北浜法律事務所の年収・採用・求人情報を弁護士専門の転職エージェントが解説
- 更新日:2025.10.09
北浜法律事務所は、大阪四大法律事務所の一つに数えられる、関西を代表する総合法律事務所です。M&A、ファイナンス、知的財産、紛争解決など、企業法務を中心に幅広い実績を有します。
本記事では、北浜法律事務所の概要、取扱分野、年収水準、中途採用情報などについて解説します。
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INDEX
北浜法律事務所の概要
北浜法律事務所は、1973年に設立された関西発の総合法律事務所です。
大阪・東京・福岡の3拠点に展開し、所属弁護士数は100名を超え、関西における有力事務所の一つとして位置付けられています。
企業法務を中心に、M&A、金融、倒産・事業再生、知的財産、労務、独占禁止法など広範な分野に対応する体制を整備しています。
また、国内外のネットワークを活用し、クロスボーダー案件やベンチャー企業のIPO支援などにも積極的に取り組み、多様化する依頼者のニーズに応えています。
事務所名 | 北浜法律事務所 |
---|---|
取扱分野 | コーポレート・会社法、M&A、ファイナンス、証券市場、事業再生・倒産、知的財産権、IT・テクノロジー・情報通信、国際関係法務、労働法務、リスクマネジメント・コンプライアンス、独占禁止法・競争法、消費者法、税務、行政、ベンチャー法務・IPO、争訟・紛争解決、事業承継・相続 等 |
弁護士数 | 115名(うち外国法事務弁護士2名、外国弁護士2名)※ |
拠点 | 大阪、東京、福岡 |
公式サイト | https://www.kitahama.or.jp/ |
※2025年9月1日現在
北浜法律事務所の主な沿革
- 1973年4月
八代・佐伯・西垣法律事務所 設立 - 1983年11月
大阪市中央区北浜に移転。北浜共同法律事務所に改称 - 1986年4月
北浜法律事務所に改称 - 2002年11月
弁護士法人北浜パートナーズ設立(同年に東京事務所、2006年に福岡事務所 開設) - 2006年6月
– ジェリー・メステッキー外国法事務弁護士と、外国法共同事業を開始
– 弁護士法人北浜パートナーズを「弁護士法人北浜法律事務所」に改称
– 北浜法律事務所、弁護士法人北浜パートナーズ大阪事務所の事務所名称を「北浜法律事務所・外国法共同事業」に改称 - 2020年1月
北浜法律事務所・外国法共同事業、弁護士法人北浜法律事務所を統合
北浜法律事務所の取扱分野・業務分野
北浜法律事務所は、M&A、金融・証券、倒産・事業再生、知的財産、IT・デジタル関連、労働、独占禁止法、税務、行政法務など、多岐にわたる分野を取り扱っています。
案件ごとに最適なチームを編成し、複雑かつ高度な依頼に迅速に対応できる体制を整えている点が特徴です。国際案件にも注力しており、クロスボーダー取引や国際紛争の対応にも実績があります。
クライアントは上場企業、金融機関、ベンチャー企業など多岐にわたり、各分野における専門的知見を活かしたリーガルサービスを提供しています。
北浜法律事務所の年収
北浜法律事務所は、大阪四大法律事務所ともいわれる関西を代表する大規模事務所の一つです。
一般的に準大手・中堅法律事務所における弁護士の年収は、四大法律事務所と比べるとやや幅がありますが、全体として高水準に位置づけられます。
準大手の年収レンジの目安としては、1年目が概ね800万円前後、5~6年目で1500万円前後の年収が見込まれます。
弁護士の平均年収は?アソシエイト・パートナー・分野別の相場と年収アップの秘訣
企業内弁護士(インハウスローヤー)の年収相場を経験別・業界別に解説
北浜法律事務所の弁護士のキャリア
北浜法律事務所に所属する弁護士は、企業法務をはじめとした幅広い経験を積みながら、自らの志向に応じて多様なキャリアパスを描くことができます。
事務所内での昇進に加え、他事務所への転籍、企業内弁護士への転身、独立開業まで、多様な選択肢が広がっています。
パートナーを目指す
法律事務所におけるキャリアの大きな到達点の一つは、パートナーとして事務所の経営に参画することです。
昇進の過程では、法律知識や案件処理能力に加え、顧客基盤の拡充、チームをまとめるマネジメント力、後進育成の姿勢など、多面的な資質が評価されます。
パートナーとなれば、報酬や権限の拡大にとどまらず、事務所の戦略立案や組織運営に関わる中心的役割を担うことになります。
他事務所への移籍
北浜法律事務所で培った経験を基盤に、他の大手事務所や専門性の高いブティック型事務所へ移籍する弁護士も見られます。
クロスボーダー案件や規制法務など、複雑性の高い業務経験は外部でも高く評価される傾向にあり、専門性をより深めたい弁護士や、働き方の柔軟性を求める弁護士にとって現実的な選択肢となります。
企業内弁護士(インハウスローヤー)への転職
北浜法律事務所での経験を基盤に、企業の法務部門へ転身するというのもキャリアパスの一つです。
