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70期弁護士の転職体験談/一般民事事務所→メーカーの企業内弁護士へ

今回は車載部品メーカーから、誰もが知っているような大手飲料メーカーのインハウスローヤーに転職をされた梶川さんにインタビュー。

  • ファーストキャリアに一般民事事務所を選択した理由
  • 車載部品メーカーへの転職活動(事務所→企業)
  • 2度目の転職活動(インハウス→インハウス)
  • 現在の仕事内容、年収の変化

などについて伺いました。

※この記事は、アガルートキャリアのYouTubeチャンネルに公開されている動画を要約したものです。

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ファーストキャリアは一般民事事務所を選択

――梶川さん、今日はよろしくお願いします。なぜ転職されたのかとか、転職はどうやったとか、いろいろ聞かせていただきたいなと思います。まずは簡単に自己紹介をお願いします。

私は中央大学法科大学院を卒業しまして司法試験に受かった後、2016年に70期弁護士として働き始めました。まず1社目としては東京都内の法律事務所で1年ほど一般民事を中心に行っておりました。

その後インハウスに転職しまして、新潟県の車載部品メーカーで3年半ほど勤務をしておりました。その後、飲料メーカーに転職して今に至るといった経歴になっております。

――ありがとうございます。2回転職を経験されていらっしゃるってことですよね?それぞれについて伺っていきたいなと思うんですが、まず今お話いただいたように、ファーストキャリアとしてはインハウスではなくて法律事務所を選択されてらっしゃったってことなんですね。

そうですね。

――元々インハウスは修習生の時から見てたんですか?

今から考えると非常にもったいない話なんですけれども、当時は司法試験受かった後でしたので、法曹っていう風に直結して考えてる部分がありまして、インハウスの道は全く考えてなくて。

――そうなんですね。じゃあ「やっぱり司法試験受かって弁護士になるんだったら事務所だろう」って感じで、基本的に法律事務所で就活されたんですね。

そうです。今から考えるとだいぶもったいないことしてたんですけれども。

――1所目に入られたところは一般民事が中心ということだったんですけれども、主にどんな事件とかを取り扱ってらっしゃったんですか?

主な分野といたしましては、相続・不動産を中心に扱っておりまして、それに関する訴訟ですとか交渉を中心に行っておりました。

――結構お忙しかったですか?どうでしたか?

企業入った後から考えれば、忙しく働いていたような気もするんですけれども、やはり1年目ということもあって分からないから調べながらといったこともあり、無駄に時間かかっていたっていうことと、あとやっぱり周りの友達から比べるとだいぶ暇でした。

――そうなんですか。大体何時から働いて何時に終わるみたいな働き方ですか?

大体9時半ぐらいから働き始めて、21時前ぐらいでしたかね。

――確かに法律事務所の忙しいところだと日を跨ぐのが当たり前みたいなことも聞くので、そういうのと比べるとマイルドな働き方だったけれど、でも決して暇って感じでもないですね時間だけ聞くと。

そうですね。ただやっぱり今から思うと、そんなに長く居る必要あった?ってこともありつつ。初年度だったからってのはあるかもしれないです。

――1所目は1年ぐらい在籍をされてらっしゃたと思うんですけれども、そこから転職してインハウスに移っていかれましたが、そもそもこの時ってなぜ転職しようと思われたんですか?

いろいろ理由はあるんですけれども、1番大きい理由としては非常に恥ずかしい話ではあるんですけれども、やっぱり所内の人間関係がだいぶ厳しいといいますか。

そこに関してちょっといろいろと考えさせられる部分があってですね、そういったこともあってまずは転職考えようかと思ったのがまずは1つ目の理由でした。

――なるほど。人間関係が厳しいっていうのはボスがきついみたいなことですか?

そうですね。今から思うと私ができなかったのが1番大きい原因だとは思うんですけれども、だいぶ言葉が厳しいですとかそういったことはありました。

――規模感的に何人ぐらいの事務所だったんですか?

