米国のカリフォルニア州弁護士になる方法
- 更新日:2026.01.22
アメリカでは州ごとに法律が異なり、州ごとに弁護士資格を取得します。カリフォルニア州で活動することができる弁護士が「カリフォルニア州弁護士」です。
今回はカリフォルニア州弁護士になる方法を解説します。
最後まで読んでいただくと受験資格を得る方法から、カリフォルニア州弁護士として登録する方法までわかります。
米国弁護士資格に興味がある方、カリフォルニア州弁護士資格取得を検討されている方はぜひご覧ください。
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INDEX
カリフォルニア州弁護士とは
カリフォルニア州弁護士とは、カリフォルニア州の司法試験に合格しアメリカ合衆国連邦法及びカリフォルニア州法に基づく法律業務ができる弁護士資格のことです。
アメリカは州で法律が異なる
アメリカは州によって法律が異なります。
したがって、アメリカの全ての州において法律業務ができる米国弁護士のような資格はなく、弁護士資格は州毎に取得する必要があります。
日本の弁護士がカリフォルニア州弁護士資格を取得する意義
日本の弁護士がカリフォルニア州弁護士資格を取得する意義には、
- 対応できる案件の幅が広がる
- 米国弁護士として箔が付く
の2点が挙げられます。以下で詳しく解説します。
対応できる案件の幅が広がる
カリフォルニア州弁護士資格を取得すればアメリカ合衆国連邦法及びカリフォルニア州法に基づく法律業務ができるようになります。
したがって、対応できる案件の幅が広がります。
米国弁護士として箔が付く
カリフォルニア州弁護士資格を取得することで一定の英語力と法律知識をアピールできます。
特にカリフォルニア州弁護士は難易度が高いと言われているので、単に日本の弁護士資格を取得している弁護士に比べて箔が付きます。
カリフォルニア州弁護士になるには
カリフォルニア州弁護士になるには、
- 司法試験の受験資格を得る
- 司法試験を受ける
というステップが一般的です。
司法試験の受験資格を得る
まずはカリフォルニア州の司法試験(BarExam)の受験資格を得る必要があります。
受験資格を得るには主に
- Law School Applicants(JD)
- Attorney Applicant(LLM)
- General Applicant
の3つの方法があります。
Law School Applicants(JD)
アメリカのロースクール(3年間)を修了して法務博士(JD)の学位を取得すると受験資格を得られます。
Attorney Applicant(LLM)
アメリカのロースクール(1年間)を修了して法務博士(LLM)の学位を取得すると受験資格を得られます。
JDとの違いは、日本人を含めた外国人留学生向けのロースクールであり、司法試験の受験資格を得られる州が5つ(カリフォルニア州含む)に限定されます。
General Applicant
アメリカ国内外を問わず弁護士登録をしていれば受験資格を得られます。日本の弁護士登録をしていれば、カルフォルニア州の司法試験の受験資格があります。
General Applicantでは日本人に人気のニューヨーク州の司法試験の受験資格は得られません。
そのため日本人はLLMの学位を取得してニューヨーク州の司法試験を受けるケースが多いです。
司法試験を受ける
続いて司法試験(BarExam)に合格する必要があります。
試験内容
試験内容は以下の通りで、2,000点満点中1,390点以上得点すれば合格です。
| 科目 | 試験内容 | 問題数と配点割合 |
| Essay Questions | カリフォルニア州法に関する記述式試験 | 5問(35%) |
| Performance Test | 法律文書の起案試験 | 1問(15%) |
| MBE(Multistate Bar Examination) | 全州共通の選択式試験 | 200問(50%) |
参考:カリフォルニア州弁護士会「California Supreme Court Lowers Bar Exam Passing Score」
合格率
合格率は実施時期や年度によって異なりますが、2020年2月試験で約27%です。
難易度
難度は受験者のレベルによりますが、先述の合格率約27%(2020年2月)は一般的に考えて高いと言えます。
日本の司法試験の合格率約39%(令和2年度)を下回っています。
いずれの司法試験も受験資格を取得する必要がありますが、総合的な難易度はカルフォルニア州司法試験の方が高いと言えるかもしれません。
参考:法務省「令和2年司法試験の結果について」
カリフォルニア州弁護士に登録する方法
司法試験に合格しても、カリフォルニア州弁護士として登録するには、
- MPREで基準点以上を取る
- バックグラウンドチェックを受ける
- 宣誓する
の3つを行う必要があります。
MPREで基準点以上を取る
MPREという法曹倫理に関する択一試験(2時間60問)で基準点以上を取ることが必要です。
合格基準点は州や年度によって異なりますが、おおむね7割程度以上の得点率です。
年3回実施され、アメリカ国内であればどこでも受験可能です。
バックグラウンドチェックを受ける
Moral Character Determination Applicationというバックグラウンドチェックを受け、positiveの結果を得る必要があります。
Moral Character Determination Applicationには、
- レファレンス(職歴、パーソナル)
- 指紋提出
- 運転記録証明書の提出
などがあります。
レファレンスでは勤務先や知り合いに照会書が送られるので、事前に承諾等を取っておきましょう。
宣誓する
大使館で公証人の前で宣誓を行います。
カリフォルニア州弁護士になるためにかかる費用
カリフォルニア州弁護士を目指す日本人の一般的なルートである日本の法科大学院を卒業し、カリフォルニア州で司法試験合格・弁護士資格を経た場合にかかる必要を解説します。
- 日本の弁護士登録にかかる費用:300~400万円
- カリフォルニア州弁護士登録にかかる費用:600~1,500万円
で全てを合わせると900~1,900万円程かかる場合があります。
日本の弁護士登録までにかかる費用
日本の法科大学院への通学に要する学費は300~400万円前後です。
日本の法科大学院の学費は概ね年間100~150万円程度であり、修了には2年ないし3年を要します。
※法科大学院を修了する代わりに予備試験を合格すれば、法科大学院の学費は不要です。しかし司法試験合格に向けた講座取得等で100万円前後はかかると考えた方が良いです。
日本の弁護士登録までに、500万円前後がかかると考えておきましょう。
カリフォルニア州弁護士登録までにかかる費用
カリフォルニア州司法試験受験から合格に要する費用として100万円前後かかります。
受験料は申請する受験資格によって異なりますが、弁護士登録者の場合10万円前後です(1ドル105円計算)。
司法試験合格後のバックグラウンドの申請や書類の準備などで5万円、受験に向けたアメリカへの渡航費や滞在費、受験予備校の利用などで数十万円前後かかります。
以上を合わせると600万円前後の費用になります。
弁護護士登録ではなく、アメリカのロースクールを修了(JD)しようとすると、学費や滞在費等で1,500万円前後の費用が必要です。
したがって日本で弁護士登録をしてから受験するルートが費用としては安価です。
日本で弁護士となり、所属する法律事務所や勤務先に費用を負担してもらうケースであれば、受験対策の関係からアメリカのロースクールを修了するルートも選択肢になるでしょう。
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この記事の監修者
リーガル専門コンサルタントとして、弁護士・法務人材を中心に転職支援を行う。中国発大手テクノロジー企業の日本法人にて創業メンバーとして事業開発・推進に従事。スタートアップ〜大手事業会社での事業開発、マネジメント経験を有していることから、様々な角度からの俯瞰したアドバイスを強みとする。
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