このコラムでは、司法試験や予備試験の選択科目の1つである環境法について選択されようとしている方に向け、「特徴を知りたい」「どうやって対策するの?」といったお悩みにお答えしていきます。

選択する受験生の少ない科目ですが、民法や行政法の勉強と重なる範囲が多いため、勉強時間は短くても合格レベルに到達しやすい科目といえます。

著者も環境法選択だったのですが、行政法が得意科目であったこともあり、環境法の勉強時間は基本用語を押さえたり、答練を受けたりする程度で済みました。

環境法に興味がある受験生だけなく、選択科目の勉強にあまり時間を割きたくない受験生、行政法が得意か(最低限苦手や嫌いではない)受験生に、特におすすめの科目です。

<選べる科目別講座!>選択科目を効率的に対策!選択科目が不安な方におすすめ!

これ一つでOK!インプット・論証集を用いた学習・過去問対策まで、総合的に学習可能◎

各科目講師による無料ガイダンス公開中!

5月26日までの申込で5%OFF!

司法試験・予備試験における環境法とは?出題範囲は?

まず、「環境法」という名称の法律はありません。

環境法とは環境保全に関する法律分野の総称のことを指します。

司法試験・予備試験で扱われるのは、いわゆる、環境10法(環境基本法、環境影響評価法、大気汚染防止法、水質汚濁防止法、土壌汚染対策法、循環型社会形成推進基本法、廃棄物処理法、容器包装リサイクル法、自然公園法、地球温暖化対策推進法)であり、これらが出題範囲となります。

このうち「環境基本法」はその名のとおり、環境法の基本法、通則法的な法律で環境法の基本的な考え方や、環境基準など、環境法全般に共通する事項を定めています。

このため、出題される場合の他の法律とセットで出題されることが多く、単独で出題されることはほとんどありません。

リサイクル・廃棄物処理分野では、基本法として循環型社会形成推進基本法があり、個別法として廃棄物処理法や容器包装リサイクル法が定められている、という関係になります。

環境法の特徴(メリット・デメリット)とは?

環境法を選択するメリットは、①暗記量が少なくて済む②ライバルが少なく、上位になりやすい③行政法や民法との関連が深いということです。

デメリットは、選択者が少なく、教材が少ないことです。

環境法を選ぶデメリット

まず、環境法を選択した場合のデメリットからみてみましょう

選択者が少なく、教材が少ない

デメリットとして挙げられるのは、選択する受験生の数が少なく、一緒に勉強する受験生が限られてしまうことや、教材の数が少なく、なかなか改訂されないなどが挙げられます。

令和6年司法試験予備試験出願状況によれば、環境法選択者は453人(2.87%)と8科目中最下位となっています。

また、司法試験の環境法選択者は、138人(3.43%)と国際公法(78人(1.94%))の次に選択者の少ない科目です。 

また、令和5年度の司法試験の環境法選択者の合格率は、30.1%(136人中41人合格)となっており、8科目中最下位に低迷しています。

環境法を選ぶメリット

次に、環境法を選ぶメリットについてみてみましょう。

暗記量が少なくて済む

環境法を選択するメリットとして、暗記量が少なくて済むということです。

十数語の環境法の基本用語の定義を説明できるようにしておけば、あとは司法試験六法に搭載されている条文を探して答案に示す、民法の不法行為や行政事件訴訟の知識で乗り切れるため、暗記を最小限にしたい方にはおすすめできます。

ライバルが少なく、上位になりやすい

環境法は、受験者数が少ないため、出題趣旨に沿った答案が書ければ上位になり易いという特徴があります。

しっかり対策をすれば、合格のための大きなアドバンテージになります。

行政法や民法との関連が深い

環境法は、行政法や民法との関連が深いため、行政法や民法の学習と並行して進めやすいという特徴があります。

違法行為を行っている者がある場合に個別法に基づいてどのような規制ができるかといった環境政策上の措置について問う問題のほか、取消訴訟、義務付訴訟、差止訴訟などの訴訟要件を問う問題や、不法行為関係では国家賠償責任、共同不法行為、因果関係論、受忍限度論、民事差止訴訟などが出題されることが多く、行政法や民法の出題と範囲が重複する内容が多く出題されます。

そのため、効率的に勉強することができます。

行政法や民法が得意な方にもおすすめできる科目です。

環境法の勉強法・対策ポイント

環境法の勉強法としては、

  • 分野別に勉強法&対策ポイントをおさえる
  • 司法試験・予備試験の過去問を解く
  • 百選判例で出題範囲の基本的知識を押さえる

ということが重要です。

以下で詳しく紹介していきます。

分野別に勉強法&対策ポイントをおさえる

環境政策分野の勉強法

環境法における特定の法政策の問題点や解決策を検討する環境政策の問題では、まず、汚染者負担原則、拡大生産者責任、未然防止原則・予防原則、情報的手法・規制的手法といった環境法の基本用語について正確に説明できるようにしましょう。

個別法に基づいてどのような規制が可能か、といった問題では、環境法10法(環境基本法、環境影響評価法、大気汚染防止法、水質汚濁防止法、土壌汚染対策法、循環型社会形成推進基本法、廃棄物処理法、容器包装リサイクル法、自然公園法、地球温暖化対策推進法)の大まかな条文構造を把握し、必要な条文を正確に答案に示せるように準備しておくと良いでしょう。