規模感としては10名ぐらいの小規模な事務所でした。

――じゃあ距離も近いですよね。その距離の近いボスから結構厳しい当たりをされるみたいな環境でいらっしゃったんですか?

そうですね。それも今思うと耐えることもできた気はするんですけれども、当時は仕事を始めたばかりでで、弱かった部分がありましたので、そこをだいぶまともに受け止めてしまったというのがあったのかなとは思います。

――じゃあ1年経つぐらいで転職しようって決めて、動かれ始めたんですか?

そうですね。

車載部品メーカーの企業内弁護士へ転職

――そこから冒頭お話あったように車載部品メーカーのインハウスに移られるわけですが、このときはもうインハウスに行こうって決めてたんですか?

そうですね。当時いたのが一般民事の事務所といったこともありまして、もちろん次どこ行こうって考える時に企業法務ってのも1つの選択肢にはあったんですけども。

企業法務行くにしても、いったん企業を知っておかないと駄目だろうといった考えがあって、インハウスに関しても選択肢に入れて就活を始めた経緯がありました。

――なるほど。その当時は何社ぐらい受けられたんですか?

企業は3つ受けまして、事務所も1つ受けました。

――弊社にご相談いただく方の中でも弁護士になって1年ぐらいの方も結構いらっしゃるんですね。そういった方々がよく「経験1年で転職できるんですか?」「実際ニーズあるんですかね?」って心配されるんですけれど、梶川さんの時は実際1年ぐらいで転職活動されて3つプラス法律事務所1個を受けて、実際書類選考の通過率とかそのあたりいかがでした?

書類は3つ出して、3つとも通ってますね。

――応募すると選考の場には結構呼ばれるなっていう感じ?

そうですね。当時私も事務所ではそういった企業法務に関しては一切やっていなかったので、やっぱり同様に不安を抱えてはいたんですけれども、とりあえず会ってお話はさせてもらえることがほとんどでした。

――なるほど。一般民事の事務所でいわゆる企業法務の契約法務とかそういうのやってらっしゃらなかったとしても、応募したら割と結構選考が進んでいったんですね。

そうですね。

――前職に入社決められたきっかけはどんなところだったんですか?

正直に申し上げますと1所目ではそもそも契約に関しては1通も見たことがないといった、企業法務に関しては一切経験ゼロの状態でした。なのでそういった意味でまずは広く浅くでもいいから企業法務と言われてる仕事に関しては広く触れたいという風に思っておりまして、そういった中で前職のメーカーではですね、法務部の機能として、良くも悪くも本当いろいろ担当されているとお話聞いてましたので、私の希望とマッチするなというところで決めました。

――じゃあもう割と内定が出たらスパッと決められた感じだったんすか?

もうスパッと。

――そうなんですね!確かに企業の法務部もいろいろで、特に大きな企業とかメーカーになってくると割と縦割りっていうんですかね、チームが分かれていて。契約、株主総会、機関法務みたいにチームになってること多いと思います。梶川さんが入られたところは契約周りもやるし、そういった機関法務もやるし、コンプライアンスもやるしみたいな、そういう組織体制というかだったんですかね?

もうおっしゃる通りですね。いろいろできることが魅力で入りました。

――入社されてからは今おっしゃったような領域の企業法務部でのご経験を幅広く積まれたんですか?

そうですね。そこに関しては本当に私の希望通りといいますか、契約はもちろんですけれども総会の運営業務も担当させていただきました。珍しいところでいうと独禁法関係ですとか、独禁法関係で研修を実施したりですとか、指名報酬委員会の事務局の担当もさせていただきました。

――前職が一般民事の事務所だったのでいろんなことが初めての業務だったりすることが多いんじゃないかなと思うのですが、その辺りはいかがでしたか?キャッチアップが大変だったとか。

特に初めの頃は契約の審査・作法等に関しても、ほとんど分からない状態でやってますので、自分で他の人が見た契約書の検証結果を確認したりですとか、そういうところの勉強は確かに必要でありますけれども、勉強しつつ仕事をこなすということをちゃんとやっていければ、そこに関して特に大きい不安はないと私は思いますね。

――法務部の規模感的は何人ぐらいだったんでしょうか?

