BIG4コンサルティングファームとは
- 更新日:2025.08.22
コンサルティング業界に関心をお持ちの方で、「BIG4」というワードを耳にされたことがある方は多いのではないでしょうか。
この記事では、BIG4コンサルファームとはどのようなものなのか、特徴とそれぞれの違いを解説します。
BIG4コンサルファームの平均年収の目安も解説しますので、ぜひご参考ください。
INDEX
コンサルティングファームのBIG4とは
巨大会計事務所グループの総称
BIG4とは巨大会計事務所として世界的に知られる、
- DTC
- KPMG
- EY
- PwC
の4社を指す言葉です。
いずれもコンサルティング専門の会社ではなく、会計系グループとしてまとめられています。
各コンサルティングファームはそれぞれのグループとして存在しており、BIG4の4社はその監査法人として位置づけられています。
BIG4といわれる理由
どのBIG4と呼ばれる企業も、最初は会計事務所として誕生し、さまざまな事務所が合併しながら巨大な会計事務所となっていきました。
中小のコンサルティングファーム買収により、各国のメンバーファームと提携、そして自社の傘下にコンサルティングファームを設けています。
広いネットワークを駆使して、世界の主要な大企業の監査業務や税務・コンサルティングを行っている背景もあり、大元である4社、あるいはその4社の影響力をもつメンバーファームを「BIG4」と呼ぶようになったのです。
コンサルBIG4の歴史
どのBIG4と呼ばれるコンサルファームも起業当初は、会計事務所としてクライアントの財務状況の調査・経営の健全化を担う監査法人としての役割しか持っていませんでした。
しかし時代を追うにつれて、監査に関わる仕事だけでなく法務や税務などを手がけるファームも増えていきました。
それらと合併を繰り返していくことで、膨大なデータバンクをもつBIG4と呼ばれる企業が出来上がっていったのです。
コンサルBIG4の特徴
BIG4コンサルティングファームの4社、それぞれの特徴を解説いたします。
DTC
デロイト トーマツ コンサルティング合同会社(DTC)は、ロンドンで発祥し、現在拠点をニューヨークにおく会計事務所です。
日本国内では1993年からサービスを提供しています。
戦略から実行までを幅広く扱う日本の総合コンサルティング会社として知られています。
各国の現地事務所と連携を図りつつ、3,600人近い従業員を有しながらコンサルティングを行うマンパワーの大きな会社です。
PwC
PwCコンサルティング合同会社(PwC)は、ロンドンで設立された、プライス ウォーターハウス クーパースのメンバーファームです。
PwCは、会計事務所系のコンサルティング会社が統合してできたため、メンバーファーム制により世界各国にPwCと提携している事務所が存在します。
M&Aや事業再生・再編のディールズ部門と、経営戦略の策定から実行まで取り組むコンサルティング部門で分かれているのが特徴的です。
KPMG
KPMGコンサルティングは、イギリスで設立され、現在拠点をオランダのアムステルダムにおく会計事務所です。
日本法人(KPMGジャパン)は2014年に発足しており、日本国内では比較的若いメンバーファームとして知られています。
KPMGジャパンは2020年現在でコンサルタントの数が約1150人とBIG4内では比較的少なく、ベンチャー企業のような気質で個人の裁量が大きいと言われています。
EY
EYストラテジー・アンド・コンサルティング(EY)は、ロンドンで発足し、拠点もロンドンに置く会計事務所を母体としたコンサルティングファームです。
日本におけるメンバーファームはEY Japanで、KMPG同様に発足が2017年と最近です。
コンサルBIG4の平均年収
各BIG4コンサルファームで働くコンサルタントの平均年収をご紹介します。
※役職やタイミングにより年収は大きく異なりますので、1つの情報としてご参考ください。
DTC:年収約570~2,000万円
DTCは新卒の初任給が年収570〜600万円とされています。
コンサルタントまで昇進できれば年収800〜900万円ほどとなります。
プリンシパルクラスになれば年収1,300〜2,000万円に届くと言われています。
PwC:年収約520~1,700万円
PwCの新卒の初任給は、約520〜550万円のようです。
コンサルタントまで昇進できれば、約5年ほどで700〜800万円、プリンシパルクラスであれば年収1100〜1,700万円ほどとなります。
KPMG:年収約460~600万円
KPMGは、新卒の初年度年収が約460〜500万円、シニアコンサルタントの年収が600万円台と言われています。
EY:年収約500~1,400万円
EYの新卒の初年度年収は約500万円程度と、日本国内の新卒平均年収よりはやや高めです。
マネージャーに昇進すると年収700〜800万円、プリンシパルクラスだと年収1,200〜1,400万円とされています。
コンサルBIG4に転職するために必要なスキル
最後に、コンサルティング業界のBIG4と呼ばれる企業に転職を考える場合、必須になるスキルをご紹介いたします。
実践的なコミュニケーション能力
BIG4コンサルは世界的に影響力をもつ「監査法人」です。
監査というイメージが先行しすぎて、コミュニケーションをとることはあまり無いと考える人も一定数いるかもしれません。
監査法人でも税理士法人であっても、コミュニケーション能力は大切な要素です。
クライアントは上場企業や大企業がほとんどであるため、正確に業務を行うためにもコミュニケーション能力は必須スキルなのです。
高度なプレゼンテーション力
クライアントの経営の改善のための提案・その情報がなぜ必要なのかを説得する場面など、コンサルティングファームではなにかと相手に論理的に説明する機会は多いです。
わかりやすく理路整然と理由を提示し、行っている業務の内容や本質を納得してもらうためにも、高度なプレゼンテーション能力は必須であると言えるでしょう。
鋭い分析力
データを見て細かく分析する能力は、コンサルファームの中で働く上では必須の能力です。
上場企業などであれば多くのデータが透明化されている可能性が高いですが、非上場企業の場合はデータが少ない、あるいは無いに等しい場合も珍しくありません。
既存のデータだけでなく、会社の規模、雰囲気、サービス、あらゆる情報から鋭く分析できるスキルは、BIG4で働く上では必ず求められます。
この記事の監修者
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