例えば、廃棄物処理法(廃棄物の処理及び清掃に関する法律)では、一般廃棄物に関する条文が前半に、産業廃棄物に関する条文が後半にあり、産業廃棄物に関する条文は一般廃棄物に関する条文の規定を準用している、といった構造をあらかじめ把握しておくと、スムーズに必要な条文を探せるでしょう。

焦りながら司法試験六法をあちこちめくり、条文探しに手間取って時間を使ってしまうと、答案を書く時間が削られてしまい、時間不足になるおそれがあります。

環境訴訟分野の勉強法

抗告訴訟等の行政訴訟や、不法行為に基づく損害賠償請求訴訟などの環境訴訟の問題では、まず、取消訴訟、義務付訴訟、差止訴訟などの行政事件訴訟の訴訟要件を正確に示すことができるようにしておくことが肝要です。

また、不法行為関係では国家賠償責任(規制権限不行使の違法、営造物責任)、民法の共同不法行為、因果関係論、受忍限度論、民事差止訴訟について、典型論点をしっかり押さえておきましょう。

司法試験・予備試験の過去問を解く

どの科目でも同様ですが、やはり過去問を解き、分析するのが合格への近道といえるでしょう。

過去問はその科目のエキスパートが検討を重ねて作り上げた問題であり、理解することで濃度の高い学習ができ、傾向も把握しやすいでしょう。

また、去年と同じ問題はほぼ出ないことから、今年は何が出題される可能性が低いのか把握しておく、という意味でも重要です。

過去問を解いたら、必ず出題趣旨や採点実感も確認し、問題文のどこに出題趣旨に繋がるヒントが書かれていたのか分析するようにしましょう。そうすると、問題文の読み方が分かって来ますし、問題文には答案を作成するのに必要のない事実は書かれておらず、ある意味全てが答案作成のヒントであることが分かるようになります。

百選判例で出題範囲の基本的知識を押さえる

どの科目も同様ですが、環境法も環境法判例百選に掲載されている判例から出題されることが多いです。

掲載判例も、1大気汚染(13件)、2水質汚濁(5件)、3騒音・振動(11件)、4土壌汚染(4件)、5廃棄物・リサイクル(26件)、6日照・眺望・景観・街づくり(8件)、7自然環境・文化的環境(12件)と出題頻出分野が充実しています。

基本書の関連分野と対照しながらまずは事案と判旨をしっかり押さえましょう。

※引用:Amazon.co.jp

環境法の出題傾向

司法試験・予備試験での環境法の出題傾向としては、

①環境法における特定の法政策の問題点や解決策を検討する環境政策の問題

②抗告訴訟等の行政訴訟や、不法行為に基づく損害賠償請求訴訟などの環境訴訟の問題

が出題されることが多いです。

環境政策分野では、汚染者負担原則、拡大生産者責任、未然防止原則・予防原則、情報的手法・規制的手法といった環境法の基本用語について説明する問題もほぼ毎年出題されています。

環境訴訟分野では、取消訴訟、義務付訴訟、差止訴訟などの訴訟要件を問う問題や、不法行為関係では国家賠償責任(規制権限不行使の違法、営造物責任)、共同不法行為、因果関係論、受忍限度論、民事差止訴訟などが頻出です。

出題傾向をおさえて適切に勉強時間を配分しましょう。

まとめ

司法試験・予備試験における環境法で扱われるのは、いわゆる、環境10法(環境基本法、環境影響評価法、大気汚染防止法、水質汚濁防止法、土壌汚染対策法、循環型社会形成推進基本法、廃棄物処理法、容器包装リサイクル法、自然公園法、地球温暖化対策推進法)であり、これらが出題範囲となります。

選択者の数は国際公法と並んで少ない科目ですが、行政法や民法の不法行為法と関連性の高い出題が多いため、これらの科目が得意な人には特におすすめです。

出題傾向としては、①環境法における特定の法政策の問題点や解決策を検討する環境政策の問題、②抗告訴訟等の行政訴訟や、不法行為に基づく損害賠償請求訴訟などの環境訴訟の問題が出題されることが多いため、これらを過去問や、百選判例などでしっかり押さえましょう。

司法・予備試験で確実に点数を取れるように

<選べる科目別講座!>あなたの選択科目対策を集中的にサポート!
選択科目で問われる知識をインプット→過去問解析でベストな解答方法を学べる講座です。
また、「論証集」の使い方を学び、選択科目における重要論点を効率的に理解できます。

選択科目を効率的に対策!選択科目が不安な方におすすめ!

これ一つでOK!インプット・論証集を用いた学習・過去問対策まで、総合的に学習可能◎

各科目講師による無料ガイダンス公開中!

5月26日までの申込で5%OFF!

▼まずはアガルート講座を無料体験したい方はこちら▼

約13時間分の動画講義が20日間見放題!

実際に勉強できる!司法試験・予備試験・法科大学院入試対策のフルカラーテキスト        

合格者の勉強法が満載の合格体験記!

司法試験・予備試験・法科大学院入試試験の全てがわかる!
司法試験/予備試験/法科大学院試験ガイドブック

合格の近道!司法試験のテクニック動画

『総合講義 民法テキスト』まるごと1冊プレゼント(※なくなり次第終了)

割引クーポンsale情報が届く

1分で簡単!無料

▶資料請求して特典を受け取る