご自身で気づいて決断される方が多いです。今回の方も最終的には一方の事務所にご入社を決められ、気持ちよくスタートを切られました。
辞退する事務所への連絡はどうされるのですか?
森 お断りの連絡は、エージェントである私の方から先方へ入れさせていただきます。ただし、ご本人からはお礼状などをご用意いただき、私を介して先方へお伝えするケースが多いですね。
それはなぜでしょうか?
森 弁護士の世界は「狭い世界」ですから、将来的に仕事で何らかの関わりがある可能性も十分にあります。そのため、最後まできちんとお礼を伝える形でクロージングすることを重視しています。
わかりました。本日はありがとうございました!
森 ありがとうございました。
動画:【弁護士転職事例】四大から外資系法律事務所へ
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この記事の監修者
リーガル専門コンサルタントとして、弁護士・法務人材を中心に転職支援を行う。中国発大手テクノロジー企業の日本法人にて創業メンバーとして事業開発・推進に従事。スタートアップ〜大手事業会社での事業開発、マネジメント経験を有していることから、様々な角度からの俯瞰したアドバイスを強みとする。
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