四大から準大手法律事務所へ 海外経験を活かし報酬を下げずに移籍

四大法律事務所の弁護士は一般的に高い報酬水準にあるとされますが、転職の際にその水準を維持することは転職者にとって大きな課題です。特に海外オフィスでの経験を持つ優秀な弁護士が国内の準大手法律事務所へ移籍する際、どのようにしてキャリアと報酬の条件を両立させればよいのでしょうか。

今回は、四大法律事務所の海外オフィスから準大手法律事務所への転職を実現し、報酬水準をほぼ維持したまま新たなキャリアを築かれた方の事例について、担当キャリアアドバイザーの森に詳しく話を聞きました。

四大法律事務所の海外拠点から国内への異動が叶わなかった

まずは今回の転職者様のプロフィールを簡単に教えてください。

 はい。この方はハーフということもあり語学に堪能で、日本と海外の両方で生活されてきたグローバルなバックグラウンドをお持ちでした。

その経歴への期待値もあり、元々お勤めだった四大事務所では海外拠点に赴任し、その地域のリーガル業務に携わっていらっしゃいました。

ご自身のバックグラウンドを活かして活躍されていたとお見受けしますが、なぜそこから転職を考えられたのでしょうか?

 いくつかの理由がありますが、一番は国際経験や仕事の経験を経て、仕事と生活の基盤を完全に日本に移したいという思いがあったことです。

大手渉外事務所なら日本国内にいても国際案件を扱えるかと思いますが、事務所内での異動や役割変更では対応できなかったのでしょうか?

 この方の場合、非常にグローバルなバックグラウンドを持っていたため、事務所から赴任先での業務に対する期待値が非常に高かったんです。

その拠点をさらに伸ばしていくためのキーマンとして扱われており、日本への異動希望を出してもなかなか実現しない状況でした。

ご自身の目指すキャリアビジョンと、所属組織から求められる役割が一致しなくなってしまったと。ご自身の考えるキャリアを実現するために、転職を検討し始めたのですね。

法律事務所の求人情報はエージェントでなければ入手しにくい

最初にご相談いただいた際はまだ海外にいらっしゃったそうですが、転職の希望条件は具体的に定まっていましたか?

 はい、いくつかポイントがありました。

一つ目は、報酬面です。ある程度の水準をキープしたいというご要望を強く伺っていました。

二つ目は、事務所の規模感と取扱分野です。ご本人が得意とするクロスボーダーM&Aなどの案件を一定数保有していることと、いわゆる準大手以上の規模感のある事務所を希望されていました。

三つ目は、働き方です。四大事務所では非常にハードな働き方になることが多いため、準大手事務所でもある程度余裕を持って働ける事務所をお探しでした。

ご相談の段階では、どの事務所に応募するかまでは、ご本人の中であまり定まっていなかったのでしょうか?

 そうですね。どの事務所で募集をしているのか、どういう報酬設計になっているのかといった情報は、なかなか世の中に出ていません。個人の繋がりで情報を得られたとしても、均一に比較して情報を整理することは難しいです。

弊社では準大手事務所様のご依頼を非常に多くいただいており、大体の事務所様を網羅しています。報酬面の違いや携われる分野に関する情報が集まっていますので、比較しながら応募先を決めていくのに適していたと思います。

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海外経験・バックグラウンドを評価され選考はスムーズに進行

帰国後の選考はスムーズに進みましたか?

 はい。四大法律事務所出身で非常に優秀な経歴をお持ちで、クロスボーダーM&Aなどを中心にやってこられた方でしたので、どの事務所でもニーズが高かったのは間違いありません。

エントリーしていただいたほぼ全ての事務所様で通過し、最終面接へ進んでほしいというオファーをいただきました。

準大手事務所の間で、報酬水準はどのくらい異なるものなのでしょうか?

 かなり違ってきます。差が出ますね。

具体的にどのくらいの差が出るのでしょうか?

 四大事務所にいらっしゃる方は元々報酬の水準が高いですが、準大手事務所でも同水準の事務所が増えてきています。採用競争に負けないように同じ水準を出そうという考えですね。

一方で、まだ報酬的にはそれほど高くないというところもあります。準大手のトップ層と一般的な準大手とを比べますと、300万円から400万円、場合によっては500万円ほどの差が出ることもあります。

当然、報酬だけでなく、個人受任案件の可否や働き方など、様々な要素を総合的に判断することになりますね。

 そうですね。この方に関しては、報酬面が優先度の中で高かったため、事前情報から報酬条件が良い候補を絞り込んでいきました。

四大から準大手事務所へ報酬・キャリア面で満足いく移籍を実現

報酬を維持したいという希望が叶えられそうなところが複数ある中で、最終的にどのような観点で転職先を選ばれたのでしょうか?

 決め手となったのは、キャリアの実現性です。

この方はクロスボーダーM&Aの経験を活かしつつも、新たに訴訟などの分野にも取り組んでいきたいという希望がありました。

そのため、報酬水準を落とさなくても新たな業務にチャレンジできる事務所であること。そして、元々本人が担当していたグローバル案件の拠点と同じ地域に拠点を持ち、日本国内にいながら海外拠点の案件にも関与できることが重要でした。

最終的に内定を受諾した事務所は、ご自身の高いバリューを発揮して年収をキープでき、プラスアルファで新しい分野にもチャレンジできる環境がありました。

ご経験を活かしながらキャリアの幅を広げ、やりたかったことにチャレンジできるという、両方を実現できたのですね。

 はい。同水準ぐらいで移籍が叶いましたので、文句なしの決定でした。

いわゆる「ビラブルアワー」の大小によっても違うかと思いますが、この点についてはどうでしたか?

 ビラブルアワーに関しても、四大事務所時代より少なくなっています。

では、時給換算で見た時には良くなっている可能性もあるということですね?

 はい、その可能性もあります。最近では、時給換算すると四大を上回る事務所も現れ始めています。報酬だけでなく、総合的に考えてお勧めしたい事務所が以前より増えていると思いますね。

四大からの転職には大幅な妥協が必要になると思われていましたが、必ずしもそうではないのですね。

 その通りです。

本記事の内容は動画でもご視聴いただけます
動画:四大法律事務所から同年収水準で準大手法律事務所へ転職

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この記事の監修者

リーガル専門コンサルタントとして、弁護士・法務人材を中心に転職支援を行う。中国発大手テクノロジー企業の日本法人にて創業メンバーとして事業開発・推進に従事。スタートアップ〜大手事業会社での事業開発、マネジメント経験を有していることから、様々な角度からの俯瞰したアドバイスを強みとする。

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