大規模取引や規制対応、クロスボーダー案件で培った知見は、事業会社においても高く評価される傾向にあります。
特に上場企業や外資系企業では、北浜法律事務所で培った実務経験や国際的視野が強みとなり、経営層に近い立場で意思決定に関与する機会を得るケースもあります。
さらに、インハウスローヤーはワークライフバランスにも配慮した働き方を実現しやすい点が特徴です。
独立開業
一定の実務経験と人脈を築いた後、独立を選ぶ弁護士もいます。これまでに培った専門知識や幅広い案件対応力は、独立後に大きな資産となります。
中小企業法務やベンチャー支援に特化する事務所を設立するケースのほか、国際取引や知財法務といった分野に注力することで差別化を図る動きも見られます。
クロスボーダー業務の経験を活かし、海外企業やスタートアップをクライアントに持つ弁護士も少なくありません。
北浜法律事務所の求人・中途採用情報
北浜法律事務所は、大阪・東京・福岡の各拠点で中途採用を通年で行っており、実務経験を持つ弁護士を幅広く受け入れています。
企業法務、M&A、金融、知的財産、危機管理、紛争解決といった分野に加え、国内外のクロスボーダー案件にも積極的に対応できる環境が整っています。
北浜法律事務所が重視する人物像は、専門知識や経験だけでなく、クライアントの利益を第一に考え、主体性と責任感をもって業務に取り組める弁護士です。
クライアントには大企業が多く含まれますが、取り扱うのはそれに限らず、多様な権利や利益を守る案件に携わることも可能です。
北浜法律事務所の弁護士の活躍のフィールド
社外取締役を務める北浜法律事務所の所属弁護士
北浜法律事務所には、企業経営やガバナンス分野に精通し、社外取締役として活躍する弁護士が多数在籍しています。
以下に、社外取締役を務める北浜法律事務所の弁護士の一例を紹介します。
弁護士名 | 期間 | 就任企業名 | 役職 | 学歴等 |
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山本 健司 | 2015 – 2018 | ダイハツ工業株式会社 | 社外取締役 |
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滝口 広子 | 2025 – | 江崎グリコ株式会社 | 社外取締役 |
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2005 – 2021 | 株式会社メディカル一光 | 社外取締役 | ||
敷地 健康 | 2015 – 2023 | 株式会社ベガコーポレーション | 社外取締役監査等委員 |
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2019 – | 株式会社JTC | 社外取締役監査等委員 | ||
2023 – | 株式会社山口フィナンシャルグループ | 社外取締役監査等委員 | ||
米倉 裕樹 | 2024 – | 日本金銭機械株式会社 | 社外取締役監査等委員 |
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大石 歌織 | 2017 – | 株式会社PALTAC | 社外取締役 |
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2020 – | 東和薬品株式会社 | 社外取締役監査等委員 | ||
2022 – | フジテック株式会社 | 社外取締役 | ||
2024 – | エスリード株式会社 | 社外取締役 | ||
生田 美弥子 | 2022 – 2025 | 株式会社カオナビ | 社外取締役監査等委員 |
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佐野 俊明 | 2023 – | 株式会社ベガコーポレーション | 社外取締役監査等委員 |
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荒川 雄二郎 | 2019 – | 株式会社アクシージア | 社外取締役 |
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木曽 裕 | 2021 – | 全保連株式会社 | 社外取締役 |
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小松 一雄 | 2016 – 2023 | ダイハツディーゼル株式会社 | 社外取締役 |
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北浜法律事務所が携わっている案件
北浜法律事務所は、上場企業のM&Aや公開買付け、マネジメント・バイアウトなど、企業法務の高度な案件に多数関与しています。