10名弱ぐらいでしたね。みんな同じオフィスにいました。

――当初転職されるときに「幅広くいろんな経験を積みたい」があったと思いますが、この思いは達成された実感がありましたか?

そこに関しては本当に良くも悪くもいろいろと経験の方はさせてもらいましたので、そういう意味では最初の希望通りといいますか、積みたい経験は積めたなと考えています。

――そんな感じがしますよね、そうですよね。ただそんな中でもう一度転職をされて今の現職に入られてますが、この2回目の転職の時は何を求めて転職活動を開始されたんですか?

より一層自分が成長できる環境に行きたいというのがまず1番大きい理由でして。と言いますのは、ちょうど私が辞める1年ぐらい前にですね、前職の非常に頼りになる課長さんが辞めてしまわれました。

そこからほとんど契約書のチェックに関して上から入らず、自分で考えて自分でやると。もちろんそれはそれで良いところがあると思うんですけれども、まだ当時、弁護士として4年経過したぐらいでしたので、上の方から指針ですとかそういったことをですね、示してもらいながら考えていって、突き合わせてブラッシュアップしていくと、そういったプロセスが欲しいなと。

それが無いと変な方向にいってしまうリスクもあるなということもあってですね、そこがやはり1番大きい理由でした。

――自分が果たしてこの方向でいいのかどうかも分からなくなってきてしまうというか、そういう意味で成長実感も感じづらいような環境に変わってしまった。

そうですね。数はこなしますけれども、そのこなした数分だけ成長できるかっていうと実感が無くなってきたのはそのぐらいの時期でした。

――じゃあここはやっぱり環境を変えて、より自分が成長できる場を求めていきたいなというので転職しようって動きになったんでしょうかね?

そうですね、そこが1番大きい理由でした。

2度目の転職活動

――2回目の転職しようと考え始めて、最初は何をされたんですか?

最初はリクルートダイレクトスカウトに登録しまして、そこからいろいろと会社の方ですとか、エージェントの方からアクセスしてもらいまして。考え出したのはそこからですね。

――そういう転職サイトとか登録すると、今ってエージェントからも声かかるし、企業のいわゆるダイレクトリクルーティングって言われるものですね、直接企業さんから声かかるとかっていうのもあると思っていて。かつ弁護士って市場的には希少性高いので、結構連絡くるんじゃないかなって思うんですけど…

そうですね。登録した初日からだいぶ連絡はきまして、最初の頃はもう見るのが怖かったですね。

――そんなにですか?何通ぐらい来るもんなんですか?

最初登録したときに一気に10件ぐらいバッときまして、1日おけばまた一定増えてる形でした。

――それだけやっぱりバーッと来るわけですね。それ全部見られてたんですか?20通来たやつとか。

最初の頃はやはり私も素直に全部見てました。

――全部に対応するのって現実的に無理になってくると思うんです。そうなってきたとき、どういう基準でここはちょっと置いとこうとか、返信しようとかって分けていかれたんですか?

当時私は転職活動を始めようとは思ってはいたんですけれども、そんな1~2ヶ月先に転職しようっていう考えはなかった。だから1~3年後の転職を見据えて「情報収集したいんです」っていうスタンスで話を聞いてくれそうなところを基準にしてました。

――なるほど。実際どのくらいの数のエージェントを使われたんですか?

結果的に利用させていただいたエージェントは3つです。連絡取っただけだったら7~8個ぐらいあったんですけど、最後まで使わせていただいたのが3つですね。

――どういう基準で落ちていくというか、7~8個から3個になっていったんですか?

法務に関する専門性を持った方がまずどうかっていうところがやっぱ大きかったですね。

――ちょっと特殊と言えば特殊ですもんね。そういう基準で見ていくと絞られたんですか?

