コンサルタントの将来性

コンサルタントへの転職を考えている方の中には、「コンサルタントや、コンサル業界の将来性ってどうなんだろう」と不安に思われる方もいるでしょう。

この記事では、コンサルティング業界の将来性について解説します。

コンサルティング業界とは

コンサルティング業界と一口に言っても、さまざまなコンサルティングファームが存在します。

ここでは、

  • 経営コンサル
  • ITコンサル
  • シンクタンク系コンサル

の3つを取り上げて、それぞれを紹介します。

経営コンサル

経営コンサルティングファームは、戦略コンサルティングファームと呼ばれることもあります。

経営コンサルティングファームで働くコンサルタントとは、クライアント企業の課題を分析し、課題解決の方法を導き出してクライアントに提案します。

ときにはクライアントの課題解決の実行支援まで一緒に手がけることもあります。

IT専門調査会社のIDC Japanの「国内コンサルティングサービス市場予測」によると、2020年の国内コンサルティングサービスの市場規模は8,623億円です。

ITコンサル

ITコンサルタントは、クライアントの経営課題に対してITを活用した課題解決を提案するコンサルタントです。

ITを活用する提案をするだけではなく、実際にクライアントと一緒にアプリケーションやWebサイト制作まで実行することも多いです。

昨今のDXの進展で、需要がさらに高まってきています。

シンクタンク系コンサル

シンクタンク系コンサルティングファームは、リサーチ系のプロジェクトに強みを持ちます。

政府機関などとも連携してリサーチをし、各種研究成果を発表しています。

シンクタンク系コンサルティングファームのコンサルタントは、学歴でいうと修士過程や博士課程まで修めているような方々が多いです。

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コンサル業界の将来性に影響を与えるポイント

ここからは、コンサルティング業界の将来性に影響を与えるいくつかのポイントを紹介します。

グローバル化

コンサルティング業界に限らず、ここ数十年「グローバル化」はずっとキーワードとなっています。

日本は少子高齢化の背景がある中で、市場が縮小していくことが見えているため、どの業界・業種でも、海外に販路を拡大していく方針を検討することがあります。

逆に、海外の企業が新しい販路を求めて日本に進出してくるケースもあります。

コンサルタントにとってはグローバル企業の日本進出支援、といった文脈でのグローバル化はこれからも底堅い需要としてあり続けるでしょう。

DX(デジタルトランスフォーメーション)

