【徹底解説】弁護士の種類|仕事内容や法律事務所との違い

弁護士の種類は複数あり、それぞれ仕事内容の若干が異なります。

「弁護士の種類や仕事内容を詳しく知りたい」という方に向けて、この記事では弁護士の種類やそれぞれの特徴・仕事内容を解説します。

なお、弁護士には国際弁護士という種類がありますが、今回は日本の弁護士に限定して見ていきましょう。

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弁護士の仕事内容はカテゴリーによって異なる

弁護士の仕事内容は多岐にわたり、仕事のカテゴリー(案件)ごとに具体的な仕事内容が異なります。

まずは、カテゴリーごとの弁護士の仕事内容について解説します。

民事事件

夫婦間の離婚問題や未払いの残業代などの労働問題、お金の貸し借りの問題は民事事件として取り扱われています。

弁護士の仕事内容を例示すると、夫婦間の離婚問題では弁護士が夫婦どちらかの代理人となります。

代理人として、離婚の協議や調停、場合によっては訴訟の仕事内容を担当するためです。

人と会社間の労働問題においては、弁護士が労働者の立場にたちます。

会社に対して未払いの残業代の請求や解雇無効の主張を代弁するのが弁護士の仕事です。

弁護士の仕事内容は、事件によって大きく異なるのが特徴です。弁護士が相談者に法律について助言するだけで解決できるケースもめずらしくありません。

刑事事件

刑事事件とは、警察が介入する犯罪全般に関する事件を指します。

暴行や傷害、器物破損や窃盗など刑事事件の種類は多岐にわたります。

刑事事件を弁護士が担当する場合、被疑者もしくは被告人の代理人を務めます。

犯罪行為の真偽を調査したり、物的証拠を集めたりするのが具体的な仕事内容です。

実際に刑事事件を担当する弁護士は少数です。弁護士が独自に事件の調査や証拠集めを行うことが難しいことが理由として挙げられます。

企業法務

法律問題の対応業務や契約書の作成や締結業務、株主総会の実施およびそれらに付随する業務などの企業法務にも、弁護士は携わります。

企業法務を担当する弁護士の仕事内容は、契約書作成などの事務的な仕事だけではなく、紛争解決や訴訟対応なども含まれます。

そのため、担当する弁護士には法律以外にも広い知識が問われます。

企業法務においては、企業と弁護士間で顧問契約を結び、弁護士が企業のアドバイザーとして仕事を行うケースが多いでしょう。

公益活動

弁護士は事件解決などの業務以外に、社会のために公益活動を行うことも求められます。

これは弁護士法1条1項「弁護士は、基本的人権を擁護し、社会正義を実現することを使命とする」という文面で定められています。

弁護士が行う公益活動の例は以下です。

  • 弁護士会への出席
  • 教育機関への貢献(大学の非常勤講師など)
  • 公法人への法的助言や代理業務

公益活動は法人や団体、教育機関などから弁護士へ依頼されて行うケースも多いです。

また、公益活動はボランティア活動の一種であるプロボノ活動と言う場合もあります。

弁護士にはいくつかの種類がある

弁護士には大きくわけて3つの種類があります。

ここでは各弁護士の特徴について解説します。ここで取り扱う弁護士については全て刑事事件において依頼可能です。

国選弁護人

国選弁護人とは、お金はないが弁護士の力をかりないといけない場合に、国がつけてくれる弁護人のことを指します。

一定の条件を満たした利用者の弁護を行います。

利用者は無償で弁護士に依頼できるのが特徴です。

なお、国選弁護士は国が選ぶため、利用者は自分にあう弁護士を選べません。国選弁護士の利用は以下の条件すべてを満たしている場合に限られます。

  1. 逮捕された犯罪について法律で定められた刑が死刑または無期懲役・禁錮刑の上限が3年を超えている懲役・禁錮に当てはまっていること
  2. 被疑者が勾留されていること
  3. 資力が50万円以下であること

