AIスタートアップの法務責任者へ転職 1人法務として臨んだIPOが頓挫するも、新たなチャレンジへ

法務の転職事例_AIスタートアップの法務責任者へ(30代後半)

本記事では、1人法務として「IPO頓挫」という経験をしながらも、最先端のAIスタートアップへの転職を果たした方をご紹介します。

変化を恐れず、常に前を向いて挑戦し続ける姿勢が、どのように理想のキャリアを切り拓いたのか、担当したキャリアアドバイザーの森に詳しく話を聞きました。

司法書士補助者から複数社を経験し、ベンチャー企業の1人法務に

今回は、30代後半でAIスタートアップ企業の法務部へ転職した方の事例を解説していきます。まずは、この方の経歴や人物像から伺いたいと思います。

この方は30代半ばの男性で、大学は法学部を卒業されています。もともとは司法試験を目指してロースクールへの進学を検討されていましたが、諸事情によりその道を断念されました。

最初は司法書士事務所で補助者としてキャリアをスタートし、そこで7年から8年ほど実務を積まれました。

その後、大手メーカーの法務部へ転職して1年から2年ほど経験を積み、前職ではIPOを目指すベンチャー企業の1人法務として、組織の立ち上げから実務まで幅広く従事されてきたという方です。

司法書士の補助者からメーカー、そしてベンチャーへと、かなり幅の広いキャリアを歩まれていますね。

最近では、事業会社での法務経験がなくても、法学部出身者や司法書士事務所の経験者を積極的に採用する企業も増えている印象があります。

特に育成に余裕がある大手企業などでは、そうした方々を歓迎するケースが増えています。この方が最初に勤めたメーカーも、誰もが知るような大手企業でした。

そこからIPOを目指すベンチャーへと飛び込まれたのは、かなりの決断だったのではないでしょうか。

非常に好奇心が旺盛な方で、ご自身の経験を積む中で、よりチャレンジングな環境へと向かう意思決定をされました。ベンチャーでは組織の立ち上げから関わるため、法務の枠を超えた業務にも積極的に取り組まれていたようです。

IPO準備となると、他部署との連携も重要になりますよね。

はい、各部署とのコミュニケーションが非常に多くなります。この方は法務としての経験年数自体は長くありませんでしたが、司法書士補助者時代の登記関係のスキルがIPO準備に非常に役立ちました。

企業側も、新しい業務に対して恐怖心を抱かない、チャレンジ精神のある人材を求めていたため、双方のニーズが合致した形です。

そんな充実した環境にいらしたはずの彼が、なぜ今回、転職という決断に至ったのでしょうか。

実は、1人法務としてIPOに向けて邁進されていたのですが、最終的に会社側がIPOをしないという判断を下したことがきっかけでした。

それは大きな変化ですね。社内の状況も変わってしまったのでしょうか。

はい、IPOを見送る事で、、結果的に社内における法務部門のプライオリティが上がりにくい状況になってしまいました。

会社全体の事業に対する温度感や管理体制の質にも陰りが見え始め、ご本人としては、このまま今の環境に留まるべきではないと決断せざるを得なくなったのです。

成長への期待が持てるスタートアップ領域に再び挑戦

次のステップとしては、どのような方向性を目指されていたのですか。

この方はITやAIといった先端領域に強い興味をお持ちでした。常に前を向いて挑戦したいという思考が強く、これからは間違いなくAIの時代だという確信を持っていました。

前職と同じく、やはりスタートアップ志向だったのでしょうか。

そうです。大手企業よりも、これから成長が期待できる小規模なスタートアップで、再びIPOを目指すような企業を志望されていました。あえて小規模な組織を好むというのは、この年代では少し珍しい、非常にアグレッシブなタイプの方です。

非常に明確な軸をお持ちですね。実際の応募状況や求人の動向はどうだったのでしょうか。

スタートアップでの法務募集は一定数ありますが、今回はご本人の希望に合わせてかなりフォーカスを絞って提案しました。実際に紹介したのは5社ほどで、そのうち3社に推薦を行いました。

書類選考の反応はいかがでしたか。

書類選考を通過したのはそのうち1社です。今回内定が出た企業からは、最初から非常に良い反応をいただきました。

30代後半というご年齢やご経験、そしてタイミングが、企業の求める像とぴったり合致したのだと思います。

スタートアップ企業のフランクなカルチャーとマッチし、スムーズに内定

スタートアップの採用ではカルチャーフィットが非常に重視されますが、面接での様子はいかがでしたか。

スタートアップの企業の選考は比較的フランクな雰囲気で面接が行われることが多いですが、ご本人は面接をすごく面白かったと振り返っていました。

今回内定が出た企業は、実務経験の深掘りはもちろんですが、どういう人物なのかという人間性を深く掘り下げる質問が多く、非常に会話が盛り上がったようです。

一次面接の段階から、雰囲気のマッチングは感じられていたのですね。

そうですね。最初はオンラインでしたが、最終的には対面で会い、人物面でのフィット感をしっかりと確かめ合いました。

この方は自分の意見をしっかりとアウトプットできるオープンな方なのですが、企業側も取り繕わずに全てを出してほしいというスタンスだったため、非常に相性が良かったのです。

以前、あるスタートアップのCLOの方も、面接では失敗談を通してその人の素直さや飾らなさを見たいとおっしゃっていました。

まさにその通りです。スタートアップではコミュニケーションコストを下げ、スピード感を持って動く必要があるため、腹を割って話せる方は評価されやすい傾向にあります。

ちなみに、年収などの条件面についてはどのようなスタンスだったのでしょうか。

そこまで強くは気にされていませんでした。成果を出せばお金は後からついてくるという、非常に前向きな考えをお持ちの方でしたね。でも結果的には…

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この記事の監修者

リーガル専門コンサルタントとして、弁護士・法務人材を中心に転職支援を行う。中国発大手テクノロジー企業の日本法人にて創業メンバーとして事業開発・推進に従事。スタートアップ〜大手事業会社での事業開発、マネジメント経験を有していることから、様々な角度からの俯瞰したアドバイスを強みとする。

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