あとは本当に実際に話してみてですね。話してフィーリングじゃないですけれどもそういうところで、ここは使わないでおこうって。あとはもちろんもらえる求人の種類にもよりますし、そういうところからです。

――相性みたいなところもあったと。そうですよね。一緒に転職活動をやっていく伴走者、パートナーみたいな意味になってくるので、その人が人間的に合わないとちょっと辛いですよね。

辛いですね。

――1~2年後ぐらいかなって温度感やスケジュールイメージでサイト登録されたってことだったんですけど、実際はすぐ動かれたと思います。この辺りはどういうお気持ちの変化があったんですか?

元々1~2年後といったところに関しても、明確な理由がなかったんですよ。言ってしまうと転職活動を本格的に始めるのが怖かったっていうのがあります。まずは情報収集からっていうスタンスで話聞かせてもらえたらいいなっていう感じでお話させてもらってましたので。

そこで実際に現在の市況ですとか、求人ですとか、そういったものをもらって、こんな良い求人あるんだったらもうすぐにでも始めようと考えが変わったというのはありました。

――それは確かにそうですね。明確に1~2年後な理由とか、1~2年で市場価値を上げられるような今の現職環境があるとか、そういったのであればまた別だと思うんですけれども「なんとなく1~2年かなぐらいかな」って感じだと、やっぱりいい求人逃すと法務ってそんなに年間に何人も採用しないので、求人がなくなっちゃうリスクの方が大きいんですよね。

はい。

――それを転職活動、情報収集していって非常に感じられたんですかね?

もうおっしゃる通りです。逆にずっと出てる求人はちょっと応募したくないですよね。

――何か理由があるだろう?!っていうね、わかります(笑)法律事務所で一般民事を1年やられて、3年半上場メーカーでインハウスをやられて、で、転職活動に入られたわけなんですけれども、今回の転職活動では何社ぐらい応募されたんですか?

応募は全部書類だけでしたら20弱ぐらいです。

――20社弱くらいに応募されて、書類選考はどうでした?どのくらい通過したか覚えてらっしゃいます?

書類の打率としては6~7割でした。ネットの情報ですけれども、一般的な転職活動だと書類通過するのが1~2割と聞いてましたので、そこから見るとやっぱり高かったと自分でも思いますね。

――インハウスロイヤーって年々増えてはおりますが、まだ全体の比率でいうとそこまで高くないですし、上場メーカーでインハウスやってましたってなると、やっぱり会いたいなと思う企業が多かったんでしょうね。

のかもしれないですね。

――応募する企業の選定基準は、どういった軸でみられてたんですか?

私は法務部の規模感をまずは第1の基準にして選んでおりました。大体20~30人ぐらいの規模のところに行きたいなと。

――20~30人規模だとそこそこ大きい法務組織みたいな形になるので、企業も必然的に大企業になってきますかね?

そうですね。新聞読んでれば名前ぐらいは知ってるような企業ばっかりになってしまいました。

――そうですよね。でもそういうところで6割ぐらいは選考の場に進まれて。そこから実際面接があるわけですが、最終的に内定を得られたのは何社でしたか?

内定は2社いただきました。

――じゃあ入社されたところともう1つですね。それは元々関心が高かった会社でしたか?

そうですね。どちらも、もうどっちを1番にするか2番にするかってくらいは志望度が高かった企業でした。

――行きたいところからちゃんと内定を得られたんですね!素晴らしいですね。

そうですね。本当にもうありがたいことに。

――志望度が高い企業は特別にこういう対策したとか、そういうのあったりされたんですか?

特に最近ですと上場企業に関しては開示資料もたくさんありますので、決算報告書とか決算説明会の資料とかそういったものをしっかり読んで、いま会社がどういったことをしようとしてるかはしっかりと頭に叩き込んでいってました。

――実際の面接で「見といてよかった!」って思った瞬間とかありましたか?