DX(デジタルトランスフォーメーション)もコンサルティング業界のトレンドです。

大企業から中小企業まで、ビジネスをデジタル化することで新しいビジネスチャンスの拡大を図ったり、コスト削減を図ったりと、各社さまざまな取り組みを行なっています。

DXを実施したことがない大企業も依然として多く、そうした企業のDXが一通り完了するまでは、しばらくコンサルティング業界でのDX需要はなくならないでしょう。

セキュリティ

企業がセキュリティの問題で不祥事を起こす事例は、年々目立つようになってきています。

ビジネスのデジタル化が進むと、必然的にデジタル環境上でのセキュリティ問題もより重要になってきます。

それに伴い、コンサルティングファームに対するセキュリティコンサルティングの需要も増えてきているのです。

セキュリティコンサルティングを担う人材には、高いレベルのITやセキュリティの知識が求められます。

新規事業開発

新規事業開発は、特に伝統的な大企業などでは重要なテーマです。

常に新しいビジネスを創出し続けなければ、企業としての存続もありえません。

しかし、新規事業開発は難易度が高いこともあり、自社のみで完結させるのはなかなか難しくもあります。

そこで多くの大企業はコンサルティングファームに新規事業開発を依頼するのです。

大企業がビジネスの存続に頭を悩ませることがなくならない以上、コンサルティングファームでの新規事業開発の需要もなくならないと言えそうです。

M&A

日本国内における最大の問題は少子高齢化です。

少子高齢化を背景に、地方の経営者たちは後継者不足に悩んでいます。

後継者がいない中小企業は、廃業か事業承継のためのM&Aを考えるでしょう。

経営者の多くは自分の事業を未来に継承したいと考えるため、中小企業向けのM&A市場が昨今賑わいを見せてきています。

M&Aを仲介できるコンサルティングファームの需要も、同時に高まってきているのです。

組織・人事領域

組織・人事コンサルティングもコンサルティングファームの定番です。

企業が人で成り立っている以上、これからも組織・人事コンサルティングへの需要はなくならないでしょう。

従来通り、マネジメントや組織体制の構築などのテーマは人気が続くはずです。

最近は組織全体のグローバル化に対応するグローバルのタレントマネジメントや、DX人材のマネジメントなど、新しいトレンドに絡んだテーマも出てきています。

営業・マーケティング

営業・マーケティング領域のコンサルティングも需要が底堅い分野です。

企業は商品やサービスを開発・販売して成り立つ存在であり、「いかにして顧客に商品を売るか」を考える営業・マーケティング領域のコンサルティング需要もなくならないでしょう。

営業・マーケティング領域の最近のトレンドはマーケティングのDX、つまり、デジタルマーケティングです。

デジタルマーケティング領域での知見やスキルがある人材を各社求めています。

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経営・ITコンサルタントの将来性

上記でコンサルティング業界全体の将来性について解説しました。

本項では、コンサルティング業界の中でも特に将来性が高い経営コンサルタント、ITコンサルタント個人の将来性について解説します。

大量採用で個の市場価値は重要

ビジネスのデジタル化に伴うDXコンサルティングに対する需要の高まりに応えるため、コンサルティングファーム各社はここ10年ほどで大量に採用人数を増やしています。

労働市場に「元コンサルタント」という肩書きが溢れ、以前のような「コンサルタント」という職業の特権的価値は薄れてきています。

個人としての市場価値が問われるようになってきている、とも言えます。

クライアントにもポストコンサルがいる

コンサルティングファームに仕事を依頼するクライアント企業の中には、以前コンサルティングファーム在籍していた人材も増えてきています。

そのため、純粋な「コンサルティングスキル」のようなものの希少価値は薄れてきています。

ただ、クライアントとは違う第三者の立場からコンサルティングできるコンサルティングファームの重要性は、これからもなくなることはないでしょう。

今後伸びる領域のコンサルは需要が高い

当然ですが、今後伸びる領域のスキルを持っているコンサルタントの将来性は高いです。

これからもしばらく需要がなくならない領域はDXやセキュリティなどの領域でしょう。

高い市場価値を持ったコンサルタントとして個人で戦い続けられるようになるには、専門分野の見極めも重要になってきます。

コンサルからCxOへの転身も

コンサルタントは経営層に対してアドバイスをしたり、実際にクライアントの課題解決の陣頭指揮を取ったりする職業なので、ビジネスパーソンとしての個人の付加価値は必然的に高いです。

コンサルタント経験者の方の中には、CxOクラスのポジションでクライアント企業に転職していく方も少なくありません。

特に、ベンチャー企業などのCxOクラスとして転職していく方が最近になって増えています。

事業会社の企画部門などポストコンサルの転職先は豊富

コンサルタントの転職先としてはCxOクラスが魅力的かもしれませんが、それ以外にもさまざまなものがあります。

事業会社の経営企画や、事業開発担当、マーケティング担当者や人事担当者など、それぞれが培ってきた専門的なスキルにもとづいて転職先のポジションも当然変わってきます。

コンサルタントの転職先で一番多いのは同業他社のコンサルタントです。

コンサルティングファーム間での転職であれば、年収を落とさず転職できる可能性が高いです。

▶「コンサルは激務」は本当か

コンサルは将来もなくならない

以上で説明してきたように、コンサルティング業界は将来的にもなくなりそうにありません。

シンクタンク系コンサルティングファームの野村総研がオックスフォード大学と共同研究を行なった結果、「人工知能やロボット等による代替可能性が高い 100 種の職業」には経営コンサルタントも含まれていました。

ただし、コンサルタント個人が生き残っていくには、その時々のトレンドのテーマに常に敏感に対応していくことは重要です。

▶未経験からコンサルに転職するには

この記事の監修者

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