引用:国選弁護人はどのような場合につけられるのですか? | 弁護士法人 東京新宿法律事務所|新宿・横浜・大宮

私選弁護人

国が選定する国選弁護人に対し、個人で自由に選んで依頼できるのが私選弁護人です。

仕事内容は利用者の依頼内容によって異なります。

私選弁護人は国選弁護人と権利・権限は同じですが、個人で依頼するため交代・解任が任意で行えるというメリットもあります。

なお、国選弁護人は依頼者の希望で交代・解任は基本的に認められていません。

利用者が複数の私選弁護人に依頼した場合、その分報酬が発生する仕組みになっています。

当番弁護士

被疑者の逮捕後から起訴までに、一度だけ利用者が弁護士報酬なしで相談できる弁護士を当番弁護士と言います。

「状況が飲み込めないまま逮捕されてしまった」といった場合に置かれている利用者の弁護を行うのが、当番弁護士の仕事です。

仕事内容としては、面会当日に法的助言を行うなど、簡単な活動でとどまることが一般的です。

当番弁護士は弁護士会に所属し、その日によって担当が異なります。そのため、利用者は国選弁護士と同様に依頼者側で選べません。

【ポイント】刑事事件は弁護士の種類によって依頼のタイミングが異なる

先ほど紹介した3つの弁護士において、一番の違いは依頼できるタイミングです。

逮捕前・逮捕後・起訴後の依頼に対応する弁護士について解説します。

逮捕前に依頼が可能な弁護士の種類

被疑者が逮捕前であれば、私選弁護人に依頼可能です。私選弁護人が行う逮捕前の活動例としては、以下のとおりです。

  • 早期釈放に向けた準備や資料作成
  • 黙秘権の行使など被疑者へのアドバイス
  • 被害者への示談交渉

逮捕後に依頼が可能な弁護士の種類

被疑者が逮捕された後では、勾留前は私選弁護人に、勾留後は国選弁護人に依頼できます。

勾留とは、被疑者が留置所や拘置所に身柄を拘束することを言います。

勾留後においては被疑者本人は私選弁護人を探せません。しかし、逮捕されたことを知った家族などが私選弁護人を探す方法は有効です。

起訴後に依頼が可能な弁護士の種類

起訴後の依頼に対応できるのは、国選弁護人もしくは被疑者本人や家族が選んだ私選弁護人です。

利用者は、起訴された後でも弁護士に依頼すれば刑事裁判を起こせます。

弁護士の腕次第で、依頼者は減刑や執行猶予がつくなどの可能性があります。

弁護士の種類によって1日のスケジュールは違う

弁護士のスケジュールは、前述した種類によって大きく異なります。

弁護士自体の仕事の幅が広いこともありルーティンワークにはなりません。

ある日は事務所で書類整理、別の日は裁判に出席など担当事件があるときは特に多忙な日が続きます。

法律事務所と弁護士事務所の特徴と違いを解説

弁護士として転職を考えている場合は、法律事務所と弁護士事務所の違いが気になることもいるでしょう。

この章では、それぞれの種類における特徴を比較しながら解説します。

法律事務所

法律事務所とは、法律に関連する事務に対応する事務所です。法律事務所にはいくつかの種類があるので、確認しましょう。

法律事務所|総合法律事務所

総合法律事務所では、前述した弁護士の仕事内容全般を取り扱います。

民事事件や刑事事件、企業法務はもちろんのこと、ときには倒産や事業再生といった知財関連業務を行うことも。

そのような先進的な企業法務を取り扱っているのは総合法律事務所の大きな特徴です。

法律事務所|ブティック型法律事務所

ある特定分野の法律事務だけを専門的に取り扱う法律事務所のことをブティック型法律事務所と言います。

特化している分野は、知財やファイナンス、法律事務所によってはファッション・エンタメなどさまざまです。

法律事務所|外資系法律事務所

外資系法律事務所とは、その名のとおり海外の法律事務所の傘下にある日本の法律事務所のことです。外資系と呼ぶこともあります。

外資系法律事務所には、英国系や米国系、中国系など複数の種類が存在します。

法律事務所|特許法律事務所

特許事務所と法律事務所の役割を合わせてもつのが特許法律事務所です。

特許事務所では特許や商標などの手続きを行います。

特許法律事務所では通常の法律事務所の業務に加えて、そのような特許関係の業務も担当します。

法律事務所|渉外事務所

渉外事務所では主に国際的な業務を取り扱います。渉外活動している事務所もあります。

グローバル化が進む企業の契約関連業務や訴訟問題などを対応するのが渉外事務所の大きな役割です。

弁護士事務所

弁護士事務所とは、1人もしくは複数の弁護士で構成される事業体のことを指します。

以下より弁護士事務所の種類について解説します。

弁護士事務所|弁護士法人

弁護士の業務を行う法人のことを弁護士法人と言います。

以前は弁護士法人の設立はできませんでしたが、2002年4月に行われた弁護士法改正をうけ、弁護士法人の設立が認められました。

弁護士法人には、社員が弁護士でなければならないなど細かい取り決めがあります。

弁護士事務所|弁護士法人に属さない法律事務所

弁護士法人に属さない法律事務所とは、弁護士が個人や他の人と共同で運営している事務所のことです。

弁護士法人のような細かい取り決めはありません。

しかし、弁護士1人につき1つの事務所しか持てないというルールがあります。

弁護士事務所|外国法事務弁護士事務所

外国法事務弁護士事務所とは、日本で活動する海外の弁護士事務所のことです。

世界的に外国弁護士の受け入れが進んでいることをうけ、日本でも度重なる法の改正を経て、外国弁護士が日本でも活動できるようになりました。

弁護士事務所|外国法共同事業

外国弁護士と日本の弁護士が共同して事業を行うことを外国法共同事業と言います。外資系と呼ばれるケースもあります。

外国法共同事業は元々認められていませんでしたが、2003年の外弁法の改正をうけて提供可能な事業となりました。

まとめ

弁護士の仕事内容は非常に多岐にわたっており、法律事務所・弁護士事務所の種類によってその仕事内容は大きく異なります。

弁護士業界もグローバル化が進んでいるため、事務所の種類は理解しておくとよいでしょう。

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この記事の監修者

リーガル専門コンサルタントとして、弁護士・法務人材を中心に転職支援を行う。中国発大手テクノロジー企業の日本法人にて創業メンバーとして事業開発・推進に従事。スタートアップ〜大手事業会社での事業開発、マネジメント経験を有していることから、様々な角度からの俯瞰したアドバイスを強みとする。

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