逆にそれがないと何も話せないなって感じました。「なんで興味持ったの?」っていう話になった時に、法務部の話しかできないのはちょっと自分としては厳しいと思ってましたので。まずは事業内容から話せるようにって準備はしてましたし、実際そこが話せるところはやっぱり向こうの反応も良かったです。

――今後どういう方向でビジネスを拡大しようとしているのかとか、そこでリーガルがどう関わっていくのかみたいな部分ですね。おっしゃる通りなんですけど、結構、見ない方が多かったりするので。絶対やっぱ見た方がいいですよね。

そうですね。特にやっぱり統合報告書に関しては、本当に財務情報からは非財務情報まで全部載ってますので、1回目を通すだけでもやっぱりだいぶそこは変わると思います。

――そうですよね。あとやっぱり多分そういうのを見て得た情報をもとに、ご自身の考えとか転職理由とかキャリアプランとかと紐付けて話すことやっぱり非常に本気度とか、そういうのもおそらく伝わると思うんですよ。

おっしゃる通りだと思います。

――それがいい結果に繋がったんじゃないかなって気がします。志望度の高い2社から見事内定を獲得されたわけなんですけど、結構迷われました?

そうですね。「どっちかだけで良かったのに」とは非常に思いまして(笑)

――贅沢な悩みですね(笑)。でもやっぱ1個選ばなきゃいけないっていうところが転職活動なので、最終的には意思決定をされて現職の大手飲料メーカーに行かれましたが、どこが決め手だったんですか?

本当に最後まで悩んでまして、今だから言うと元々は別の会社の方に行こうかなっていう風な考えもあったんですけれども。といいますのも別の会社の方が前職の経験を活かしやすいビジネスをやっていらっしゃいましたので、そういった意味では馴染みやすいし経験も活かしやすいということを考え、そちらの方にしよっかなとも思ったんです。ただ前職の経験とはいっても3年半の経験ですので、3年半の経験に縛られて選ぶのはやっぱり違うだろうと思い直してですね。

そこでまっさらになって考え直して、純粋なビジネスとして興味のある、法務として今後関わっていくことですとか、そういうところで関われるのはどっちかって考えた場合に、今だったらBtoCですとか、そういうところのビジネスも展開されてる今のメーカーの方がいろいろ経験も積めそうだし、面白そうという風に思ったのが決め手になりました。

――もう1個悩まれていた企業の方が、前職の経験はダイレクトに活かせそうだったんですね。

そうですね、同じ機械関係のメーカーでして。

――じゃあ今の方がある種未経験の領域とか、触れる法律とかも違ってくるところがあったけど、そっちの方が伸びしろというか、いろんな経験ができるんじゃないかっていうところが大きかったんですか?

そうですね。キャリアとして厚みが出るかなと、生々しい話恐縮ですけれども。

――条件とかもすごく大事だと思うんですけれども、そういったところだけじゃなくて、中長期的なご自身のキャリアでどういう経験を積んでいったらより良いキャリアになっていくのかみたいな観点が、最終的には意思決定に影響していったんですかね。

そうですね。やっぱり転職を通じて、自分の市場価値じゃないけれども、そういったものもやっぱり良くも悪くも分かりましたので、そこでまたプラスアルファでもう1~2枚加えるためにはどういった選択が必要かという見地からも考えてはいました。

――ビジネスが結構違ってくると思うので、そうすると扱う契約の内容であるとか触れる法律とかも結構変わってくるものですか?

そうですね、本当におっしゃる通りで。やっぱりBtoB企業とBtoC企業でしたので、代表的なところで言っても景品表示法ですとか、そこを使う・使わないっていう話もあり、そういう点でも入ってまだ短い期間ではありますけれども違いは感じてます。

条件面の変化

――同じメーカーで同じインハウスに転職されたんですけど条件はどうでした?結構変わりましたか?

当初の自分の想定よりもだいぶ上がりました。

――前職は年収どのくらいだったんですか?大体ざっくりでいいですけれども。

前職ですと住宅手当ですとか残業代もろもろ含めて、バクッと600万弱ぐらい。

――それが転職で今回はどのくらいになられたんですか?