ここでは、北浜法律事務所が携わっている案件の一部を紹介します。
ヤマダホールディングス及び大塚家具の株式交換(大塚家具)
2021年、ヤマダホールディングスは、大塚家具を株式交換により完全子会社化する契約を締結。本件において北浜法律事務所は大塚家具のリーガルアドバイザーを務めています。
想定される対応としては、株式交換契約の法的検討や契約書作成支援、特別委員会の設置など利益相反への対応、さらに会社法上の手続や開示に関する助言などが挙げられます。
タキロンシーアイ株式会社の非公開化(伊藤忠商事)
伊藤忠商事によるタキロンシーアイ株式会社に対する非公開化において、北浜法律事務所は、タキロンシーアイが設置した特別委員会のリーガルアドバイザーとして関与しています。
公開買付条件の公正性に関する検証、会社法・金融商品取引法に基づく手続適正性の確認、さらに特別委員会による判断を支える法的助言の提供などが考えられます。
米Resonant Inc.の株式取得(村田製作所)
村田製作所は米国の高周波フィルター設計企業Resonant Inc.を株式公開買付けにより取得し、完全子会社化する方針を発表(2022年)。本件において北浜法律事務所は、村田製作所にリーガルアドバイスを提供しています。
クロスボーダーM&Aにおける契約書の作成・レビュー、米国法対応を含む公開買付け手続の検討、ならびに開示やコンプライアンスに関する助言などを行ったと推測されます。
MBOによる非公開化(ニチイ学館)
2020年、株式会社ニチイ学館は、経営陣とベインキャピタル系ファンドとの共同によりマネジメント・バイアウト(MBO)を実施し、株式を非公開化。本件に関して北浜法律事務所は、ニチイ学館に法的助言を行っています。
特別委員会に対する法的助言や公開買付条件の検証、会社法・金融商品取引法に基づく適正な手続設計への助言などを担った可能性があります。
北浜法律事務所の著名弁護士(プロフィール、受賞、著書など)
北浜法律事務所には、各分野で豊富な経験と専門的知見を有する弁護士が在籍しています。
ここでは、北浜法律事務所に所属する弁護士の中から、数名の方のプロフィールをご紹介します。
佐伯 照道 弁護士
– プロフィール
八代・佐伯・西垣法律事務所(現 北浜法律事務所)創業者、北浜法律事務所パートナー。主要な取扱分野は、事業承継、労働法務、争訟・紛争解決、M&A、事業再生・倒産。これまで、大阪弁護士会会長(2002年)、日本弁護士連合会副会長(2002年)、国立大学法人京都大学監事(2004年-2008年)を歴任。
– 受賞
・「The Best Lawyers in Japan 2024 – Corporate and Mergers and Acquisitions Law / Insolvency and Reorganization Law / Litigation」選出
– 主な著書
『なぜ弁護士はウラを即座に見抜けるのか?』経済界, 2008年
『新版 有利な心証を勝ち取る 民事訴訟遂行』共著, 清文社, 2020年
森本 宏 弁護士
– プロフィール
北浜法律事務所パートナー、大阪弁護士会会長(2025年-)、日本弁護士連合会副会長(2025年-)。主要取扱分野は、コーポレート・会社法、リスクマネジメント・コンプライアンス、事業再生・倒産など。国際性のあるものを含む大規模な倒産案件を多数取り扱い、社外役員経験も豊富。
– 受賞
・「The Best Lawyers in Japan 2024 – Arbitration and Mediation / Insolvency and Reorganization Law」選出
– 主な著書
『新版 有利な心証を勝ち取る 民事訴訟遂行』共著, 清文社, 2020年
『通常再生の実務Q&A120問』共著, 金融財政事情研究会, 2010年
渡辺 徹 弁護士
– プロフィール
北浜法律事務所代表・パートナー。主要分野は、コーポレート・会社法、M&A、リスクマネジメント・コンプライアンス。各種M&Aや株主総会対策など、多方面から企業をサポート。公認不正検査士の資格を持ち、数多くの企業不祥事調査において第三者委員会等の委員長・委員を歴任。過去に、司法試験考査委員、京都大学法科大学院の客員教授・非常勤講師等を務める。
– 受賞
・「The Best Lawyers in Japan 2024 – Corporate and Mergers and Acquisitions Law」選出
– 主な著書
『企業不祥事インデックス〔第3版〕』共著, 商事法務, 2024年
『会社非訟の実務』共著, 大阪弁護士協同組合, 2020年
この記事の監修者
アガルートキャリアは、弁護士・法務・管理部門専門の転職エージェントです。弁護士や法務などのリーガル領域、ファイナンス、マーケティング、事業開発、人事など専門性の高い経営人材のキャリア支援を行っています。
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