諸々含めると800万強ぐらいになりましたので、200万以上アップですね。

――200万以上はなかなかな素晴らしいアップですね。

そうですね。ちょっと自分でも思っても見なかったぐらい上がりました。

――転職してバーンと給与上がる方いらっしゃるんですけど、その会社の所属する業界であるとか業界内でのシェア、地位であるとか、そういったところに結構紐づいて給与は変わってきますよね。お金が全てではないですけど良いところへ転職するとポンと上がっていくことがあります。でも200万以上上がるのは結構すごいんですけど。

もうなかなか、「そんなもらっていいんですか?」と(笑)

――なるほど、わかりました。じゃあ条件面は全く不安が無く意思決定できたんでしょうか?

そうですね。条件面に関してはもう何も。前職にも未練なくという形ではありました。

――実際に転職されて働き始めてらっしゃると思うんですが、入る前のイメージと、入社して実際に法務の業務をやって、ギャップに感じてる部分とか、逆にここは全然変わらなかったとか、どうでしょう?

やはり大手メーカーといったこともあってですね、時代の趨勢をちゃんとキャッチアップしてるといいますか。例えば会社法の改正に関してもしっかりとキャッチアップして、来期以降どうしていこうかとか、法務部門として話し合って方針決めてってこともちゃんとしっかりとやってらっしゃいますので、そういった意味でやっぱり最先端といいますか、そういったことをちゃんとしっかりやられてます。

私はまだ入って短い期間でありますけれどもそこに関与できてるなという部分があって、その点に関してもギャップというのはないですね、特には。

――現在業務としてはどんなことを中心に扱ってらっしゃるんですか?

今私はガバナンスですとかコーポレート回りを主に担当させてもらってまして、総会対応とか株式周りとかあとはもちろん契約に関しても担当させてもらってます。細々したプロジェクトにも参加の方させてもらってまして、日常業務とそういった別の業務といった形で、業務を行っています。

――規模は法務部で30人ぐらいですか?

30人ぐらいですね。いくつかのチームに分かれて、その内の1つに所属しています。

インハウスへの転職を考えている方へ

――最後に、今まで梶川さんは一般民事事務所からインハウス、インハウスからインハウスっていう2通りの転職経験されてらっしゃると思います。その経験を踏まえて、これから企業に転職考えてる弁護士の方がいらっしゃった時にこういうことしておくといいよとか、こういう準備しておくといいかもしれないみたいなものがあればぜひ一言いただきたいなと思うんですけど、いかがでしょうか?

私達弁護士は弁護士資格を持っている専門職ではありますので、どうしてもそちらの方の話をしたいし、そちらの方でマッチングする企業っていう風に考える方多いと思うんですけれども、その前にそもそもその企業に対してしっかり興味を持つといったことは大事だと思います。

一般の就活生がやってるような企業研究で結構だと思いますので、そういったものをまずはやって、そこからまず会社に対しての興味を持つことが大事かなと思います。

――そうですね。敵を知れば百戦危うからずじゃないですけれども、そういったところをちゃんと理解していくことは怠らないことが企業の内定を勝ち得る秘訣ですかね。

そうですね、あとはやっぱり場数を踏むことですね。

――それはおっしゃる通りですね!何でもかんでもとは僕も思ってはないですが、やっぱり一定経験は糧になると思うので、あまり最初からこことここみたいな感じだとなかなか経験が次に活かせなくなっちゃったりしますね。第一志望群と第二志望群ぐらいは並行して進めていくと良いかもしれないです。

そうですね。やっぱりいざ面接で話そうと思ったら、自己紹介もなかなかままならずってことも…

――そうなんですよね、よくわかります。一方で、面接の練習って誰がやってくれるんだとか、そもそも企業研究の仕方がわからないとか、そういう方もいらっしゃると思うので、そういう場合はぜひ転職エージェントにご相談いただけると良いと思います。梶川さん、貴重なお話しをありがとうございました!

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この記事を書いたコンサルタント

2016年創業期の株式会社ファンオブライフに参画し、人材紹介サービス立ち上げ・拡大に従事。現在はリーガル専門のエグゼクティブコンサルタントとして、弁護士・法務パーソンのキャリア支援を行う。国内外の法律事務所や、メーカー・商社・金融・IT業界等の企業法務部とのネットワークが強み。​

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